皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
ミステリ初心者さん |
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平均点: 6.20点 | 書評数: 388件 |
No.8 | 6点 | 狩人の悪夢- 有栖川有栖 | 2019/12/20 19:25 |
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ネタバレをしています。文庫版を読みました。
有栖川さんは、本格オブ本格な作者だと思っています。そのためか、私自身の期待値が上がりすぎてしまったようです(笑)。 作風は非常に読みやすく、無駄なところが少ない、本格色の強い作品です。個人的に火村のキャラクターが好みではないものの、解決編前あたりまですらすらと読めました。 これは私だけなのかもしれませんが、大泉の死体が運ばれた廃屋が、落雷地点より北か南か判断がつきませんでした(笑)。1周目読んだときには、大泉の死体を外に運べないから北のほうだと思っていましたが、56pと219pを読み返し南の廃屋のような気もしました。結局結論が出ず、2パターン考えました(笑)。 何回も読み返し、私も矢作と白布施以外は容疑者から外すところまでは考えました。どうしても、矢作を容疑者から外せませんでした。悔しがりながら解決編を読みましたが、いまいち納得がいきませんね(笑)。犯人の手首を切ったり、ビニール紐を残したり、もしものことを考えた行動を多用しているので、矢作の"証人が確定してないのに音楽をかける行為"だってだれかが通るかもしれないという考えがあったかもしれないし、火村や警察が矢作の都合がよいように考えるかもしれない。裏の裏をかくようなことを言っていては仕方がありません(笑)。心理的アリバイというのでしょうか? これは好みではありませんね(笑)。 ※追記:突発的犯行の可能性が高かったことも留意しなければダメでした(笑) 期待値が高すぎたのかもしれませんが、フーダニットとしては江神シリーズの納得感には及ばなかったです(涙)。 |
No.7 | 5点 | 高原のフーダニット- 有栖川有栖 | 2019/07/09 19:07 |
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ネタバレをしています。
短編2つ、ショートショート1つが収録されていました。 ・オノゴロ島のラプソティ 作中のアリスの"叙述トリック"への思い(?)が面白かったです。メイントリックはまったく見当もつきませんでした。三毛猫ホームズはヒントなのか(笑)。主観のアリスも読者も同時に驚き、なおかつ文に嘘は書かれていません。がメイントリックが若干のバカミス的?な大掛かりなものでした。 ・ミステリ夢十夜 夢の国の人形の中に入っていてアリバイが言えない容疑者や、迷路すぎる館がおもしろかったです。味覚障害者のあつまる毒殺は、なにやら長編に使っても面白そうな話でした。第六夜は、私のパープリンな脳ではいまいち理解できませんでした。 ・高原のフーダニット 殺しあった双子のうち、どちらがどちらか見分けられたものが犯人ということはわかったのですが、バードウォッチングの機材の性能やどの程度遠くをみられるのか(雨上がりなら湿度が高くあまり遠くまで見られないのでは?)が想像できませんでした。フーダニットは好きですが、この作品はいまいち。 ※今調べたら、雨上がりのほうが良く見えるらしいです(笑)。失礼しました。 |
No.6 | 7点 | マジックミラー- 有栖川有栖 | 2018/04/12 14:30 |
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ネタバレをしています。
推理小説を読み終わった後、"なんで自分はわからなかったんだ~よく考えたら当てられたのに~"という感想がでる作品ほど好みというか、価値が高いと思っています。まさにこの作品がそうでした。大トリックというわけではないのですが、職人的な印象があります。 時刻表トリックが苦手で、時間と場所の情報が頭に入りづらい私ですが、途中の小桑の推理によって、つまり論点は何か?とわかりやすく説明されているため読むのが苦ではありませんでした。 その他、空知が主人公や探偵のような雰囲気を出しながら否定するミスリード(違う?)、はじめの文が小桑兄弟であること(たぶん)も好みです。アリバイ講義も面白く、「これは好みのタイプだな」とか「これは嫌いだな」とか「あの作品もこのタイプだ!」など脳内に浮かびおもしろいです。今よりもっと推理小説を読んだら、また違った思いがあるかもしれませんね。 題にもなっている、マジックミラーの使い方も好きでした。 私は、第一の殺人で新一と健一があらかじめ入れ替わって生活しているとか、すさまじく的外れな推理をしていましたw さらに、第二の殺人では、空知が犯人であり双子がほぼ同時に殺され、かつアリバイに利用されるところまで予想しましたが(だれでもそうか)まったくトリックを思いつきませんでした。 |
