皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
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ROM大臣さん |
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| 平均点: 6.05点 | 書評数: 165件 |
| No.5 | 8点 | 『吾輩は猫である』殺人事件- 奥泉光 | 2021/06/14 14:54 |
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| 一冊丸ごと夏目漱石のパロディというか文体の模写。特に感心したのは、メインプロットとは関係のない益体ない、どうでもいいような与太話がキチンと書かれているところ。
プロの読みのすごさというか、「吾輩は猫である」の作中、漱石が適当に描いたために生まれた謎を再構成してミステリに仕立てているところ。 全体の構成もうまい。漱石が、初期には「吾輩は猫である」のような精神的に安定した文章を書きながら、晩年にはなぜ「行人」のように不安を漂わせた作風になっていったのか、そういう漱石文学の全体の謎もうまく盛り込んでいて得心がいった。 |
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| No.4 | 4点 | 龍の契り- 服部真澄 | 2021/06/08 16:39 |
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| 二百ページぐらいまでは物語が全くといっていいほど進まずイライラ。状況設定のための情報をひたすら詰め込んで、しかも登場人物の八割がたは物語の行方に影響がないというひどさ。本を厚くするために登場人物を増やし、どうでもいい心理描写を加えているようにしか思えない。
はじめにドタバタありきというか、秘密をめぐって右往左往というところまでは成算があったのだろうが、どのように収束させるかのモチーフがなかった。 |
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| No.3 | 4点 | テロリストのパラソル- 藤原伊織 | 2021/06/08 16:25 |
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| 学生運動に挫折し、さまざまな肉体労働をした末に、ボクシングをやってみたら才能があった。そのあとなぜか、アル中のバーテンダーになっている主人公。
過去にあった爆発事件にかかわった人たちが、十数年後に再びある爆発事件の現場に集まってくるのは不自然。トリックを正当化するために、過激派でもなかった学生をテロリストに仕立てるというのは無理がある。 |
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| No.2 | 10点 | 星を継ぐもの- ジェイムズ・P・ホーガン | 2021/06/08 16:15 |
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| 「月面で発見された真紅の宇宙服をまとった死体。だが、綿密な調査の結果、驚くべき真実が判明する。彼は五万年前に死亡していたのだ!」という内容紹介文にそそられた。
彼は異星人?それともタイムスリップした未来人?謎の答えは想像もつかない。ただ、どんな謎でも論理的に説いてほしいと思っていた。結論から言えば、感動的なほど論理的な完璧なミステリ。 いたって科学的だが、中心軸が量子力学やコンピューターでなくダーウィンの進化論というのがいい。 |
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| No.1 | 10点 | ジャッカルの日- フレデリック・フォーサイス | 2021/05/24 17:36 |
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| 冷徹な男の闘いを恐怖を通して描いた作品は多いが、これはやはり白眉だろう。最後のページまで暗殺計画者と刑事の闘いはゆるがない | |||