皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
sophiaさん |
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平均点: 6.93点 | 書評数: 379件 |
No.59 | 8点 | 神様ゲーム- 麻耶雄嵩 | 2014/04/12 22:25 |
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著者の端書き「これはトイレ掃除を通じて、小学生と神様の心の交流を描いたお話です。」これが最大のトリックですね(笑)ブラックな作品ではありますが、誕生日や天誅の件を二度持ってきたりして構成も凝っていますし、自分は楽しく読めました。ただ、あの人物が真犯人だとすると動機面がどうも。あの人たちがそういうことをしていた絵が浮かばないのでねえ。 |
No.58 | 6点 | イニシエーションラブ- 乾くるみ | 2014/04/12 22:18 |
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あちこちで賞賛されているので読んでみましたが、ちょっと肩すかしを食らいました。叙述トリックものを色々読んだ後ではそこまで驚けません。文庫本の裏表紙のあらすじもハードルを上げすぎです。「白夜行」のようにこのときにあれをしたのかという発見、すなわち伏線の回収がもっとあれば。
そしてこの作品の最大の問題点は、物語の途中でギミックを明かして唐突に終了したように感じるところです。起承転結で言うと承ぐらいで終わっているのではないでしょうか。「殺戮にいたる病」のように物語の完結と同時にサプライズがあったらともっと評価は上がったと思います。 |
No.57 | 6点 | 生者と死者 酩探偵ヨギ ガンジーの透視術- 泡坂妻夫 | 2014/04/12 20:27 |
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こういう試みは非常に面白いと思うが、肝心のお話が短編、長編ともにイマイチ。
努力賞といったところでしょうか。 |
No.56 | 6点 | 生存者、一名- 歌野晶午 | 2007/05/26 01:07 |
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うーん、ちょっと途中で分かっちゃいましたね。
最後まで生存する一名は読む前にあれこれ想像してた内のひとつでした。 何も考えずにサラッと読むべきだったか。 クローズド・サークルの緊迫した雰囲気はよく出てるんですけどね。 |
No.55 | 6点 | OUT- 桐野夏生 | 2007/05/23 01:08 |
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死体解体のシーンとか生々しいですね。
女性だから書けるグロさとでも言いましょうか。 途中までは面白かったんですが、物語があまり進んで欲しくない方向に進んでいっちゃったかな、という感じです。 |
No.54 | 8点 | そして扉が閉ざされた- 岡嶋二人 | 2007/05/23 01:00 |
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私の好きな密室劇。
こういう殺人のケースは初めて読んだので衝撃的でした。 閉じ込められた四人のうち、踏んだり蹴ったりの○○が気の毒でした。 関係ないですが、この作品を読んで無性にカロリーメイトが食べたくなりました。 |
No.53 | 7点 | ロートレック荘事件- 筒井康隆 | 2005/08/26 19:42 |
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本当に残りの人達の中に犯人がいるのだろうかと思って読んでいたら、いたんですねえ。
こんなに救いのない話は読んだことがない。 いろんな意味で問題作。 |
No.52 | 6点 | ダレカガナカニイル・・・- 井上夢人 | 2005/08/22 22:05 |
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最後に唐突に時間を超えるのがどうも。
ポワにそんな特性があるなら伏線を張っておくべきで、アンフェアに感じました。 |
No.51 | 7点 | メドゥサ、鏡をごらん- 井上夢人 | 2005/08/10 21:16 |
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「リング」的な怖さですね。賛否両論あるでしょうが私は好きです。ただ気になる点もあり、呪いが最後の1人を残したまま20年近く中断されていた原因については言及があった方がよかったと思います。「町を離れていたから」というのが最も納得できる理由でしょうが、主人公たちは疑問すら持っていませんよね。そこがどうも不自然に感じました。怨霊系ホラーで合理性を求めるのは野暮というものでしょうか。いやそんなことはないはず。合理性が存在するからこそ非合理の恐怖が引き立つわけでありますから。
ここからは物語の感想ですが、いじめの件はそういう見てくれの娘をそのまま学校に通わせるのがどうかと思うんですよね。普通に接するのはどうやったって無理ですよ。マスクを着用させるとかの配慮をしないと本人もクラスメイトも気の毒です。あと最後に主人公が残したメモはその人物にあらぬ疑いを掛けさせかねないのではないでしょうか。もっと何か書きましょうよ。 |
