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ミステリの祭典

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なんでも屋大蔵でございます

作家 岡嶋二人
出版日1985年04月
平均点6.29点
書評数7人

No.7 6点 ボナンザ
(2021/11/17 12:55登録)
さらっと読めて引き込まれる連作短編集。
どれも一ひねりした真相で見事。

No.6 6点 まさむね
(2017/08/08 20:13登録)
 なんでも屋(いわゆる便利屋)を営む「釘丸大蔵」を探偵役とする短編集。
 軽快なテンポで非常に読みやすく、読中感・読後感ともに良いので、軽く読書したい気分の方に最適です。反転も十分に楽しめますがが、「いやいや、犯人もそこまでは普通やらないよねぇ」と感じた部分も正直ございました。まぁ、ちょっと気になった程度であって、全体に流れる温かい雰囲気への評価の方が勝りましたけれども。
 最終話の展開から続編を求めたくなる読者も多いものと思われますが(勿論、私もその一人)、岡嶋二人のコンビを解消した今となっては、さすがに難しいでしょうか。ちょっと残念です。

No.5 6点 パメル
(2017/05/22 13:31登録)
五編からなる短編集で「日常の謎」の先駆けとも言われている作品
法を犯す事で無ければ依頼があれば何でも引き受けるというなんでも屋さんが難事件を次々と解決していく
主人公が飄々としているため全体的にホンワカした雰囲気が漂っており軽い感じがする点は好みから外れているが肝心の部分は細部まで計算された本格ミステリに仕上がっておりフーダニットとして十分楽しめる

No.4 7点 E-BANKER
(2014/05/11 20:54登録)
鋭い勘と名推理で難事件を次々と解決する便利屋・釘丸大蔵が活躍する作品集。
名作「チョコレートゲーム」の次作として発表されたのが本作ということになる。

①「浮気の合い間に殺人を」=浮気調査を請け負っていた私立探偵が事故死(?)した。ひょんなことから事件に巻き込まれた大蔵が事件の裏に仕組まれたカラクリを暴く・・・粗筋を書くとこういうことになるのだが・・・
②「白雪姫がさらわれた」=“白雪姫”とは、大蔵の事務所の近所に住む通称・猫ババアが飼っている白い猫。その猫は町にある大木の上で袋詰めにされているのが見つかったのだが、なぜ猫がそんなめに?という謎。
③「パンク・ロックで阿波踊り」=大蔵の事務所に突然やって来た記憶喪失の若者。なぜか彼は大蔵の名刺を持っていた・・・。リアリティは感じないけど、ラストに謎がスルスルと解けていく感覚は好みの一編。
④「尾行されて、殺されて」=依頼人の留守宅へ行く途中、自分が尾行されていると知った大蔵。尾行者は出張中であるはずの依頼人だった。しかも僅かの間に彼は殺害されてしまう!? ということでなかなか魅力的な謎が呈示される本編。ロジックは甘いのだが、こういうプロットは好き。
⑤「そんなに急いでどこへ行く」=いつも変わった依頼を受ける大蔵なのだが、今回は依頼内容すら分からず呼び出されてしまうハメに。そして訪問した先にはまたもや死者が!? というわけなのだが、ちょっと無理やり感のあるストーリー&プロット。

以上5編。
どの作品も基本的プロットは一緒で、訳の分からないまま事件に巻き込まれてしまう大蔵が、物証や証言などちょっとしたことからの着想をきっかけに事件のウラのカラクリを解明するというもの。
(雰囲気やプロットは大倉崇裕の「白戸修シリーズ」に近い)
若干無理やり感はあるものの、短編向きのプロットだし、さすがに岡島二人というレベルの高さは感じさせる。
軽く読めるし、重い作品を読んだ後の気分転換にちょうどよい。
(個人的ベストは③④辺り。後もマズマズ)

No.3 5点 COBRA
(2008/06/19 14:03登録)
バラバラの短編集より、主役を置いた連作短編の方が
ホームズのようでなんか楽しい。

No.2 7点 VOLKS
(2007/10/07 20:36登録)
一人称の口語体で話が進められるので、はじめのうちはそれが気になったが次第に慣れ、読み進めていくうちにはその口調ならではの言い回しが楽しく感じられていく。ストーリーは簡単だが、気軽に楽しめる内容。ラスト、せっかく仲間が増えたというのに、この作品の続編が今後作られることがないという現実が、とても残念。

No.1 7点 Dain
(2004/09/10 23:36登録)
軽い!ここまでノリがよくてさくさく読める作品も珍しい。津軽刑事がいい味出してます。

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