皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
ムラさん |
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平均点: 4.28点 | 書評数: 296件 |
No.57 | 3点 | 使命と魂のリミット- 東野圭吾 | 2013/04/25 18:43 |
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相変わらず、この人のレパートリーの広さと作品の水準には驚かされるけど、それだけに今回は良い作品で終わってしまった気がする。
セオリー通りな医師物語に、セオリー通りな運び方で面白かったは面白かったけど、物足りなさを感じてしまう。もちろん、気持ちのいい〆をしてくれたことには感謝なんだけど。 裏切ってほしいとかそういうんじゃなくて、ちと淡々とし過ぎたというか。 最後の、西園先生の心臓発作はいらなかったかなぁ。 自分の中で東野さんの作品は、読了後に正義を問いかけられるような重さを感じる作品が相性がいい気がする。 |
No.56 | 4点 | 犯人のいない殺人の夜- 東野圭吾 | 2013/03/27 01:15 |
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表題の「犯人のいない殺人の夜」はさすがの上手さだけど、いまだったらもうちょっとわかりやすく誘導出来た気がして、そこのところは残念。良く言うと、上質な謎なのだが、悪く言うと、それに懲りすぎて他が大ざっぱ。
被害者加害者の悪意の固まった騙し合いは、なんとも東野らしい。 小さな故意、闇の中、エンドレス、白い凶器はオチはわかりやすかったけど、動機の悪さは好き。白い陶器の肌をした悪女が多い東野ならではの物語な気がする。 それ以外だと、「さよなら、コーチ」のオチのつけ方は意外性を狙っていて面白かった。踊り子は何とも言えない後味の悪さ。 昔の作品だけど、全体的に良質な短編集だった。 |
No.55 | 2点 | パラドックス13- 東野圭吾 | 2013/02/26 15:42 |
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善と悪を明確にしたキャラがそれぞれ対立して「生きるための善とは悪とは何か?」をうっとおしいくらいひたすら問いてくる作品。
一言で言えば東野作品らしくない印象。 もっと意外な謎で引っ張り、思いっきり負の方向に叩きつけつつも最後にバシッと決めてくれるいつもの作風とは全然違うのでそこがまずガッカリ。 pー13の真相は面白かったけど、それでもオチはありきたりだし。 やはり、この人の作品なら、読者を騙してやろうという本格ミステリが見たいと改めて思った ただ、東野作品なのでそこはいつも通り読みやすいです。最後まですらすらと読める。問題はオチや展開が手抜きとしか思えないくらいセオリー的なところ。 ところで河瀬はどうなったんだろ |
No.54 | 4点 | ブルータスの心臓−完全犯罪殺人リレー- 東野圭吾 | 2012/12/13 20:44 |
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(軽いネタバレあり)
相変わらず倒錯物のプロットはうまい。飽きが来ないですらすらと読める とくに、殺人リレーというハウダユニットを見せるものと見せかけて、ホワイ、フーダニットを魅せて行くのがお見事。 ただ、最後の〆が不満。もう完結ってことでタイトル通りに終わらせたかったのか、主人公の拙い行動に不満が。これまでそこそこは慎重に行っているのに対して。 星子にしても、あれだけ出したなら、もう少し事件に絡んでほしかった。 というわけで、この点数ですが、東野作品じゃなかったら、5か6点くらいはつけてた出来でした(それだけこの人の倒錯物には期待してしまう) |
No.53 | 2点 | 鳥人計画- 東野圭吾 | 2012/05/27 03:21 |
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スキージャンプの薀蓄は凄かったけど、逆にこれに興味を持てないと面白くないという話。
ミステリとしても特に特筆すべき点がないのが残念。 犯人が探偵を探す話は、今の東野さんが書いたらもうもっと面白い話が書ける気がする。 |
No.52 | 4点 | 学生街の殺人- 東野圭吾 | 2012/04/24 02:48 |
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東野の初期の頃の小説だけあって、いまのさっぱりとして読みやすい文章とは違い、けっこう肉が付いていたイメージ。
