皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
ミステリ初心者さん |
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平均点: 6.20点 | 書評数: 388件 |
No.8 | 5点 | 本格推理⑥悪意の天使たち- アンソロジー(国内編集者) | 2024/05/23 19:17 |
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ネタバレをしております。
非常に昔に買っていて、移動中などにちょくちょく読んでおりました。半分ちょっとまで読んで、そのまま数年経ってしまっていました;; 今やっと読み終わりました。そのため、半分ちょっとより前は大分記憶が薄くなっています。軽く読み直してからひと言ずつぐらいコメントを書きますw 原稿枚数制限がある短編集なので、現実性や論理性を求めすぎるのは酷だとおもいます(でもそうだったら高評価でw)。心に残るような要素があったら満足です。 ・閉ざされた山荘にて 本格色の強いクローズドサークルで満足しました。ちょっとチャイナ蜜柑を意識した作風ですが、服が逆なことの使い方は本家より面白かったです。フェア度が高く、すべてがわからなくても犯人が当てられました。 ・やさしい共犯 スイマセン、あまり印象に残りませんでした;; ・雪かきパズル 小さな疑問から論理的に犯人を当てる本格色の強い作品でした。難易度が高く、私にはさっぱり当てられませんでしたw ・殺しのからくり ドンデン返しがあるトリックもので凝っています。個人的には共犯があるのが好きでは無いですが、ドンデン返しに効いてます。 ・不思議と出会った夏 不可解な現象を論理的に解決する感じの作品。すべての謎の解決にに説得力がありますが、やや印象が薄い作品でした。 ・犬爺さんの事件 結末を想像すると不謹慎ながらちょっと笑えますが、これは当てられる気がしませんw ・よりによってこんな時に アリバイトリック+犯人当て+動機当て全部混ぜ込み豪華セットみたいな感じですが、どうも地味な印象を受けました。 ・サンタクロースの密室 読後感がよい密室もの。これみよがしにココアがあるので、これを使って鍵の受け渡しをしたのはすぐわかりました。しかし、ヤカンからコップにココアを注ぐ際、鍵がコップに当たって音が出るんじゃないかな?って思いますが。 ・時間収集家 ちょっとした館もので、時計がいっぱいある特殊空間。時計が犯人当てにかかわってくるのが良かったですが、時計を交換するのもリスクでそれを悟らせないようにぶっ壊しまくるのもリスクがあるんじゃなかなw ・うちのカミさんの言うことには 2 天窓とくりゃ、そりゃそうだよなという展開w 細かい点は気づけなかったですが、天窓を壊した人間が犯人だと決めつけましたw ・午前零時の失踪 非常に凝った作品ですが、密室も入れ替わりも既視感があります。しかも、これ本当に成功するのかな…?といった感じw 短編なので蓋然性は度外視するとしても、既視感が強いのはいまいちかも?(他作品もそうだけどw) ・青い城の密室 精神病院や双子という面白そうな雰囲気のワードが出ますが、割と普通の密室殺人に落ち着きます。でも、電気ショックでの殺人って、解剖でわかっちゃうんじゃなかったでしたっけ? 接触部が焦げるとかして。 ・早春賦 これはダメでした;; 物語全般で興味が湧かず、真相を見てみてもフーンって感じで…w 全体的に、綺麗にまとまった本格物が多かった半面、心に残るような個性のある作品はなかったように思えます。 うちのカミさんの~って、タイトル、既視感があったので勝手に1を読んだと思っていたのですが、そうじゃなかったみたいですw |
No.7 | 6点 | 本格推理⑤犯罪の奇術師たち- アンソロジー(国内編集者) | 2021/07/10 01:48 |
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ネタバレをしています。