No.50 | 7点 | 灰の迷宮- 島田荘司 | 2005/07/31 18:41 |
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桜島の火山灰を無理に事件に絡ませて旅情を演出した感が否めません。
それでも「北の夕鶴」以来吉敷シリーズは凡作が続いていましたので、このくらいのクオリティであれば十分楽しめました。 |
No.49 | 5点 | Yの構図- 島田荘司 | 2005/07/21 16:57 |
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意外と中身のない話だなあというのが正直な感想です。
事件そのものの解決、それに数々の人間ドラマの収束がなおざりにされたまま唐突に終わった印象を受けました。 ○○と○○が姉弟だという設定の必要性に疑問を感じました。 最後の方の吉敷の受験戦争に関する独白、あれを書きたいがために作った話なのでしょうか。 |
No.48 | 7点 | 天使の囀り- 貴志祐介 | 2005/07/17 15:18 |
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サイドストーリーが本筋に合流していく様がすばらしい。
メインテーマ以外にも、官僚機構の体質、終末医療のあり方等、読むべき点がある。 色々考えさせられる、という意味では「黒い家」を上回る傑作。 ただ、薀蓄が随所に散りばめられているので、ストレスなく読もうと思ったら飛ばし読みの技術が必要になる。 |
No.47 | 4点 | 倒錯のロンド- 折原一 | 2005/07/17 15:01 |
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こういう頭の中だけでこねくり回したような作品は好きではありません。 |
No.46 | 4点 | クリスマス・イヴ- 岡嶋二人 | 2005/07/10 01:15 |
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とりあえずこんなのも書いてみました、という程度のB級ホラー。あまりにも普通。しかもサスペンス的な怖さもスプラッタ的な怖さもあまり感じられませんでした。ホラーを書くのには向いていないのではないでしょうか。 |
No.45 | 7点 | オルファクトグラム- 井上夢人 | 2005/06/24 02:13 |
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嗅覚を主題とした世界観は斬新で大変良かったが、そっちが第一義となってストーリーが負けてしまう。
終盤のサスペンスも盛り上がりに欠ける。 あとミッキー失踪時の謎が解明されないままだし、やっぱり主人公の姉に対する感情が薄い。 |
No.44 | 8点 | 黒い家- 貴志祐介 | 2005/05/31 14:45 |
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みんなほとんど「怖い」としか言ってないですね。
まあ確かに「怖い」の一言に尽きるんですが。 展開は読めるものの、描写力でカバーできています。 終盤のビル内の攻防はハラハラしっ放しでした。 あのおばさん強すぎでしょう。 綾辻行人氏の「殺人鬼」を彷彿させてくれました。 追記 映画も観ましたが、どうして名作ミステリーの映画化作品って酷い物ばかりなのでしょうか・・・ |
No.43 | 8点 | アヒルと鴨のコインロッカー- 伊坂幸太郎 | 2005/05/23 19:33 |
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タイトルからは想像もできないほど重い話ですね・・・・・・
それを独特のユーモアで軽く描くのが著者の魅力なのでしょう。 「三人の物語の終わりに巻き込まれた」という設定は秀逸です。 映画化して欲しいんですが、叙述トリックの件で無理か。 |
No.42 | 6点 | 重力ピエロ- 伊坂幸太郎 | 2005/05/16 02:18 |
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殺人の件に関しては目を瞑ろう。
だが放火は許容できません。 善良な市民の財産や生命を脅かすのは許しがたい。 博物的には勉強になるし、メッセージ性も強い作品だが、上記の点だけが不満。 |
No.41 | 9点 | クライマーズ・ハイ- 横山秀夫 | 2005/05/09 16:18 |
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これが横山秀夫の最高傑作でしょう。
元新聞記者じゃないと書けない作品ですね。 |
No.40 | 10点 | 双頭の悪魔- 有栖川有栖 | 2005/04/13 15:15 |
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舞台設定やギミックの派手さと緻密な論理が並存する傑作。EMCメンバー初の揃い踏みで、それぞれの個性もよく描かれています。この作品のあら捜しをしようと思えばいくつも出来るので(狭いコミュニティの中での××殺人はあまり有効ではない、○○はマリアがしたように夜中に居間の電話を使えば直接△△と連絡を取れたのではないか等)悩んだのですが、やはりすごい作品なので満点を差し上げます。 |