皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
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kanamoriさん |
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| 平均点: 5.88点 | 書評数: 2475件 |
| No.1475 | 6点 | もろこし紅游録- 秋梨惟喬 | 2011/03/23 18:42 |
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| 中国を舞台にした歴史ミステリ連作中短編集、通称”銀牌侠”伝説シリーズの第2弾。
本シリーズは、金庸の武侠小説や山風の忍法帖を髣髴とさせる世界観で謎解きが行われるというユニークな本格ミステリで、銀牌という共通するアイテムはあるものの、時代(紀元前の春秋戦国時代から清朝末期まで)も主人公も異なる4編が収録されています。なかでは、武侠小説とホワイダニット・パズラーの融合という点で「殷帝之宝剣」が秀逸だと思う。 風水師の弟子になるラノベ風少女のキャラが魅力的で、物語性豊かな中編「風刃水撃」も捨てがたい味がある。是非とも彼らを主人公にした続編を出してもらいたい。 |
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| No.1474 | 6点 | 夜の来訪者- プリーストリー | 2011/03/22 18:39 |
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| 岩波文庫で160ページほどの戯曲版ですが、濃厚なサスペンスと余韻の残る結末を備えたミステリ劇の佳品でした。
裕福な実業家一家4人と娘の婚約者が同席するディナーの途中に、突如訪れたグール警部と名乗る男が、自殺した女性と彼ら5人との深い関わりを暴き次々と告発していくというストーリー。 解説によると、時代設定が第一次大戦前になっているのは、根底に作者の社会派寄りのメッセージを込めるためのようで、また、グールという警部の名前にも深い意味があるようですが、最後のどんでん返しといい純粋にミステリとして楽しめます。 |
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| No.1473 | 7点 | 犬神家の一族- 横溝正史 | 2011/03/10 18:39 |
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| メディア・ミックスのハシリとも言える角川商法のキャッチ・コピー「観てから読むか、読んでから観るか」に乗せられて、市川崑監督の映画を先に見たためか、原作の方の印象は意外と薄いです(映画の映像美の印象が強すぎるというべきか)。自分は”読んでから観る”派なんでしょう、たぶん。
本作は、遺産相続がらみの連続殺人という、ある意味ベタな本格ミステリの定型を創り上げたという点で作者の代表作とひとつと言っていいかもしれません。しかし、佐兵衛翁の遺言はつくづく理不尽で、ミステリ的に都合のいい内容だなあ(笑)。 |
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| No.1472 | 6点 | 金曜日ラビは寝坊した- ハリイ・ケメルマン | 2011/03/09 20:47 |
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| ラビ(ユダヤ教の律法学士)デイヴィッド・スモールが探偵役のシリーズ第1作。久しぶりに再読。
教会の敷地内で見つかった女性の絞殺死体を巡り、ラビ自身も容疑者として事件に巻き込まれる、というのがあらすじです。信徒会のメンバーを中心に、ユダヤ人社会やラビの契約更新問題が随所に描かれていて、作品世界を丁寧に構築しています。 ミステリとしては決して派手さはないものの、車に残されたハンドバックから事件の様相を推理するシーンや、真犯人特定の場面など、名作「九マイルは遠すぎる」に劣らないロジックを披露しています。 |
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| No.1471 | 5点 | ダブル・プロット- 岡嶋二人 | 2011/03/09 20:12 |
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| 既刊の短編集「記録された殺人」に未収録作品3編を加えた増補版。
そのうちの「こっちむいてエンジェル」と「眠ってサヨナラ」は、女性編集部員を主人公にした連作(シリーズは2編で頓挫)で、死体が出て来る割に軽いノリは、山本山シリーズに似た味わい。第1話に出て来る女性作家のキャラが面白く、そっちが主人公だと思ってしまった。 表題作の「ダブル・プロット」は、岡嶋二人の一人(おそらく井上さん)が探偵役の異色作。”あとがき”の裏話にあるように、これはやっつけ仕事の感があった。 |
