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ミステリの祭典

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the TEAM

作家 井上夢人
出版日2006年01月
平均点5.71点
書評数7人

No.7 6点 まさむね
(2023/07/30 23:48登録)
 連作短編。各短編自体、興味深く読ませていただきました。ゴシップ週刊誌記者との駆け引きなど、なかなかに痛快。四人のチームプレーにも好感。連作全体としては、「人を救うとは何ぞや」みたいなことを考えちゃったりして。
 楽しく読んだのだけれど、ミステリとしては…という点を勘案してこの採点。

No.6 4点 パメル
(2021/08/07 08:48登録)
招霊木を振りかざすことで霊視が出来、社会的な事件を解決に導いていくなどテレビで大活躍の盲目の霊導師・能代あや子。そしてその彼女を影で支える仲間たち。家に不法侵入をし調査する、実働タイプの草壁賢一。コンピューターを駆使して情報を集め、時にはハッカーにもなる藍沢悠美。社長兼あや子のマネージャーで鋭い分析をする鳴滝昇治。彼らの調査により、過去の事件や不思議な現象が明らかになる8編からなる連作短編集。
彼らはそれぞれが主体的に動き、リーダーシップを発揮する。その役割分担は必要十分であり、適材適所となっている。その4人全員が自分の意思で見るべきものを決めているのに関わらず、4人全員が同じ方向を見ている。その方向が正義であり、弱者救済である。しかし彼らは、調査の手段として非合法な行為をしている。彼らが手段として行った犯罪行為は、決して褒められたものではない。だが、彼らのおかげで、見落としていた事実が明るみになり救われた人も多いことも確か。この点をどう思うかによって評価が分かれると思います。ミステリとして引っ掛かることも多いが、痛快エンタメ小説と読めば楽しめるでしょう。

No.5 5点 ミステリ初心者
(2020/05/29 21:24登録)
ネタバレをしています。

 裏表紙の紹介文から、変わった設定に惹かれて購入しました。しかし、期待したよりも普通の短編推理小説でした。非常に読みやすくて悪くはなかったですが、それほど心に残らなかったです。

No.4 5点 こう
(2009/12/06 21:44登録)
 必ず予言が当たる霊導師の影にいる最強の調査チームという設定は恐らく霊導師のイメージに対する皮肉も込められていると思います。各話の真相、ストーリー、展開は岡島、井上作品らしかったですしすいすい読めます。
 ただ最終話で「どこに被害者がいるのか」「どこが悪いのか」とジャーナリストの妻に語らせていますが調査内容のもとに霊導師が語って真相を明かす、というスタイルそのものが本筋ではないですが個人的に好きになれません。
 2000年代に入りますます執筆ペースが落ちていますがホラーでなく本格のジャンルの作品をそろそろ書いてほしいです。 

No.3 5点 メルカトル
(2009/11/07 23:32登録)
連作短編集というより、長編として読める作品。
ミステリと呼ぶには抵抗があるが、それなりに楽しめた。
全体的に地味な印象だが、最後の2編は心に残る。

No.2 7点 makomako
(2009/04/29 22:05登録)
面白かった。さらりと読めてさすが井上夢人の作品と思うのだが、同じ連作物の「風が吹いたら桶屋がもうかる」と比べると登場人物も物語の興味もちょっとおちるかな。

No.1 8点 VOLKS
(2008/07/22 11:15登録)
小気味よいリズムでサクサク進む連作短編。
個性ある最強の4人組、テレビドラマに仕立てたら面白そう。

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