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ミステリの祭典

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3000年の密室

作家 柄刀一
出版日1998年07月
平均点5.83点
書評数6人

No.6 5点 nukkam
(2016/07/05 17:13登録)
(ネタバレなしです) 柄刀一(つかとうはじめ)(1959年生まれ)の1998年発表の長編デビュー作である本格派推理小説です。前半は長野県の洞窟で発見されたミイラの素性をめぐっての考古学的分析が大半を占め、密室の謎(ミイラに殺された形跡があった上に洞窟が密室状態だった)についてはほんのわずかしか言及されず、考古学に興味のない読者にはやや冗長に感じるかもしれません(私のレベルではハードルが高過ぎました)。考古学論議、3000年前の事件と現代の事件のそれぞれ凝ったトリック、犯人の異様な告白、主人公のトラウマなど実に色々な要素を詰め込んでいますがちょっと手を広げすぎのような感もします。

No.5 3点 いけお
(2009/09/02 17:41登録)
テンポが悪く読みづらい。
テーマの考古学は興味深かったが、本筋のプロットやトリックはいまいち。

No.4 7点 vivi
(2008/01/30 01:52登録)
縄文時代のミイラが発見され、
それが従来の学説をひっくり返す大発見だというだけでワクワクなのに、
発見現場である洞窟が「密室」だというのですから・・・
古代史に興味がある人には、大変面白い設定だと思います。
私も楽しめました♪

現代の事件は、ちょっと小粒かなと思ったのですが、
縄文密室の解答を読んだときは、ため息が出ました。
3000年の年月を、痛切に感じましたね。

No.3 7点 Dain
(2004/10/07 00:57登録)
読者を選びそうな作品、というのが第一印象。前半は考古学や歴史に興味がないときついでしょう。後半になってからやっとこさミステリっぽい展開になってきますが、現代の事件のほうはなんとも。むしろ古代の密室の話のほうがすっきりしてて俺は好きですね。

No.2 6点 テツロー
(2004/02/01 19:49登録)
 現代の殺人事件の方、トリックが少々分かりにくいですね。地形がどうなってて、ああなったのかが、ビジュアル的に想像しにくい。それと、動機の設定があまり好みではなかったし、犯人像・被害者像ともに嫌悪感しか抱けないし、探偵役もトラウマとそれの克服の描写があるものの共感を持つに至らないし、で、作品的には総じて退屈に感じる方が強かったですね。
 遺跡の密室については、あの解決方法は良いと思います。力技ですが、意表を突いて、かつ、上手く納得できたと思うので。細かいことを言えば「入り口を内側から塞いだ」という部分をちゃんと図説しないのが不自然かなとも思ったのですが、これはもう確固たる前提条件として流すしかないようで。
 サイモンが何処から来たのかをディスカッションするシーンは細切れにせず、一挙にやるべきかな?とも。この辺少なからず、少々退屈という読後感を抱くに至った原因になってると思えます。討議の内容自体は良いのですがね。

No.1 7点 ギザじゅう
(2003/08/08 23:10登録)
歴史ミステリ・・・という感じは少なかった。現実の事件との結びつきがいまいち理解できなかったが、いったいのミイラに始まる謎の討論は楽しめた。
ただし密室トリックについては、あまりに分かりやすすぎはしないか?

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