はじまりの島 |
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作家 | 柳広司 |
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出版日 | 2002年06月 |
平均点 | 6.50点 |
書評数 | 6人 |
No.6 | 6点 | ミステリ初心者 | |
(2023/03/27 23:18登録) ネタバレをしております。 進化論で有名なダーウィンが探偵役で、ガラパゴス諸島が舞台となるクローズドサークルという、かなり特殊な設定に惹かれて買いましたw 私は進化論についてはほとんど無知で、猿が進化して人間になったやつ…ぐらいしか知りませんでしたw 特殊な状況ではありますが、よくあるクローズドサークルのミステリの流れを踏襲しております。不可解な殺人事件が起きて、連続殺人事件になって、探偵役がいて、ワトソン役と事件を調べていって…。意外な犯人とどんでん返しがあります。 通常のクローズドサークルと違うのは、合間に進化論的な話や、宗教学、民俗学、生物学?やゲテモノグルメwみたいな話もありました。そのどれも衒学めいてなく、それほど本筋から離れないのでしつこくなく、テンポも悪くなかったです。 ダーウィンとアールの、伝説のスペイン人ドン・カルロス探し冒険もよかったですねw 推理小説部分について。 犯人当てよりも不可能犯罪やアリバイトリックの系統のミステリだと思うのですが、その部分はちょっといまいちでしたw 亀が死体を運ぶのは何となく予想できたのですが、都合よくちょうど泉まで運搬してもらえるかどうかは運が絡む気がしますし、ややバカミスのノリですねw また、紐が縮んで時間差で首を絞める…のは知識がいる問題かと思いますし。 総じて、推理小説としては微妙だったものの、それ以外の本としての魅力は高く、面白かったです。フエゴ人も初めて知りましたが、あんなにも奇怪な格好をする民族が実際にいたのですね。 |
No.5 | 6点 | 虫暮部 | |
(2022/07/16 11:58登録) クローズド・サークルものを幾つも読んで慣れてしまうと、驚くべきポイントを見出すのが難しくなって来るなぁ。動機絡みの部分が説明的で惜しい。寧ろ秘境冒険小説そしてグルメ小説として面白い。ゾウガメ美味そう。 |
No.4 | 5点 | 蟷螂の斧 | |
(2012/06/29 06:40登録) 動機や真相は、この時代の背景とガラパゴス諸島のシチュエーションをうまくミックスしていて面白いし、また新鮮さも感じられました。ただ、解説にもあるとおり、あえて翻訳ものの文章にしているせいか、硬い感じがし、恐怖感や緊迫感がどうしても伝わってきませんでした。 |
No.3 | 7点 | touko | |
(2010/02/14 15:19登録) 進化論で有名なダーヴィンを探偵役に据え、クローズドサークルと化したガラパゴス諸島で起きる連続殺人事件の真相を追うという歴史ミステリー。 長編というには物足りない長さなのに、これだけ楽しめたのは、内容の密度が濃いからでしょう。 とはいえ、重い内容ではなく、癖のない実に読みやすい文章で、モデルのいる登場人物たちもアレンジが非常にうまく、キャラが立っていて、虚実入り混じった史実の扱い方もうまいです。 トリックには特に目新しいものはないとはいえ、エンタメとしての完成度は高いと思います。 |
No.2 | 7点 | 文生 | |
(2010/01/27 14:18登録) 本格ミステリとしてはやや小粒ですが、若き日のダーウィンを主人公に、進化論とうまく絡めた事件やトリックが興味深い。 プロットのうまさが光る佳作です。 |
No.1 | 8点 | makomako | |
(2009/02/22 12:44登録) この作者の作品としてはじめて読んだものだが、読み始めると表現や文体が翻訳文のようだという印象、でも翻訳文よりはるかに読みやすい。ダーウィンが探偵となってヴィーグル号で訪れたガラパゴス諸島でおきた事件を解決していくストーリーは興味津々。すごいトリックがあるわけではないが(ガラパゴスならではのトリックはある)、十分に楽しめる。 |