皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
TON2さん |
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平均点: 5.65点 | 書評数: 330件 |
No.25 | 4点 | 溺れる人魚- 島田荘司 | 2013/01/21 18:31 |
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原書房
ミタライものの短編集で、「溺れる人魚」「人魚兵器」「耳の光る児」「海と毒薬」の4編。 話がロボトミー手術、ナチスのキメラ作成のための生体実験、毒薬兵器などとトリッキーすぎてついてゆけませんでした。 |
No.24 | 4点 | リベルタスの寓話- 島田荘司 | 2013/01/15 18:26 |
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講談社
「リベルタスの寓話」「クロアチア人の手」の中編2編。 作者はボスニア・ヘルツェゴビナのクロアチア人、セルビア人とモスリムの民族内戦を勉強したらしく、それがベースになっています。 いずれの作品もミタライは直接登場せず、電話のみで事件を解決します。 |
No.23 | 7点 | 摩天楼の怪人- 島田荘司 | 2013/01/15 18:03 |
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東京創元社
舞台は1969年のニューヨーク・マンハッタンで、発生生物学専攻のコロンビア大学助教授としてミタライが登場します。 ミタライは最初から登場し、自身が調査し謎を解いていきます。 殺人に使用した旧式の拳銃はどうやって用意したのかなどつっこみどころはありますが、長編で読み応え十分でした。 ただ、第一次大戦後のセントラルパーク地下の共産主義者たちはどうしたのでしょうか。相変わらず本筋の話と関係のないストーリーが盛りだくさんです。 |
No.22 | 4点 | UFO大通り- 島田荘司 | 2013/01/09 18:20 |
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講談社
あまり面白いと思わなくてもつい手に取ってしまうのが御手洗潔ものです。 中編2編とも死因の分からない死体が登場しますが、その原因が同じというのは少々芸がないかと感じます。 |
No.21 | 6点 | 切り裂きジャック・百年の孤独- 島田荘司 | 2012/12/25 19:21 |
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文春文庫
1888年にロンドンを恐怖に陥れた切り裂きジャック事件とうり二つの事件が1988年の西ベルリンで起きます。この事件を通して、切り裂きジャック事件の真犯人像に迫ります。 |
No.20 | 3点 | セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴- 島田荘司 | 2012/12/19 20:55 |
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角川文庫
占星術殺人事件直後で、横浜馬車道に石岡あともに住み始めた頃の話です。 明治の元勲榎本武揚がロシア皇帝から贈られたというダイアモンドの靴が狂言回しです。しかし、トリックがイマイチで、かつその暴き方があざといので、面白いとは感じませんでした。 |
No.19 | 7点 | 水晶のピラミッド- 島田荘司 | 2012/12/19 20:51 |
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講談社文庫
ハリウッドの有名日本人女優松崎レオナ登場の2作目です。 ストーリーは、旧王朝時代のエジプト・ギザ、タイタニック号の処女航海で沈没するまで、現代のアメリカ、横浜と、時空を超えて展開します。 ギザのクフ王のグレートピラミッドは、王の墓ではなく、〇〇装置だったと新説をかかげています。 途中から登場する御手洗が、日本からエジプト、そしてハリウッドへと飛び、推理を展開します。彼が登場した途端に謎が解けるというのよりは面白く感じます。 |
No.18 | 7点 | 暗闇坂の人喰いの木- 島田荘司 | 2012/12/17 16:41 |
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講談社文庫
まだ御手洗も石岡も横浜・馬車道に住んでいて、ほとんど無名だった頃の話です。事件の最初から最後まで御手洗が登場し、自分で調査してまわります。後の御手洗のように、事件の経過だけを聞いてズバリと犯人とトリック言い当てるというような白けるほどの超人的能力は披露されません。そこが気に入ってます。 洋館の地下室の秘密というのはルール違反のような気もしますが、殺されていく一族の狂気というものに興味を惹かれました。 松崎レオナの初登場作品です。 |
No.17 | 7点 | ロシア幽霊軍艦事件- 島田荘司 | 2012/12/10 18:17 |
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講談社NOVELS
大正8年、箱根の芦ノ湖に突如ロシアの軍艦が出現し、一人の小柄な女性がおりてきた。そして、その証拠となる写真が富士屋ホテルに残っていた。この伝説のような話から、御手洗潔が革命による皇帝一家の末路、皇女アナスタシアの生涯を推理する、歴史ベッド・ディテクティブのような話です。 特別な殺人事件などが起こらず、犯人もいないため、御手洗の行動も他の事件のように常軌を逸することがなく、好感が持てます。 |
No.16 | 4点 | 上高地の切り裂きジャック- 島田荘司 | 2012/12/10 17:26 |
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講談社NOVELS
「上高地の切り裂きジャック」は死体の移動に関するトリックですが、2000年当時のマイカー規制というのはこういうものでしたでしょうか。 「山手の幽霊」は根岸線のトンネルに関するトリックですが、苦しいなと思いました。 最近の御手洗ものを読む楽しみは、どのくらいトリックに無理があるかという点になりました。 |
