皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
take5さん |
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平均点: 6.55点 | 書評数: 309件 |
No.13 | 7点 | アノニマス-コール- 薬丸岳 | 2023/05/28 13:14 |
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元警察官の娘が誘拐された。
誰が、何のために? 徐々に見えてくる警察機構の隠蔽体質。 合わせて見えてくる主人公の真実。 薬丸岳が好きです。 社会派としての味わいは 他ほどほど濃くはないですが、 すらすら楽しめました。 |
No.12 | 7点 | 刑事弁護人- 薬丸岳 | 2023/05/14 14:49 |
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社会派として薬丸岳が好きです。
被告のワイダニットで押す作品。 弁護士として信念も背景もある 二人の主人公が魅力的で、 ハードカバー500ページ越でも ぐんぐん読めました。 扱う話題が小児への加害と 重いものがありますが、 登場人物の葛藤が丁寧に描かれています。 最後の加納母に対する二人の有り様は、 やりすぎとテーマのギリギリの所で 評価の分かれる所かもしれません。 |
No.11 | 6点 | ガーディアン- 薬丸岳 | 2023/02/18 15:19 |
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中学生の世界に見え隠れする
自警団ガーディアン 主人公の教師、秋葉がその真意に 迫れるか? 学校現場に関係する生活を送る者なら 何か感じるものがあると思います。 錦糸町が舞台で夏目が少し登場するのも よかったです。 |
No.10 | 7点 | ブレイクニュース- 薬丸岳 | 2023/02/05 16:19 |
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無駄にグロテスクでない、
辛い世界を書いていても、 読後感には希望がある 薬丸岳作品が好きです。 全7話がそれぞれ今日的なネット問題や 社会的問題を書いでいます。 一話の中でも反転があり、 最終作品に向かって主人公の 真相と生き直しが進む構成がよい。 自戒の念をこめて、 令和に生きる全ての人が 一度は読んでと 書き記しておきます。 |
No.9 | 7点 | 友罪- 薬丸岳 | 2022/08/28 09:53 |
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過去の贖罪と世間の誹謗中傷が主なテーマ。
人の振り見て我が振り直せが、 個人的に感じたテーマ。 自分を棚にあげるマスコミと 内面と向き合う主人公の対比。 薬丸岳の社会派としての力がよく発揮された、 600ページの作品でした。 読みやすかったです。 |
No.8 | 5点 | 逃走- 薬丸岳 | 2022/05/20 22:51 |
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薬丸岳が好きです。
犯罪の苦しみにうちひしがれながらも 精一杯生きる登場人物に いつも胸が熱くなりますが、 この作品は私の中ではご5-6番目位止まりです。 2024.5.20 再読 たった二年前に読んだのに、 読んだことを忘れているという失態、 薬丸岳が好きですが、 だいぶ読んだのでかぶることが あるにしても未読と思っている自分にびっくり。 ミステリー色も社会派色もやや薄いからでしょうか? |
No.7 | 7点 | ラストナイト- 薬丸岳 | 2022/05/04 18:45 |
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私は薬丸岳が好きなんだなと改めて感じました。
これだけ多くの人生に関わる 『償いと赦し』をえがいているのに、 ラストナイトまでたったの5日。 文庫239ページに 五人の視点から五章で書き切るその筆力。 当初、なぜ主人公は顔面に刺青? と思っていましたが、 読み終えた今、 読者自身の偏見や思い込みに気付かされる仕掛けだと 感じています。 |
No.6 | 7点 | 刑事の怒り- 薬丸岳 | 2019/08/05 11:13 |
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2023*2*10
再読 夏目のおかれた状況がなければ、 エゴによる偽装の自殺幇助を暴くくだりも 信憑性がでないでしょう。 自らが悲しみを受け止められる人が 一番優しく厳しくなれるのだと 再認識した次第です。 薬丸岳が好みです。 夏目シリーズ第4弾 短編集 前作で夏目の娘の状態に進展があったので、 事件にどう絡めてくるか興味深く読みました。 今回も4つの短編に社会的な問題をいくつも取り入れています。 以下ネタバレ含みます。 特に性犯罪被害者の視点と、尊厳死の視点が大きいのですが、 それぞれ当事者にならないと真にはわからない事だと思います。 その中で、真摯に書いている作者と、真摯に向き合っている主人公に、 今回の読書もよい時間を頂きました。 |
No.5 | 7点 | 刑事の約束- 薬丸岳 | 2019/07/29 22:01 |
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良心も残酷さも全てがない交ぜで人間が描かれています。
短編集でこれだけ世の中の問題を書き切れるのは凄い。 夏目シリーズの一作目で感じた作者の熱を懐かしくまた思い出しました。 但し、シリーズ故の読者側の思い込みかもしれないですが、 やり過ぎないと前作を越えないと作者に勘ぐられているような気もします。 |
No.4 | 6点 | その鏡は嘘をつく- 薬丸岳 | 2019/07/06 00:00 |
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昨年読んだ『刑事のまなざし』が良かった分、
期待が高かったですが、私にはそこまで感情移入できませんでした。 なるのも、そうあり続けるのも、医師という仕事がいかに大変かと思い知らされました。 |
No.3 | 6点 | 闇の底- 薬丸岳 | 2019/07/04 06:00 |
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リーダビリティが高く社会的な問題にも踏み込んで書かれていますが、最後に明らかになった犯人の背景が弱いと感じました。犯人当てとして練りすぎてしまったのかなあと感じました。 |
No.2 | 7点 | 天使のナイフ- 薬丸岳 | 2019/06/29 23:52 |
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乱歩賞受賞作、作者の熱を感じます。
文庫版解説によると、作者は書き上げ寸前に会社を退職しているとか。 それほどまでする思いが少年法や贖罪、被害者救済など社会的問題の描き方に表れている名作です。 400ページちょっと、二時間半で一気読みしてしまいました。 |
No.1 | 8点 | 刑事のまなざし- 薬丸岳 | 2018/08/24 21:17 |
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短編集としては最高峰の密度です。
これだけ人間を深く描きながらミステリーするのは、 筆者の技量ならびに熱意の賜物かと思います。 主人公が登場人物を励ます言葉に、 読者である私も踏ん張らなくてはと励まされました。 世の中色々あるんだ、でも…と、 人の弱さや切なさの先にある優しさが沁みます。 |