ただ、密室なりアリバイなり動機なりと、退廃的な青春が詰め込まれていて作品としては完成度が高い。 ただ、事件の意外性としてはそれほど特筆すべき点が無いのが残念。 しかし、この頃の東野作品はやっぱり密室とかが多い。名探偵の呪縛での語りを読んだ後だと感慨深くなる。 |
No.51 | 5点 | 浪花少年探偵団2- 東野圭吾 | 2012/04/12 21:34 |
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手軽に読める感じだが、キャラもテンポもよくて楽しかった。
前作よりも、先生のキャラが丸くなってる感じでいい。 人情物も増えてると思うし自分には得な作品であった。 特に好きなのは最後の話かな。 無理やり、残らせて補習させるやりかたは好きではないので(体育に限らず)前半は嫌いな話であったが、しのぶ先生のやり方や、生徒自身で仲直りをさせるオチで満足できた。ぜひ続編があるなら見たいが、それは叶いそうに無いのが残念。 ただ、手軽に読める反面、謎やオチはかなりわかり易くて緩め。 ところで、普段は解説を読まないのだが、今回はちょっと気になったので読了。 ミステリ10の圏外である「悪意」をオススメした西上心太には拍手を送りたい。 |
No.50 | 2点 | 依頼人の娘- 東野圭吾 | 2012/04/04 21:29 |
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上手くまとまっていて面白いかつまらないかで言えば面白く読めた。
その反面、セオリー的な起承転結な所為でオチが非常に読みやすいというのもある。 というよりもあからさまな展開すぎて意外性が薄い。 キャラクター性が無いのも残念。 東野小説ということでハードルが上がってるのもあるが、やはり暇つぶしの域は出ない作品でした。 |
No.49 | 5点 | マスカレード・ホテル- 東野圭吾 | 2012/04/03 06:28 |
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ホテルで起きる小さな事件を軸にメインとなる事件の紐を解き解くストーリーの運びはさすが。
しかもただの小さな事件ではなくしっかりと伏線も張ってる。 ただ、メイントリックはさすがにわかりやすいのが残念。 さすがに犯人までは読めなかったけど、言い訳と欲を言うともう少し犯人を特定できる伏線も入れてくれたら満足だった。 能勢も一癖あるキャラもいい、けど新田のキャラはそこまで好きになれなかったのが残念。 ただ「新参者」と構造が似ていて、あちらのほうが作品的に好きなので評価は辛めです。 |
No.48 | 2点 | 夜明けの街で- 東野圭吾 | 2012/04/01 06:20 |
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主に不倫の話に傾きすぎてイマイチミステリ感が出なかった。
いつもならすらすら読める作者だが、今回はちょっと長く感じてしまった。 なんとなく、聖女の救済を思わせる秋葉。これがガリレオシリーズか、加賀シリーズで占められてたらけっこう楽しめた気がする。 不倫に悩む主人公と、それを客観的に見る加賀や湯川で中和されたら、ひたすら主人公の悩みを見せられるだけの小説にはならなかったと思うので。 話の内容に突っ込むと、せめて被害者の妹くらいは救済してあげればよかったのにと思う。 ただ新谷君と妻の隠された悪意は面白かった。 |
No.47 | 3点 | 歪笑小説- 東野圭吾 | 2012/02/01 15:50 |
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ブラックな笑いというので超・推理作家みたいな感じのを期待したのだが、思ったよりも黒さが足りなかったのが残念。
ただ、青木がぶち切れる所や、玉沢の熱海に対するコメントは笑えた。最後の書き下ろしによる作中作の内容も不意をつかれてよかった。 しかし、小説連載が売れるのか疑問だったけど、この本が本当ならやっぱ売れてないのね・・・。 本格ミステリに対するコメントは名探偵の呪縛見る限り本心なんだろうと思う。 |
No.46 | 3点 | 殺人の門- 東野圭吾 | 2011/12/16 19:32 |
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個人的に白夜行に似てると思ったせいか評価が落ちてしまう作品(あっちの方が全体的に面白かったので)
動機だけでなくタイミングも殺人を犯す要因と言ってるが、最終的にはやっぱり動機で殺している気がした。 間は昼ドラっぽいが、罠にはめる感じはやっぱりこの人の小説だなと思えた。 |