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| No.1470 | 7点 | 大いなる救い- エリザベス・ジョージ | 2011/03/08 20:52 |
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| 伯爵の家系をもつリンリー警部シリーズの1作目。
ハヤカワミステリ文庫の出版順に「ふさわしき復讐」から読んだのが間違いだったのか、以前は”ハーレクイン・ロマンス風味のP・D・ジェイムズ”という感じで合わなかったが、他の書評サイトを見て興味が再燃し読んでみました。 この小説の謎の核心は、被害者の娘で容疑者のボビーに関する”ホワイ”に尽きるのだけど、最後に明かされる真相には本格ミステリの枠に収まらない衝撃と陰惨さがあった。 被害者を巡る人間関係が複雑なのは、ある種ミステリの常道といえますが、捜査側の人間ドラマまでもこれだけ重厚に描いているのは珍しい。リンリーと親友の鑑識担当セント・ジェイムズを軸にした男女の”四角関係”に加え、部下の女性刑事ハヴァーズの出身階層からくるリンリーへの辛辣な反抗心など、少なくともシリーズ初期作は、読み通したくなる魅力がある。 |
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| No.1469 | 5点 | 月曜日の水玉模様- 加納朋子 | 2011/03/07 20:44 |
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| 一般事務職のOLを主人公にした日常の謎系の連作ミステリ。
各編とも、どうってことない謎で、ミステリとしては物足りないのだけど、作者の持ち味である”癒し系”テイストが心地よい読後感を与えてくれた。 陶子の大阪出張編「土曜日の嫁菜寿司」と最終話の「日曜日の雨天決行」がよかった。 |
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| No.1468 | 5点 | 日曜日は埋葬しない- フレッド・カサック | 2011/03/06 17:30 |
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| 小説家志望の主人公とその恋人、出版代理人の夫婦。主要登場人物がこの4人のいかにもフランス・ミステリらしい構成。
仕事も恋愛も順風満帆だった主人公が、ある人物のひと言によって奈落に落ちていく様を描いたサスペンスですが、バリンジャーの某作とネタが被るラストのサプライズはちょっと微妙かな。 訳文が古くて読みずらい。平岡敦氏などの新訳で読めば、印象も変わってくるかもしれません。 |
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| No.1467 | 5点 | A先生の名推理- 津島誠司 | 2011/03/06 17:03 |
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| 黒ぶち眼鏡にベレー帽、鎌倉に住むココア好きのA先生が喫茶店で謎解きをする連作ミステリ。
深夜に出没する光る怪人、消えては現れる峠の小屋、隕石に付着したエイリアンによる連続殺人など、提示される謎は奇抜で派手なものばかりですが、真相はいずれも強引で説得力に欠けます。 真っ当な文体がバカミス的トリックと合っていなくてチグハグ感がありました。併録されたノンシリーズの鉄道ミステリが作者本来の持ち味が出ている気がする。 |
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| No.1466 | 7点 | 天から降ってきた泥棒- ドナルド・E・ウェストレイク | 2011/03/05 18:17 |
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| 不運な泥棒ドートマンダー・シリーズの6作目。
今回は、ひょんなことから高層ビルの最上階に監禁された修道尼を救出するハメに。ついでに貴重品を盗もうと、仲間を集めビルに侵入するが、というストーリー。 例によってハプニングの連続で、ドートマンダーが次々と不運な窮地に陥るさまで笑わせてくれます。個性的なキャラの仲間の中では、錠前破りのハウイーが一番。3年の刑期で入獄中に脱獄を繰り返し、結局50年近く刑務所にいたというエピソードで爆笑。毎度のことのドタバタ・コメデイなのに飽きない。 |
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| No.1465 | 5点 | 8の殺人- 我孫子武丸 | 2011/03/05 17:50 |