ちょっとずつ読んでいったので、最初の方は大分忘れてしまってます。軽く再読して思い出しつつ書評します。 ・犬哭島の悲劇 犬がいる島ということで、嫌な予感がしました(笑)。 ・アリバイのゆくえ 非常に細かい論理で犯人に迫る推理が良かったです。 ・クロノスの罠 犯人の犯行が成功するかどうかわかりませんが、なかなか面白いトリックです。ヒゲに関しての話も面白くて、すこしだけ叙述トリックのようなものを入れているのもいいですね。 ・鬼神たちの夜 半分ぐらいは予想しましたが、半分ぐらいは外しました(笑)。ページ数に対して、かなり濃厚な話でした。 ・夜間飛行 いまいち印象に残らなかったです。 ・黒い白鳥 トリック+動機面の予想も楽しい作品でした。 ・鬼が躍る夜 まず、不思議な事象があり、それに対して合理的な解決を予想する系。短編向きだと思います。 ・天に昇る足跡 ちょくちょく見る、足跡の問題ですが、単純ながら全く分かりせんでした。面白かったです。 ・鳶と鷹 推理するには少しだけ知識のいるような気がします。しかし、ネタばらしされた直後は、なるほどと感じます。私はこのタイプの時計を見たことがなかったので、ちょっとだけイメージがしづらかったです。 ・シャチの住む密室 これはいまいち(笑)。 ・疾走する殺意 非常に面白い殺され方をしていて興味がわきました。しかし、トリックはというと、まあこれしかないだろうというものでした。どんでん返しが面白く、一人芝居の台本のような小説が活かされている気がします。 ・極魔術師ドクター・フランケン 私はさっぱりわからなかったのですが、犯人の手際が良すぎてアサシンズ・クリード(笑)。読者からは2重の罠を仕掛けられているように見えて、凝っています。 ・妻は何でも知っている 安楽椅子探偵。ABCDの記号がつかわれていて、読みやすい(笑)。共犯者がいるとはいえ、偶然の余地があまりない密室で楽しめました。 総じて、これまでと同じように、本格色の強い短編集で、満足しました。クロノスの罠と天に昇る足跡が心に残りました。 |
No.6 | 6点 | 本格推理④殺意を継ぐ者たち- アンソロジー(国内編集者) | 2020/02/06 23:13 |
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ネタバレをしています。密室が多めな気がします。
・雪花の舞い かなり古典的な密室でした。前半と後半でちょっと雰囲気がちがいます。 ・1/2 私には難易度が高かったです(笑)。過去作のネタバレはやめてほしいです。 ・内勤刑事 比較的簡単に推測できました。発想が面白かったです。 ・鳴く密室 発想が飛躍していて面白いです。雪の夜の五重奏と似ていると感じましたが、逆パターンですね! ・超能力者の密室 論理的な解決をしつつ、最後には超能力があった…?というオチで、最後に論理をぶちこわすパターンでした。しかし、どちらにせよあまり興味がわきませんでした(笑)。 ・偶然の目撃者 書評をつけるために軽く読み返していますが、まったく覚えていません(笑)。いまいちでした。 ・開かれた数字錠 数字錠は別のものだったというシンプルなトリックが良いです。すっかり騙されてしまいました! ・情景に誘われる悲喜劇 ひどい話ですね(笑)。かわいそうな矢崎! 確かに悲喜劇かもしれませんね。最後に味付け程度にある、絵の唇に毒を塗っておいた話のほうが、メインの話よりも面白い気がします。それで人が死ぬのかはわかりませんが…。 ・亡霊の殺意 なんとなく予想がつきましたが、確実に殺せるか疑問でした。 ・完成の朝 雪だるまの頭が被害者の首とすり替わっているという、ショッキングな事件です。雪だるまをつかって足跡を埋めるのは面白いと思いました。犯人が密室にした理由がよくわかりませんが、美意識てきなものなのでしょうか? ・遅すぎた推理 多くの共犯者と、被害者が無自覚に犯人に協力してしまっている感じですが、ヒントは与えられていました。バラバラということで、なんとなく真相を察しました。 ・雪の夜の五重奏 非常に面白かったです。どうやって被害者を中に入れたか、どうやって殺したか、どちらもこれに近い発想の長編を見たことがありますが、どうやらそれよりこちらの短編が世に出たほうが早いようです(?)。ただ、この殺害方法ですと、血の処理がむずかしいと思うのですが。 ・たからさがし おじさんの話を聞き逃してしまった事によって、自然な勘違いをしてしまい、自然な叙述トリックでした(笑)。ある事実を明らかにすると、脳内のイメージが180度変わる面白い話です。 雪の夜の五重奏の、どうやって被害者を中に入れたかの謎における発表の速さは、初版の出版した年を比べました。また、私がまだ読んでいない他の小説にもこういったトリックがあるかはわかりません。 |
