支那そば館の謎 裏京都ミステリー |
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作家 | 北森鴻 |
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出版日 | 2003年07月 |
平均点 | 5.00点 |
書評数 | 8人 |
No.8 | 6点 | まさむね | |
(2015/08/10 23:26登録) あまり芳しくない評価もあるようですが、雰囲気も含めて私は好きなタイプ。ベストは「鮎踊る夜に」かな(事件そのものは、何とも陰惨でありますが…)。 なお、後半から登場する、売れないバカミス作家「ムンちゃん」の存在自体はウザいものの、彼が唯一受賞(大日本バカミス作家協会賞)したという設定の作品名が「鼻の下伸ばして春ムンムン」って…。そのちょっとした作者の遊び心(?)が、個人的に結構ツボでした。 ちなみに、舞台となっている、京都嵐山の大悲閣千光寺は実在するとのことで、是非とも訪れてみたくなりましたねぇ。 |
No.7 | 8点 | ウィン | |
(2010/09/25 11:57登録) おもしろい。 京都人なもので、さらにおもしろい。 特にこの話によく出てくる大悲閣千光寺のある嵐山辺りはよく行ったことがあるので、さらにおもしろい。 地名とか、寺社名とかがほとんど知ってるものばかりで、行ったことがあるものがほとんど。 京都をあまり知らない人が読むのもいいけど、京都人が読んでみるのもいいと思う。 収録されている六編の中でオススメなのは「鮎踊る夜に」と「支那そば館の謎」かなあ。 そしてすごいことに文庫の解説を書いているのは、なんと大悲閣千光寺の住職。 ふと思ったけど、北森さんって、読んでいて思わず唾が出てしまいそうな料理屋を書くのが、とても上手。 この話では居酒屋十兵衛がそうです。 |
No.6 | 4点 | メルカトル | |
(2010/06/18 23:48登録) 北森氏の『狐闇』が予想以上に楽しめたので、勢いで本作も読んでみたが、正直あまりパッとしなかった。 ユーモアミステリが狙いなのだろうが、いまいち笑えない。 また、京都を舞台にしているが、残念ながら京都独特の雰囲気も私には伝わらなかった。 この作者はやはりプロット重視の本格ミステリが似合っているようだ。 |
No.5 | 5点 | makomako | |
(2010/04/10 20:10登録) 「ぶぶ漬け伝説の謎」を先に読んだので馬鹿っぽいキャラクターに慣れたせいかすらすら読めた。それなりに面白いが、ミステリー度は低く主人公の魅力で読ませる北森作品としてはあまり評価できない。ストーリーも読んだ傍らから忘れてしまいそうなお話でインパクトに乏しい。 |
No.4 | 3点 | 臣 | |
(2009/07/26 22:01登録) 50ページごろに住職が推理しはじめ、2,3ページ後に終了。連作短編集とは知らずに借りてしまいました。短編も好きだし、軽めでユーモアたっぷりだから気分転換にはいいかと思いきや、有馬次郎という寺男と折原けいという女性記者との掛け合いは、意外に面白くありません。ユーモアのセンスはイマイチなのでしょうね。有馬次郎を「アルマジロ」と呼ぶのだけが笑えました。 北森鴻といえば鮎川哲也賞作家で、いかにも本格派らしい作家です。初めて読む作家で期待したのですが、期待には応えてくれませんでした。今度は、賞をとったメジャーな作品を読んでみたいと思います。 |
No.3 | 3点 | なの | |
(2004/10/05 17:17登録) ちょっと陰鬱な事件が多いように思います。 妙に後味が悪いんですよねぇ・・・。 (女性に××って事件が多過ぎます) そこに作者自身をモデルにしたかの如き『ムンちゃん』なんてギャグキャラを導入するから、バランスが悪い事この上なし。 漫画的キャラ設定と、事件との解離が激し過ぎて・・・イマイチ。 |
No.2 | 5点 | しゃんテン | |
(2004/07/05 16:53登録) 全体的には余り好きにはなれない。 短い中に登場人物が多く、事件は複雑でかなり入り組んでいる。その構造にはさすが北森さん!と唸らされてしまう。しかし、私の頭では今ひとつするするっと入ってこない。 短編の中では「居酒屋十兵衛」がすき。事件自体、真相自体は単純かもしれないけど、しんみり。 |
No.1 | 6点 | 由良小三郎 | |
(2003/10/30 19:29登録) 他の北森さんのシリーズにくらべると軽目のミステリ狙いのような連作短編集ですが、ちょっと主人公がしかめっつらという感じで、好きになりにくい感じでした。北森さんのシリーズではめずらしい「バカ・キャラ」のミステリ作家のでてくる「不如意の人」あたりが好みです。 |