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| 速水三兄弟妹シリーズの1作目を再読。
このドタバタ調は、同時期デビューの新本格作家との差別化ということもあったのでしょうが、実現可能性が薄い偶然に頼ったトリックなので、ユーモア・ミステリで勝負する選択は止むを得ないところでしょうか。 屋敷の構造を利用したトリックより、偶発的な”扉に串刺し”のほうが面白いと思った。 |
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| No.1464 | 7点 | 寅申の刻- ロバート・ファン・ヒューリック | 2011/03/04 20:42 |
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| 唐の時代、7世紀の中国を舞台にした本格ミステリ、ディー判事シリーズの中編2作収録。
「通臂猿の朝」は、テナガザルが持ち込んだ血染めの指輪を発端の手掛かりにして、殺人事件の真相が二転三転するいつもながらのディー判事探偵譚です。 もう一つの「飛虎の夜」がクローズド・サークルの館ミステリで、副官が登場しない異色作のこちらが好み。黄河の氾濫によって孤立した田舎屋敷での怪死事件に加え、屋敷を取巻く賊徒集団や女性の亡霊など、謎解きとサスペンスがミックスされた逸品でしょう。 本書にて目出度くシリーズ全作完訳ということなので、採点は+1点おまけ。 |
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| No.1463 | 6点 | 鏡の迷宮、白い蝶- 谷原秋桜子 | 2011/03/04 18:50 |
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| 美波の事件簿シリーズ、前日譚的趣向の連作ミステリ第2弾。
落語ミステリ風の美波(&直海)編と、美食ミステリ風の修矢(&かのこ)編が交互に収録され、登場人物が交錯することはないが、ともに「水島のじいちゃん」が安楽椅子探偵を務めるという、ちょっと変わった構成でした。 収録作のなかでは、隠し場所トリックを扱った表題作が、”木の葉は森に隠す”の「折れた剣」から「盗まれた手紙」を経由して、美しい真相に至る内容で印象に残った。 |
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| No.1462 | 6点 | おれは暗黒小説だ- A.D.G | 2011/03/03 18:54 |
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| 暗黒小説(Roman Noir)の作家である「おれ」が、女房の殺害容疑と政治的陰謀に巻き込まれる顛末を描いたフレンチ・ノワール。
とにかく主人公がよく喋る。饒舌でポップな会話口調で読者に語りかける物語は、シュールなユーモアと残虐性が混然一体となっている。たとえば、「クリスマスの夜」というところを、「二千年ばかり前にイスラエルで小憎らしい私生児が生まれたのを祝う夜」と言ってみたり、なにかとカミソリで相手の耳を削ぐ飲み友達や、その妹で声まね名人の登場人物など、癖になる面白さがある。 フランス・ミステリ特有のプロット構成力の弱さもあるけれど、同じ”セリ・ノワールの若き狼たち”の一員であるマンシェットの研ぎ澄まされた文体とは好対照の文体で、話のタネに一読の価値ありです。 一風変わった「A・D・G」というペンネームの由来は、森事典によると、コラムニスト時代の筆名の頭文字らしい。まあ、「AKB48」と似たような発想ですかね。 |
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| No.1461 | 6点 | 妖婦の宿- 高木彬光 | 2011/03/02 18:37 |
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| 神津恭介シリーズの短編集(角川文庫版)。
表題作は、各種アンソロジーなどで読めるいまさらながらの傑作。シリーズものを逆手に取った叙述の技巧と密室トリック、ロジックの緻密さなど、作者のベスト短編に間違いないでしょう。 他の3編「殺人シーン本番」「紫の恐怖」「鏡の部屋」は、いずれも一発ネタ・トリックで、表題作と比べると物足りない。総じて、怪奇&不可能趣向は、カーの影響が覗われるように思う。 |
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| No.1460 | 6点 | 死の蒸発- ジョー・ゴアズ | 2011/03/01 18:09 |
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| ダン・カーニー探偵事務所シリーズの長編第1作。