No.5 | 6点 | 本格推理②奇想の冒険者たち- アンソロジー(国内編集者) | 2019/10/22 00:22 |
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ネタバレをしています。長くなるので一言ずつ書きます(笑)。
・双子神社異聞:凝っていて面白かった。 ・死霊:好みの展開ではありませんでしたが良かったです。 ・落研の殺人:性別を誤解させる叙述?トリックはたびたび見ますが、名前を芸名と勘違いさせるのは納得感がつよくて良かったです。 ・死線:平面の図を見ているうちに罠にはまってしまった(笑)。個人的には発想が飛躍していてとても良かったが、このやり方で確実に殺せるのか疑問。 ・亡霊航路:男女の話しも、推理小説的部分も、あまり好みではありません。 ・汚された血脈:私の頭が追いついていません。結局誰が真犯人なのでしょうか? あずさなのでしょうか? しかし、ナイフをなめることを注意していましたよね? ・推理研の冬休み:話の流れ的に、結末がなんとな~く読めました(笑)。 ・数文字:いまいちでした。私が推理小説に求めるものではありませんでした。 ・落下する緑:すべての伏線を予想できたわけではありませんが、あまり意外性の無い結末でした。 ・調香師の事件簿(1):探偵ガリレオのようなミステリでした。ガリレオもそうだけど、推理小説というよりかは豆知識になっていていまいち。 ・誰が彼を殺したか:文が読み易いですが、ちょっといまいちでした。 ・アンソロジー:あの時本を読んでいたなら・・・という述懐が非常に良いヒントであり、納得感を高めています。が、やっぱり犯人の行動はリスキーすぎませんか(笑)。 |
No.4 | 6点 | 本格推理①新しい挑戦者たち- アンソロジー(国内編集者) | 2019/06/19 00:02 |
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ネタバレをしています。
柳之介の推理:密室講義的なものがあったにしてはいまいち。 鳥:マジシャンで嫌な予感がしたが、当たってしまった。絶対成功するかわからないが面白かった。 藤田先生と人間消失:実際にやるとバレる気もするが、面白かった。他作品も読みたい。 信州推理紀行:ちょっとバレバレだった。 愛と殺意の山形新幹線:あまり印象に残らなかった。 砧未発表の事件:叙述トリック?のような書かれ方をしているので、話が前後しているのはすぐにわかった。どうやって死体を運んだのかが面白かった。 仮面の遺書:この手のミステリは初めて。登場人物が少ないので、ラストが読めたが、短編なのでしょうがない。 静かな夜:やっぱり、多すぎる共犯者は好みではない。 氷点下7度Cのブリザード:倒叙形式。この本でベストだった。アリバイトリックとしても面白かったが、どこをミスしたのかも面白かった。料金所・被害者の死因・被害者の死ぬ直前の抵抗、全て予想外だった(笑)。 桑港の幻:最後に大きな驚きがあった。 牙を持つ霧:ドライアイスしかわからなかった;; 偶然が強く好みではなかった。 赤死荘の殺人:鮎川氏の言う通り、カー先生の短編を翻訳したといっても通用しそう。1ページ目から伏線があって面白かった。殺人ではなかったけど・・・ |
No.3 | 6点 | 本格推理③迷宮の殺人者たち- アンソロジー(国内編集者) | 2019/04/20 12:08 |
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ネタバレをしています
