皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
35170. | 弾さんへ 早速の調査 ありがとうございました 人並由真 2023/09/02 18:03 [雑談/足跡] |
弾十六さま こんにちはです。 『暁の死線』の「XかYか」について、早速のご調査ありがとうございました。 そうですか、結局「X」でしたか……。 なんで創元文庫では「Y」なんでしょうね。 1:稲葉明雄が勘違いして誤記した 2:編集部が入稿整理の際に勘違いして誤記してしまった 3:編集部が、何らかの事情で意図的に変えた(なぜ) 4:ぢつは、歴代の原書の一部の版には、 The Tragedy of Y という版がある(え?) のどれかでしょうな。稲葉氏も、おそらく当時の責任担当編集者だった 厚木氏も亡くなってしまいましたが、当時のご事情のわかりそうな人が いたらお話をおうかがいしたいもんです。 また、ポケミス、創元文庫以外の邦訳書、東都の推理小説大系収録版なども リファレンスしてみたいものです。当家にはその巻はないですが。 ちなみに当方、実は原書では The Tragedy of Z だった!? という オチも予期していました。ワクワク。 (欧米の、あの某・短編ミステリか!) いずれにしろ、あっという間のご回答、さすがです。 (と言いつつ、弾さんかおっさん様あたりから、すぐにこの件は ご回答を願えるのでは……と、正直、期待していた面も ございますが。) 改めまして、今回はありがとうございました。 今後とも、どうぞよろしくお願い致します。 人並由真 拝 |
35169. | RE:石川喬司氏 ご逝去 享年92歳 弾十六 2023/09/02 09:42 [雑談/足跡] |
人並由真さま おばんでした ああ、そうでしたか… ミステリ・マガジンの読者としてはお馴染みの名前でした。 ネタバレ多かったんですか? まあ私はあんまり評論とか読まないので… 歳を取ると知り合いがだんだんと減っていくのが辛いですね。 それはさておき、ウールリッチ『暁の死線』(アイリッシュか)からのお題をいただいたので、早速調べましたよ! 本棚の本のタイトルは(手元の電子書籍 Wildside Press 2020では) Green Light, Oil for the Lamps of China, Personal History, North to the Orient, The Tragedy of X… でした。 (追記) 著者と初版が判明しました。いずれも当時のベストセラー。ロス=EQはこの時点でもう周知? GREEN LIGHT by Lloyd C. Douglas Published by Houghton Mifflin, Boston, 1935 OIL FOR THE LAMPS OF CHINA by Alice Tisdale Hobart Published by Bobbs Merrill, Indianapolis, 1933 PERSONAL HISTORY by Vincent Sheean Published by Doubleday, Doran & Company, New York, 1935 NORTH TO THE ORIENT by Anne Morrow Lindbergh Published by Harcourt, Brace and Company, New York, 1935 THE TRAGEDY OF X by Barnaby Ross Published by The Viking Press, 1932 |
35167. | 石川喬司氏 ご逝去 享年92歳 人並由真 2023/09/02 03:46 [雑談/足跡] |
昭和期のミステリマガジンで、海外ミステリの新刊月評「極楽の鬼」「地獄の仏」を連載。さらに「世界ミステリ全集」(早川書房)の編集委員トリオとしても、小鷹信光氏、稲葉明雄氏とともに大任を果たされましたミステリ評論家・石川喬司氏が本年の7月9日、都内の病院で肺炎のためにご逝去されておられました。享年92歳。数日前に訃報の一般への公開がございました。 https://sp.m.jiji.com/article/show/3032634 ミステリ評論家と同時に、競馬評論家、ミステリやSF・幻想小説の実作者としてもご活躍。昭和40~50年代から海外ミステリを楽しまれた世代人にとって、薫陶を得られた方も多いのでは、と観測いたします。 個人的には、(訃報の場で誠に恐縮ながら)、連載時の毎号の書評やミステリ全集の座談会などの場で、いまでいう天然なキャラクターで平然とネタバレをすることも多く(最低でも五件、もしかしたら十件以上?)、その意味で困った方だという一面はありましたが、一方で、幅広いジャンルの海外ミステリを本当に楽しそうに語る話術では、独特の、ほかの誰にも真似のできない魅力が全開。 ネタバレでこうむった迷惑の百倍、千倍、楽しませていただいたものでした。 たぶんこの方がいなければ(ミステリの書評に出会わなければ)、自分のミステリライフは、かなり違ったものになっていたと思います。その意味で、強く深く、感謝しています。 小鷹氏、稲葉氏に続き、世界ミステリ全集編集委員トリオの最後のひとりも逝かれてしまいました。感無量です。 改めまして、多くのものをありがとうございました。 心から御冥福をお祈りいたします。 人並由真 拝 |