皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
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kanamoriさん |
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| 平均点: 5.88点 | 書評数: 2474件 |
| No.554 | 5点 | 爬虫類館の殺人- カーター・ディクスン | 2010/06/27 20:41 |
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| この目張り密室は結構有名で、これまたトリックは事前に知っていました。
戦時下のある状況を利用したという点も評価されているようですが、物語そのものは面白味に欠け、トリックだのみのところがあるので、ネタを知った上で読むと厳しいです。 |
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| No.553 | 4点 | 仮面荘の怪事件- カーター・ディクスン | 2010/06/27 20:28 |
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| ポケミスの「メッキの神像」の方を読んだのですが、原型の短編(こちらはフェル博士が探偵役)を読んで間がなかったので、ネタがすぐに分かり楽しめなかった。
H・M卿が奇術に興じている間に重要証人が死んでしまったりで、長編化のために付け加えたエピソードは冗長なだけで意味がないでしょう。 |
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| No.552 | 5点 | かくして殺人へ- カーター・ディクスン | 2010/06/27 18:02 |
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| ベストセラー女性作家への連続襲撃事件を扱ったH・M卿ものの第10作目。
怪奇趣向やファース、密室殺人などの作者らしさが出ていないスマートな本格編で、犯人の動機が一番のキモである点など、クリステイの作品を彷彿とさせます。 |
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| No.551 | 7点 | 読者よ欺かるるなかれ- カーター・ディクスン | 2010/06/27 17:42 |
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| 挑戦的なタイトルから、久々の自信作という作者の自負が覗われるH・M卿ものの第9作。
怪しげな心霊術師による念力予告殺人を前作「五つの箱の死」に登場したサンダース博士の視点で描かれていますが、途中に何度か挿入される博士の注釈や連続殺人自体が巧妙なミスディレクションになっています。 ハウダニットを追っていくとまんまと作者の術中にはまる構成はさすがです。 |
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| No.550 | 3点 | 五つの箱の死- カーター・ディクスン | 2010/06/27 17:21 |
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| 本書は著者の全盛期に書かれた作品の中では一番の問題作(失敗作?)でしょう。
おそらく、意外な犯人像を突きつめていくうちに、このような設定を考えついたのではと思いますが、実際にH・M卿から真犯人を指摘されても、驚きより戸惑いのほうが大きかった。「えっ、それ誰?」という感じです。 「貴婦人として死す」の真犯人の設定は、この趣向を改良したものじゃないかと思います。 |
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| No.549 | 6点 | 孔雀の羽根- カーター・ディクスン | 2010/06/27 17:00 |
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| H・M卿の探偵譚第6作は、一転して怪奇趣向もドタバタもない、ストレートな不可能殺人ものに回帰しました。
警察が環視する空家の2階での射殺事件を描いていますが、マスターズ警部などによる事情聴取が延々と続くなど、中盤の物語に起伏がないので、ちょっと冗長なところがあります。 解決編は、32個の手掛かり索引を提示したり、密室構成の動機を分類するなど読み応えがありますが、トリックが拍子抜けの感は否めません。 |
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| No.548 | 4点 | パンチとジュディ- カーター・ディクスン | 2010/06/27 16:43 |
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| 本書は前作「一角獣殺人事件」の後日譚になっていて、陸軍情報部が絡む冒険スリラー風の物語です。
元情報部員のブレイクなど登場人物も前作と重なり、彼の一人称でドタバタ・コメデイを描きながら、全体の構図に仕掛けを施していますが、不可能興味のない凡作となってしまいました。 最後のH・M卿の行動は愉快で、事前に伏線が張られていたのはさすがですが。 |
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| No.547 | 4点 | 恐怖は同じ- カーター・ディクスン | 2010/06/26 17:14 |
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| ディクスン名義では唯一の歴史ミステリ。
現代で殺人事件に巻き込まれた男女が150年前のロンドンにタイムスリップするが、そこでも事件に遭遇し150年前も「恐怖は同じ」という話。 冒険ロマン風で、今回は剣劇ならぬボクシングの決闘が楽しめます。またまたタイムスリップを使用していますが、「ビロードの悪魔」と違ってミステリの趣向と結びついていないです。 |
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| No.546 | 6点 | 青銅ランプの呪- カーター・ディクスン | 2010/06/26 16:56 |
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| 人間消失がテーマのH・M卿もの。
エジプト青銅ランプのファラオの呪いという怪奇趣向は添えもの程度ですが、提示されたヘレンの消失という謎は結構強烈でした。ネタバレ気味ですが、これはチェスタトンの「見えない人」ネタという感じです。 単純な謎に対してボリュームのある分量で、中盤はちょっとダレましたが。 |
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| No.545 | 7点 | 貴婦人として死す- カーター・ディクスン | 2010/06/26 16:41 |
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| 関係者の医師の手記の形で、H・M卿が関わる偽装心中事件が描かれています。
断崖まで続く男女の足跡トリックは二重の真相を用意して、そちらに目が行きがちですが、中核のトリックはさらに別にあって、巧みなミスディレクションになっています。 怪奇趣向や派手な展開はありませんが、一人称で語られる物語は淡々とした静かな雰囲気で、カーの作品としては読み心地がいい中期の傑作と言えると思います。 |