○葵荘事件・・・非常にフェアな作品ですが、少し地味かも。 ○落ちて死んだ男・・・文章が読みやすくていいですが、謎はバレバレだしいまいち。 ○狼どもの密室・・・珍しいパターンだし、変わっている凶器が良かったですが、確実に殺せるんでしょうか? ○イブ・ステップの殺人・・・犯人の行動が危ういかも。 ○嵐の後の山荘・・・犯人に殺意が無かったり、偶然が絡んでいますが、これまでに見たことの無いパターンが見られて満足。 ○嵐の山荘・・・これはいまいちはまりませんでした。 ○霧の館・・・本格度は低いですが、さすがのクオリティ。詩的な表現がミスリード?だったり、どんでん返しがあったり、満足しました。 ○密室の矢・・・被害者が犯人に協力するタイプの密室は嫌いです。 ○欠けたサークル・・・ダイイングメッセージが日本語で、外国人教師が勘違いしたのはすぐわかりましたが、あまり印象には残りませんでした。 ○酒亭『銀富士』の殺人・・・カニバっている話でグロいはずなのに、コミカル?で読みやすかったです。ただ、作者の言うように、トリック自体は簡単にばれます。 ○死人に口あり・・・いまいちでした(笑) ○マグリットの幻影・・・盲点があるのは知っていましたが、予想できませんでした。が、私がミステリに求めるものとは違いました(笑) ○時空館の殺人・・・なかなか面白かったですが、ややありきたりな発想で、すぐにわかりました。あと、他作品のネタバレはやめてほしいです。 |
No.2 | 6点 | スペシャル・ブレンド・ミステリー 謎001- アンソロジー(国内編集者) | 2018/11/04 11:46 |
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押入れを整理していたら出てきて、書評をしていないことに気づきました。いろいろなタイプの短編があり、枠にとらわれない選出が東野さん的な感じがします(それほど知っているわけではないけど)。
サボテンの花と双子の家が、特に頭に残っていました。 |
No.1 | 7点 | 贈る物語 Mystery- アンソロジー(国内編集者) | 2018/08/13 01:29 |
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ネタバレをしています。面白かったり、気になった作品の感想を書きます。
○暗黒の館の冒険 面白かったのですが、犯人本人が自分の色覚異常に気づかないということはありえるのでしょうか? ○密室の行者 まったくわかりませんでした。今読んでも新しさを感じます。アニメ日本昔話の吉作落としを思い出しました。 ○長方形の部屋 ちょっと私のおつむが追いついていません。ラルフは、トムに何と言って刺すことを指示したのでしょうかね? トムはラルフを神格化?してたのはわかりましたが、自分自身も神だと思っていて、復活する気だったのでしょうか? 部屋を墓と見立てていたのは? LSDの影響は? ちょっとよくわかりませんでしたw ○カニバリズムの小論 食人に関する話も面白く、だれなかったです。排泄物が必要でなにかしたのかと思ってましたが、排泄自体が目的だったんですね。 238ページの主人公が秋山駿だ!と反応するシーンが好きです。あそこで、"あれ?秋山駿ばかり読んでいるのはだれだっけ?"とページをめくって読み直すと、大久保信で、あっ…みたいなw こういう叙述ものは割とよく見ますが、それでも短編にかかわらず2度おいしい作品でした。 ○達也が笑う こんな面白い催し物があったとはw 内容も、短編であるにもかかわらず長編本格並みの面白さでした! 自分は、芳江と部屋で会話したにもかかわらず嫉妬しない兵太郎の様子から、浦和が女性と予想して、"性別を隠すように書いているのならどうせ犯人だろう"と論理もへったくれもないことを考えていましたw 浦和の義兄の事件は、密室状況が完璧すぎたため、おそらく自殺を他殺にしているのだろうとは予想しましたが、細かい点はわかりませんでした。女性は3人→ミミは男性も予想外でした。 ちなみに、犯人が主観もので、犯人の不利な情報を書かないのは、犯人自体が文を書いたから…という解釈でいいのでしょうか? だとすると、これ系がもう4作目であり(それぞれオリジナリティーはありますが)ちょっと食傷気味ですw |