No.15 | 5点 | 魔神の遊戯- 島田荘司 | 2012/12/10 17:14 |
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文春文庫
ミタライは御手洗ではないでしょう。 無茶苦茶に思える証拠から、悩まずに真相にたどり着く、まさにIQ300の「神」のなせる技でしょう。 |
No.14 | 4点 | 龍臥亭幻想- 島田荘司 | 2012/12/09 19:00 |
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KAPPANOVELS
「龍臥亭事件」の後日談です。「事件」の方は津山36人殺しがベースになって面白かったですが、今度は「森孝(しんこう)伝説」なるものが語られます。しかし、この伝説がとってつけたような感じで、よく分かりませんでした。 この作品は、作者の生んだ二大探偵、御手洗潔と吉敷竹史がクロスオーバーする部分がウリですが、これしか見せ場がないのかと感じました。 |
No.13 | 3点 | エデンの命題- 島田荘司 | 2012/12/01 14:39 |
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KAPPANOVELS
アスペルガー症候群を扱った「エデノの命題」と、脳機能の謎を扱った「ヘルター・スケルター」のノンジャンル2作です。 アスペにしても脳機能にしても一般の人にはなじみのない内容で、作者は確かによく勉強しているなとは思いましたが、そうした新知識によるミステリーというのは、読者が考える余地というものが少なく、優れているとはいえないと思います。 ただ、「エデンの命題」中の旧約聖書への数々の疑問(イヴをたぶらかした蛇は何故リンゴが知恵の実だと知っていたのか。蛇自身が食べたことがあるのか。・・・)は、面白いと思いました。 |
No.12 | 6点 | ネジ式ザゼツキー- 島田荘司 | 2012/11/26 18:27 |
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講談社NOVELS
御手洗潔は、スウェーデンの大学の脳神経の研究者をしていて、舞台は彼の研究室だけです。 記憶の一部をなくした男が書いた奇妙な童話「タンジール蜜柑共和国への帰還」をヒントに、かつてフィリピンで起こった殺人事件の謎を解く、安楽椅子探偵ものです。 構想は「眩暈」と同じだと思います。 御手洗が天才過ぎるがゆえに、こういうとんでもない謎にしか挑戦できなくなっているように思います。 この作者らしく題名も奇抜ですが、これは御手洗ものだから、固定の読者がいることを前提にしたものでしょう。一見さんでは、この題名では手に取らないと思います。 余談ですが、この作品でヒッチコックの後期の作品が、「鳥」「マーニー」「引き裂かれたカーテン」「トパーズ」「フレンジー」「ファミリープロット」であることを知りました。全部観ています。 |
No.11 | 6点 | アトポス- 島田荘司 | 2012/11/25 16:41 |
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講談社NOVELS
ノベルスで750ページもあり、あいかわらずの大作です。 ホルモン異常によるストレイジ(=アトピー)による悲劇じたてになっています。 全くつながりがないと思われる事態を、最後には関連付け説明する作者の剛腕はさすがです。しかし、ストーリーが奇異にはしりすぎ、その分現実離れしているように思います。 御手洗潔もあまりに天才すぎて、最初から登場できずにラスト150ページで事件を説明し解決します。彼の言動はフェミニストですが、人間らしさが感じられないようになりました。 |
No.10 | 6点 | 眩暈- 島田荘司 | 2012/11/13 19:03 |
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講談社文庫
複数の死体を切断して1体の死体を作るという手記を巡り、御手洗潔が謎を解きます。 この手記は単なる精神異常者の妄想かとされていたが、御手洗は実際のできごとと看破し証明します。 たしかに設定やトリックは奇抜ですが、トリックのために話を進めているという点が鼻につきました。 |
No.9 | 7点 | 異邦の騎士- 島田荘司 | 2012/11/11 17:13 |
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講談社文庫
御手洗潔は、現実生活になじます変人として描かれているが、後の作品のようにでしゃばる場面がなく好感が持てました。天才型名探偵の悲劇として、最初から事件にかかわると、天才ゆえに何もかもが見えてしまい、読者がついていけなくなることがあります。この作品では、物語の中心は石岡であり、御手洗は友人としての立場で抑制がきいていました。 |
No.8 | 4点 | 御手洗潔のメロディ- 島田荘司 | 2012/11/11 17:01 |
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講談社文庫
御手洗潔シリーズは面白いのですが、探偵があまりに天才すぎて深みに欠けるのではと思います。確かに思いもよらない結末となるのですが、話の冒頭と結末がどうつながるのか、私にはわからない作品もありました。 |
No.7 | 2点 | 寝台特急「はやぶさ」1/60秒の壁- 島田荘司 | 2012/11/05 22:30 |
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吉敷刑事もの。時刻表のトリックだったと思いますが、10年ぐらい前に読んだので忘れてしまいました。 |
No.6 | 5点 | 漱石と倫敦ミイラ殺人事件- 島田荘司 | 2012/11/05 21:54 |
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英国に留学中の孤独な漱石とこわれているホームズのやりとりが面白い。東洋の呪いとかが出てくるが、謎解きはミエミエ。 |