私立探偵といっても、”卑しき街を往く孤高の騎士”的な私立探偵小説ではなく、ローン滞納自動車の回収を専業とする探偵事務所の調査員による集団探偵ものです。再読していないのでメイン・ストーリーは忘れましたが、ゴアズがウエストレイク(リチャード・スターク)と協調した”お遊び”が話題になり、そのエピソードだけ憶えている。 本書の脇筋で、スタークの生み出した悪党パーカーがワンシーンだけ特別出演しているのですが、スタークが書いた「悪党パーカー/掠奪軍団」にも同じシーンを登場させ、今度はパーカー視点でダン・カーニーを描いている。つまり、二人の作家が同じシーンを使って、其々の主人公視点で相手の主人公を描いたエールの交換というわけです。 悪党パーカー・ファンとしては、もう少し物語に絡んでカーニーと共演としてほしかったですが。 |
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| No.1459 | 4点 | アガサ・クリスティ殺人事件- 河野典生 | 2011/02/28 17:47 |
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| かつてのハードボイルド作家が、探偵小説専門誌「幻影城」で本格ミステリの連載を始めたと、当時ちょっと話題になった作品。
クリスティの「オリエント急行」が、45年前のインドで発生した実話に基づくものという設定で、ポワロのモデルとなった老人と日本人作家が事件の再現を試みて別の意外な真相に至るというストーリー。 西村京太郎の名探偵シリーズ4部作などが念頭にあると期待を裏切られます。作者の初期ハードボイルドと同じ作家の主人公や硬質な文体は、パスティーシュ小説と合っていなくてチグハグ感があります。物語も題材の割に平板で盛り上がりに欠けた。 |
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| No.1458 | 7点 | 火曜クラブ- アガサ・クリスティー | 2011/02/27 18:00 |
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| ミス・マープルものの連作短編集。
怪奇趣向と不可能トリックの「アシタルテの祠」や、金庫からの遺言状の消失「動機対機会」など、前半の作品はトリック重視のものが多く、これはこれで楽しめますが、会のメンバーが入れ替った後半の作品が本来のマープル物の味わいがあるように思います。登場人物の性格を見抜き、過去の類似した村の事件を参考に真相を言い当てるというマープルの推理法がマッチしています。 なかでは、最後の2編が過去の事件を謎解くこれまでの定型を外していて面白い。最終話の「溺死」は、現在の事件ということで番外編ですが、それ以上に「バンガロー事件」のパターン破りの真相が一番気に入ってます。語り手の女優ジェーンのキャラもいい。 |
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| No.1457 | 6点 | 死者におくる花束はない- 結城昌治 | 2011/02/27 17:25 |
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| 私立探偵・佐久&久里十八所長による軽ハードボイルド長編の第1作。
主人公の佐久を正統派ハードボイルドの私立探偵ぽく描きながら、常に俗物の久里との絡みでユーモア・ミステリになってしまうところが面白い。佐久が何者かに頭を殴られて意識を失うシーンを何度も繰返すのは、本場ハードボイルドのパロデイでしょう。 トリックにご都合主義的なところがありますが、人間関係が複雑な考えられたプロットの本格ミステリでもあります。 |
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| No.1456 | 6点 | 漂う提督- リレー長編 | 2011/02/26 15:40 |
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| 英国ディテクション・クラブ創設期に13名の会員によって書かれた初のリレー本格ミステリ。
プロローグを担当した会長チェスタトンを始め、最終章の解決編担当のバークリーほか、クリスティ、セイヤーズ、クロフツなど黄金期の巨匠がそろい踏みで、内容はともかく(笑)、執筆陣の名前を見ているだけで楽しい。分量を見る限り、セイヤーズとバークリーが主導的役割だと思う。 受持ちの一章だけでなく、それぞれが予想解決編を別に用意していて、それにも作家の性格が現れている気がする。中ではロナルド・ノックスの、「私は以前に、探偵小説に中国人を登場させてはならないとルールを定めたが、本書で提督を始め何人かの中国在住経験者がいるのは同じように遺憾である」というような冗談か本気かわからない言い分が笑える。 |
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