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ミステリの祭典

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石ノ目
改題『平面いぬ。』

作家 乙一
出版日2000年07月
平均点6.91点
書評数11人

No.11 5点 パメル
(2023/12/24 06:51登録)
表題作はホラー、それ以外は奇譚の4編からなる短編集。
「石ノ目」顔を見たら石になってしまうという石ノ目の伝承が息づいている村の中学教師が主人公の物語。夏休みに同僚の教師と山登りに行くも遭難。そこで見知らぬ人に助けられるが、石ノ目ではないかと疑う。落としどころは、そこしかないというところだがプロセスは面白い。意外な伏線もあった。
「はじめ」苦し紛れに創造した架空の女の子が実際に存在してしまうという物語。幽霊という存在ではない微妙な存在ではあるが、その存在感が面白い。
「BLUE」動く人形の視点で語られる。あるグリム童話から発想を得たのかと思われる物語。結末は泣かせる。
「平面いぬ」ふとしたきっかけで、腕に犬のタトゥーを彫ったら、それが動き出すといいう変な物語。しかも、主人公の家族が全員、癌で余命幾ばくもないという。笑ってはいけないんだろうが、笑ってしまう巧さがある。

No.10 6点 まさむね
(2021/10/09 18:32登録)
 「平面いぬ。」と改題された文庫版で読了。
 4つの短編で構成されています。いずれも、実際にはあり得ない能力や状況を設定しながら、何気に感情移入させられてしまう辺りは流石と言うべきか。決してハッピーエンドとは言えないのに、温かみのある切なさを醸し出しています。
 ベストは文庫版の表題作でしょうか。やっぱり家族っていいな。そしてイヌがいい味を出しています。当初の?表題作「石ノ目」は、ある方の正体は自明と言っていいのだけれど、一捻りが効いていました。

No.9 8点 虫暮部
(2021/05/25 12:39登録)
 魔法のような4編。登場人物が不自然な行動を取っても普通に読めてしまうところが凄い。

No.8 5点 take5
(2019/06/09 11:01登録)
タイトルが『平面いぬ』になっていました。
収録作は変わらないようです。
ミステリーというよりファンタジーですね。

No.7 6点 スパイラルライフ
(2012/02/07 20:20登録)
平面犬が面白い。
乙一の作風や良さを手軽に知ることができる短編。
ミステリ風味は弱いので、そのつもりで買うと肩透かしをくらいます。

No.6 7点 itokin
(2011/12/28 16:42登録)
解りやすく平易な題材であるがそれぞれ良く書けている。しかし、インパクトが足りないのでどれも印象が薄いと感じた。

No.5 8点
(2007/09/25 22:50登録)
どの作品も良かった!平面犬。には素直に驚かされたし、石ノ目のラストはしんみりさせられた。短編集では一番良いと思います。

No.4 5点 はせ
(2005/05/01 13:38登録)
乙一の作品集の中で最もバランスがいい作品集だと思う。そういう面でははじめて乙一を読む人にとって最適ではないだろうか?
ノスタルジーを感じる「はじめ」が一番のお気に入り。

No.3 10点 SD
(2004/06/11 23:02登録)
4編とも趣向は異なりますがどれも素晴らしく良いです。乙一氏は犬好きでしょうか。

No.2 6点 884
(2004/01/29 18:59登録)
 4編の短編集です。
 わりとおもしろく読めたのは「はじめ」と「平面犬」でしょうか。
「はじめ」はWJで小畑健が漫画化したやつです。ストーリーを比較しながら読んでしまったので、あまり作品にひたれなかったかもしれませんね。
「平面犬」は家族という平凡なテーマに刺青という奇抜な要素を放り込んだだけの作品ですが、綺麗にまとまってます。

No.1 10点 木佐貫
(2003/12/12 14:38登録)
できるだけ「作品」に対してのみコメントしてください。
ちょーーーーおもしろかった!!スリル満点でたまりませぬ。

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