No.45 | 3点 | 浪花少年探偵団- 東野圭吾 | 2011/11/26 00:12 |
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トリックもしっかりしてたしキャラもちゃんとしてたので思っていたよりは面白かった。
ただ三角関係はいるのかな。 さっくりと見れるので、次回作も見ようと思う。 |
No.44 | 3点 | 毒笑小説- 東野圭吾 | 2011/10/03 19:28 |
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前作よりも笑える内容が多かった。
とくに最初の誘拐の話は特に面白い。天下一の事件が実は間違っていたというのも笑いどころ。 ただ、掟や超推理作家に比べてまだ毒が足りない。捻りも足りない。オチが焼き増しで予想が出来てしまう。 最初の誘拐の話を長編にしたいと言ってたけど、あれの長編ならもっと楽しめたと思う。 最後の京極との対談はどちらも好きな自分にとっては楽しめる内容だった。個人的には笑いを中心の作品は、面白ければ好評かで迎えたい。 |
No.43 | 1点 | ダイイング・アイ- 東野圭吾 | 2011/09/05 17:19 |
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珍しくホラー風な小説。
すらすらと読めるし、展開も悪く無いが東野作品にしてはオチが弱い。 官能小説書きたかったのかと突っ込みたくなるほどの性描写もちとくどかった。 |
No.42 | 5点 | 真夏の方程式- 東野圭吾 | 2011/06/14 19:34 |
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一定水準以上の面白さあり、科学と環境を両てんびんにかける話は原発問題に重点を置いているいまもっともタイムリーな話の気がする。
テンポや人物描写や話の完成度も高い。。 ただ、期待してたガリレオシリーズとは少々違う感じだったかなぁ。Xの献身とまではいかなくても聖女の救済くらいの驚きとミスリードが欲しかった。それだけが非常に残念。テーマが献身なだけに、容疑者Xのオマケストーリーに留まっているかんも否めない。 |
No.41 | 4点 | 流星の絆- 東野圭吾 | 2011/05/19 22:45 |
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長文をすらすら読ませる展開のスピードさと文章は相変わらず流石のもの。
話も良い。 ただちょっと予想通り過ぎたのと(予想通りでも面白い作品はいくらでもあるが)東野の作品ではあくまでも平均なのが残念。東野さんだったらもうちょっと上手く書けるんじゃ、って期待はやはりしちゃう。 手紙やさまよう刃みたいに読者の胸をつき刺すような被害者と加害者の微妙な心理関係が書かれている作品だと期待したが、そこまででもなかったのがなお残念。 |
No.40 | 4点 | 天使の耳- 東野圭吾 | 2011/04/14 16:40 |
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綺麗にまとまった短編集。
東野なので文章も読みやすく、メッセージ性もあるので面白い。 ただやっぱり物足りなさは感じてしまう。 |
No.39 | 2点 | 変身- 東野圭吾 | 2011/04/06 19:29 |
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男が変わって行く原因を追究するところとかはすらすら読めたけど最後があっけらかんとしすぎる。けっして駄作ではないけど東野作品の中では面白く無い部類に入る。
所どころが中途半端に終わってるのがなお残念なところ。 |
No.38 | 4点 | 卒業−雪月花殺人ゲーム- 東野圭吾 | 2011/03/24 22:29 |
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加賀シリーズ第一弾。
初期の作品だからそれほど期待はしていなかったけど動機やらトリックやらがしっかりとしていて面白かった。 図面とかで分かりにくい茶道のルールなんかも説明してくれてわかりやすくなっている。 大学生特有の青春が終わる頃の悩みがしんみりと伝わっくるような作品だとどこか物寂しくなるね。 形状記憶の所なんかは割とガリレオっぽかった。学生の所為か加賀もちょい子供っぽい。 ただいまと違って無駄な文がかなり多い気がした。タイトルも「卒業」だけのほうが良かったかなぁ |