皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
好兵衛さん |
|
---|---|
平均点: 6.20点 | 書評数: 99件 |
No.8 | 6点 | 碆霊の如き祀るもの- 三津田信三 | 2019/10/27 15:55 |
---|---|---|---|
私にとっては特別な言耶さんシリーズ、毎回新作を楽しみにしています。
今回は密室4連発!最初に怪談もついており色々とボリューミーです。(評価が分かれるところかと) 1~4につれてどんどん面白さが減っていく感じ。 一番最初の密室が状況も斬新でなかなか面白かったです。 どうやったかが一番ですが、犯人当てとしても機能しているかな? 2番目は、状況がフワッとしていて緩いと言いますか。 誰がやってもできそうですし、どうやったかが重要で面白いんですが。 そのどうやったかを考えるまでの土台が緩いというか、推理するには もう少しヒントなり、選択肢を絞れる状態まで持って行ってほしかったです。 3、4は目新しい感じはなかったです。 事件以外にも、怪談にまつわる謎や碆霊様にまつわる謎なんかもありますが。これは毎度のことで、こうじゃないかなと想像するのが楽しい程度でしっかり推理するのは事件だけかな?と思いながら楽しんでいます。それに対する言耶さんの推理ももう少し沢山見たかったです。 いつも、落ちみたいにある怪奇ですが…今回は少し投げやりでは? それでも、この雰囲気と三津田氏の読みやすさに毎度楽しませてもらっています。 |
No.7 | 5点 | ホラー作家の棲む家- 三津田信三 | 2011/06/14 01:40 |
---|---|---|---|
言耶シリーズなどに比べると。
かなりホラーよりでしょうか、 それでも、驚き要素てきなものは存在します。 三津田氏のパートが個人的には読みづらかったです。 ミステリとして一番ネックなのは 真相がうやむや 真相は読者が考えて、形式なことです。 ですが、読みやすいのでホラー色強めなミステリーが 読みたい方にお勧めです にちゃり。 |
No.6 | 7点 | 水魑の如き沈むもの- 三津田信三 | 2011/06/14 01:36 |
---|---|---|---|
言耶シリーズも増えてきましたね。
新書しかない作品の、文庫版も作っていただきたいな。 あと、地図を追加してほしいですね。 今回もサービス精神は満点。 読みやすさも巻をおうごとに、読みやすい。 だが、怖くない。ノリが、軽い。 一番のトリックが好みではない。 その解答を聞くと可笑しくなってしまう。 しかし、ミスリードや、物語全体の仕掛けなどが とても面白かった。 あらゆる方向から読者をミスリードさせようという 作者に拍手。 ****ここからネタバレ**** 恒例の「はじめに」の使い方が面白い。 シリーズを読んできた読者をはめる気、満々。 足跡の一点ロジックは大好きです。 竹林の結界のように本当に怪奇現象的な作用が起きるのは 本格色強めだけあって、すこし嫌です。 |
No.5 | 7点 | 密室の如き籠るもの- 三津田信三 | 2011/06/14 01:24 |
---|---|---|---|
言耶シリーズ短編集。
四話入っているのでその順に。 首切の如き~ 解決をみて、やはり短編だからこういう感じか。 読むのやめようかなと思いました。 解答が滑稽で、ホラー要素だけが目立ちます。 迷家の如き~ 隙魔の如き~ この二話は、短編ながらもロジック要素なども もりこんであり。 オーソドックスに楽しめる短編というかんじ。 密室の如き~ 表題作。中篇。やはり三津田氏完成度が高いです。 題のごとく、密室に挑戦した作品。 密室の解き方が綺麗でおもしろいです。 密室一本で長々と長編にする作品も多い中 斬新で、きれのいい中編だと思います。 ***ここからネタバレ**** ただし、被害者が加害者をかばっての というところは、好きではありません。 |
No.4 | 8点 | 山魔の如き嗤うもの- 三津田信三 | 2011/06/14 01:06 |
---|---|---|---|
シリーズ中読みやすさ随一だとおもいます。
文庫がでていなかったので、新書で読みましたが 地図がない…全部地図をつけてほしいです。 恒例の「はじめに」、手記から入り ホラー的な要素でどんどん読み進められます。 肝心なトリックは、私は好きですが 一作一作の色というものは控えめです。 悪く言えば小出し感があり 統一感にかけるです。 ですが、三津田氏特有のサービス精神はやはり満点。 驚き要素は沢山散らばっています。 この作品が一番「怖い」かな。 7点でもいいのですが、個人的に好みなので+1です。 ****ここからネタバレ**** 蝦蟇油の件は、私は純粋なロジックでとても好きです。 最後の叙述はいらなかったかな?やりすぎなのでは? と思います。 |
No.3 | 8点 | 首無の如き祟るもの- 三津田信三 | 2011/06/14 00:53 |
---|---|---|---|
本格好きにも楽しめる。
ホラー要素も楽しめる。貴重な三津田氏シリーズ第三弾。 今回は首なし死体ということで 作者のやりたかったトリックがこれでもか!と 盛り込まれていて、ミステリファンは何度も驚かされる。 貴重なミステリです。 もう恒例となった、「はじめに」から 時系列、第一人称、サービス精神旺盛でよいです。 ***ここからネタバレ*** ただ、時系列が違うとはいえ犯人が二人居るのが残念。 一貫して一人の犯人というものに美徳を感じてしまうもので。 探偵を出さないというオチは、違う小説にも見られますが 面白かったです。 |
No.2 | 5点 | 凶鳥の如き忌むもの - 三津田信三 | 2011/06/14 00:38 |
---|---|---|---|
シリーズ二作目ですね。
雰囲気はいつもかわらず、とてもよいです。 ただ、トリック、これは…あまり好きではないです。 「密室」というものに挑戦した巻だと思いますが いろんなキーワードを見ると 真相はわかり易すぎると思う。 あと、少し面白い感じに、というか滑稽というか。 (トリックを考えてしまうと) その上での密室講義的なものも、いただけないかな。 新しい可能性ではあるけれども。 密室だったら、同シリーズの「密室のごとく~」 の方が個人的に好きです。 物語設定と、登場人物の流れは綺麗で好きでした。 |
No.1 | 9点 | 厭魅の如き憑くもの - 三津田信三 | 2011/06/14 00:28 |
---|---|---|---|
とてもおもしろかったです。
昔の日本の田舎と重ね合わせているところが 横溝氏を感じます。 が、三津田氏のほうが「しっかり本格」より だと思います。 大仕掛けが大好きで、驚かされ、ミステリの読後感 としては大満足でした。 似たようなトリックの前例が 違う小説にあるのが残念ですが こちらの方が上手く練りこんでいると思います。 ただ、これは言耶シリーズの特徴ですが 推理が最後に二転三転していきます。 その可能性も無きにしも非ずなところがあります。 言耶シリーズの味としてみるのがいい、と思います。 |