No.5 | 6点 | 46番目の密室- 有栖川有栖 | 2014/02/05 07:55 |
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ネタバレを含みます
「どうやって殺したか?」が楽しめる作品でした。かつ、足跡の問題は、ロジックも楽しめると思います。 密室がつくタイトル、被害者が密室ものの巨匠。ハードルがあがりまくりました。改めて考えると、ミスリードだったか 以下、不満点。 密室が犯人の意図したものでない(地下室)。密室ものでなかった(すごいの期待してた・・・)。 犯人に偶然の不幸が起きる(推測はできる)。 トリックもそんなにびっくりするものじゃなかった(自分はわかりませんでした)。 星火荘の地図をつけてほしい。トリックに関係あってもなくても、地図をつてもらうと、格段に読みやすくなります。 火村とアリスのキャラが好きになれない。 |
No.4 | 6点 | 月光ゲーム- 有栖川有栖 | 2012/07/28 11:31 |
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犯人を推理でかならず1人に断定できる良い作品です。悪くはないけど、あまり印象も残りませんでした。
ただ、ちょっとキャラクターが自分と合いませんでした。密室に対するキャラの言葉は、ちょっとわかんなかったです。 ※その後、推理小説を読んだ本数が増え、印象が変わったため加点しました。 |
No.3 | 7点 | 女王国の城- 有栖川有栖 | 2012/07/28 11:25 |
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じっくり考えて犯人を当てる楽しさを味わえる作品です。舞台設定も変わっていて(?)面白いです。
ただ、作者の作品にしては、意図的に伏せているヒントが微妙に有ったような気もします。間違っていたらすいません。 個人的に、マリアのキャラが合わなかったです。過去の2作よりも、更に合わなかったです。 |
No.2 | 9点 | 双頭の悪魔- 有栖川有栖 | 2012/06/20 11:36 |
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ネタバレあります
孤島パズルに続いて、時間をかけて考えて、犯人を絞る作業をするに値する作品です。 3つの事件がそれぞれに挑戦状がついており、それぞれ犯人を当てることができる。職人魂を感じます。 個人的には、3つ目が一番好きです。 この人の作品は、どんでん返しや意外な犯人はないが、完全なフェアで絶対に犯人を一人に断定できると認識してますが、この作品にはどんでん返しがあります。 叙述ミステリがないと駄目、犯人は誰でもできたが意外だからこいつが犯人…という作品が多い気がしますが、それは少し本格から外れていると思います。その点この作品は本格のど真ん中をいっていると思います。 悪い点を書くならば、マリアのキャラが自分には合わないこと。アリスも微妙でした。 |
No.1 | 8点 | 孤島パズル- 有栖川有栖 | 2012/06/20 11:29 |
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ネタバレあります
かなり楽しめました。ただ、これを読んだときは、この人の作風を理解しておらず、何かしらの大掛かりなトリックでもあるんだろうと思ってしまい、あまり考えずに解決編を読みました。後悔しています。 どんでん返しトリックの作品ではありません。意外な犯人もいません。しかし、時間をかけて考えて、考えてから解決編を読む、ミステリ本来の楽しみ方をするに値する作品です。 かならず犯人は一人に絞れる! 解決編前の挑戦状に、職人魂を感じました。 ※その後、読んだ本数が増え、印象が変わったため加点しました。 |