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| No.544 | 6点 | 九人と死で十人だ- カーター・ディクスン | 2010/06/26 16:07 |
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| 戦時下の航海中の船上の殺人を扱ったH・M卿もの第11作。
乗客の誰のものでもない証拠の指紋という謎が提示されますが、この真相は少々陳腐ながら、タイトルがミスディレクションといえるもう一つのトリックの使い方はまずまずかな。 カーといえば、怪奇趣味と密室トリックですが、本書は元々フーダニットにも強いこだわりを持っている作者の一面が出た佳作だと思います。 |
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| No.543 | 8点 | ユダの窓- カーター・ディクスン | 2010/06/26 15:46 |
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| H・M卿の探偵譚の中ではもっとも有名な作品で、これも密室トリックは読む前から知っていました。
よく考えてみると単純でたいしたトリックではないんですが、タイトルのネーミングが秀逸で、魅力的なものにしています。 H・M卿が弁護人になる法廷ミステリという点が異色で、肝のハウダニットを知っていてもスリリングな展開を楽しめた覚えがあります。怪奇趣向が全くないのは少々物足りないですが。 |
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| No.542 | 8点 | 海を見ないで陸を見よう- 梶龍雄 | 2010/06/25 22:07 |
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| 初期の終戦直後を時代背景とした青春恋愛ミステリの一冊で、「透明な季節」と登場人物が重なりますが、単独で読んでも支障ありません。
知多半島東舞子の海水浴場を舞台に、主人公の大学生が慕う女性の死の謎を中心に据えたミステリですが、ミステリ以前に青春恋愛ものとしてノスタルジックな物語で、非常に読み心地がよかった。 ミステリとしては派手なトリックはないものの、多数の伏線が物語と綺麗に融け合っているのが美しいと感じました。 |
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| No.541 | 5点 | 聖い夜の中で- 仁木悦子 | 2010/06/25 21:42 |
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| ミステリ短編集(光文社文庫版)。
著者逝去後に出版された最後の短編集で晩年の作品5編収録のほか、鮎川哲也などの追想風エッセイなども収められています。本格度は低いですが、「陰のアングル」とか「折から凍る二月の」など、昭和の清貧な市井の人々を描いていて、初期作の頃から変わらないテイストは心地いい。 |
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| No.540 | 5点 | 一角獣殺人事件- カーター・ディクスン | 2010/06/25 21:09 |
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| H・M卿ものの第4作は、陸軍情報部とか怪盗が出てくるなど冒険スリラー風の幕開けで、これまでの作品とはテイストがちょっと異なります。
監視下の殺人という不可能トリックもありますが、その不可能状況が読んでイマイチ分かりずらいのと、小道具が特殊なので、スッキリしない出来です。 |
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| No.539 | 6点 | 赤後家の殺人- カーター・ディクスン | 2010/06/25 20:56 |
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| 「人を殺す部屋」テーマを扱った、H・M卿もの第3作。
怪奇趣向はまずまずですが、密室内の毒殺という設定は不可能性を薄めているため、あまり効果的な手段でないように思います。 密室トリックの色々なヴァージョンを書きたかったのでしょうか。 |
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| No.538 | 7点 | 白い僧院の殺人- カーター・ディクスン | 2010/06/25 20:46 |
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| 雪の密室殺人(足跡のない殺人)を扱ったH・M卿が探偵役を務める第2作です。
怪奇趣向がまったくというほどないのが少々不満ですが、この種のトリックは本書で初めて読んだので、盲点を突かれた感じでけっこう衝撃を受けました。 密室を構成する理由も非常に納得いくものです。 |
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| No.537 | 7点 | プレーグ・コートの殺人- カーター・ディクスン | 2010/06/25 20:35 |
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| 怪奇趣向の降霊会という設定で石室内の密室殺人を扱っています。H・M卿の初登場作品ですが、登場前の物語前半は怪奇小説の様相です。
初読は講談社文庫の「黒死荘殺人事件」でしたが、読みずらい訳文のせいもあってあまりいい印象がありませんでした。再読してみて、因縁話として語られた黒死病流行時代の短剣のエピソードが、密室トリックをミスリードしている点など巧妙な構成は感心しました。人物に関するトリックは、無理があるように思います。 |
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| No.536 | 7点 | 弁護側の証人- 小泉喜美子 | 2010/06/24 21:22 |
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| シンデレラ物語をモチーフにした騙し絵ミステリ。
新本格の洗礼を受けた現代の読者が読めば、ある程度プロット上の仕掛けは分かると思いますが、これが60年代に書かれていたという点がすごいことです。 騙しのテクニック面でいえば、プロローグの「・・・を死刑に処す」という叙述は却って逆効果ですが、ヒロインの独白に二重の意味(逆の意味)を持たせる手法など、スマートで非常に先駆的なミステリと言えると思います。 |
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| No.535 | 7点 | なめくじに聞いてみろ- 都筑道夫 | 2010/06/24 21:05 |
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| ユニークな長編アクション小説。「飢えた遺産」改題。
主人公の素人青年と12人の殺し屋とのバトルを描いているだけですが、この殺し屋たちが面白い。 亡き父親が通信教育で育成した殺し屋たちという設定で、主人公に残された血に飢えた負の遺産といったところ。彼らが使う殺しの道具が、トランプ、傘、マッチなど奇抜でバラエテイに富んでいるところは、山風の忍法帖を思わせました。 |
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