皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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kanamoriさん |
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平均点: 5.89点 | 書評数: 2426件 |
No.13 | 6点 | 世界短編傑作集2 - アンソロジー(国内編集者) | 2011/01/01 17:47 |
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乱歩が選出した海外古典短編ミステリのアンソロジー。
第2巻は、1910年代から20年代前半の作品で、ホームズのライヴァルといえるシリーズ探偵ものが多く収録されていました。 ルブラン=アルセーヌ・ルパン、ポースト=アブナー伯父、フリーマン=ソーンダイク博士、ブラマ=盲目探偵マックス・カラドス、クロフツ=フレンチ警部など、錚々たるメンバーが揃っていて楽しめます(多くが有名作品のため、他の作品集で読める作品が多いですが)。 |
No.12 | 6点 | 世界短編傑作集1- アンソロジー(国内編集者) | 2011/01/01 17:47 |
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日本で編まれた海外古典短編ミステリの路傍標的アンソロジー、全5巻の1作目。
本書には、19世紀後半から20世紀始め”ホームズ時代”の作品を中心に編集されています。 編中では、”思考機械”こと伴道全教授、もといヴァン・ドゥーゼン教授初登場の名作・フットレル「十三号独房の問題」と、昨年シリーズ連作が邦訳されたロバート・バー「放心家組合」の2作が双璧でしょう。 ウィルキー・コリンズやアントン・チェホフの作品は、さすがに歴史的意義しか感じませんでした。 |
No.11 | 5点 | 密室の奇術師 本格推理展覧会①- アンソロジー(国内編集者) | 2010/05/20 20:55 |
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密室ミステリ・アンソロジー。これも山前譲が編集。
やはり地味なラインナップで、既読作品も多かったですが、一部レアな作品を入れている点は好印象。 有栖川有栖の「死ぬ時はひとり」は山伏地蔵坊もの、天城一、飛鳥高、土屋隆夫、井沢元彦なども作者の短編集で既読。 収穫は藤村正太「残雪」と笠原卓「瀕死の密室」。出来はともかく珍品の部類に入る作品でしょう。 |
No.10 | 5点 | 真夜中の密室 密室殺人傑作選- アンソロジー(国内編集者) | 2010/05/20 20:39 |
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密室ミステリ・アンソロジー。編者は山前譲。
後発の密室ミステリ作品集なのでどうしても地味なラインナップにならざるを得ないですね。 泡坂妻夫「ナチ式健脳法」、山村美紗のミス・キャサリンもの「呪われた密室」、高木彬光の近松検事もの「影の男」、天城一「むだ騒ぎ」、鮎川哲也の星影もの「妖塔記」(改稿前版)などは、各作家の短編集で既読。 中町信「動く密室」は著者唯一の短編集「Sの悲劇」収録ですが、入手難なのでレアかもしれません。 |
No.9 | 6点 | 密室と奇蹟 J・D・カー生誕百周年記念アンソロジー- アンソロジー(国内編集者) | 2010/05/19 22:12 |
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ジョン・ディクスン・カー生誕百周年記念アンソロジー。
カー・マニアを自認する作家のバスティーシュ作品集で、必然的に不可能興味を取り扱った作品が多くなっています。 出来がいいのは、芦辺拓「ジョン・ディクスン・カー氏、ギデオン・フェル博士に会う」、二階堂黎人「亡霊館の殺人」、柄刀一「ジョン・D・カーの最終定理」の3作。 いずれもカーに対する敬愛ぶりが覗える凝った作品だと思いました。 |
No.8 | 4点 | 不可能犯罪コレクション- アンソロジー(国内編集者) | 2010/05/19 21:37 |
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密室に限らない不可能犯罪もののアンソロジー。
執筆陣は、いちおう気鋭の本格系の作家を揃えていますが、事件の状況設定が似ていたり、ダイレクトに不可能興味を味わえない作風だったりで、読後感はいまいちです。 加賀美雅之の「「首吊り判事」亭の奇妙な犯罪」のトリックが一番凝っていたように思います。 |
No.7 | 7点 | 密室殺人大百科〈上〉魔を呼ぶ密室- アンソロジー(国内編集者) | 2010/05/19 21:20 |
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平成の密室アンソロジーとしては本書が質量ともに突出した内容で、新本格以降の作家の書き下ろし作品を中心としながらも、隠れた旧作の発掘もあり、充実した作品集だと思います。
新作のなかでは、芦辺拓「疾駆するジョーカー」、二階堂黎人「泥具根博士の悪夢」、柄刀一「時の結ぶ密室」が面白かった。 旧作では狩久の逆密室もの中編「虎よ、虎よ、爛爛と」が、目玉作品といえると思います。 |
No.6 | 7点 | 鮎川哲也の密室探求- アンソロジー(国内編集者) | 2010/05/19 21:02 |
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昭和52年初版の密室ミステリのアンソロジー。
中島河太郎や渡辺剣次のアンソロジーにて名作が収集された後だけに、重複を避ける意味でハンデがあったと思いますが、まだまだ傑作が残っていました。 個人的ベスト3は、大阪圭吉「灯台鬼」、豊田寿秋「草原の果て」、山沢晴雄「扉」で決まり。 異色なところでは、大谷羊太郎+鮎川哲也の共作犯人当て「密室の妖光」や新人の泡坂妻夫「右腕山上空」などがあり嬉しいかぎりです。「密室探求」の第2集も編まれています。 |
No.5 | 7点 | 続・13の密室- アンソロジー(国内編集者) | 2010/05/19 20:47 |
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「13の密室」に続く密室アンソロジーの第2弾。この作品集も前作に並ぶ名作がそろっています。
個人的ベスト3は迷いますが、大阪圭吉「抗鬼」、杉山平一「赤いネクタイ」、高木彬光「妖婦の宿」です。 ほかに、乱歩の「何者」、楠田匡介「妖女の足音」、土屋隆夫「「罪深き死」の構図」なんかが印象に残ります。 |
No.4 | 7点 | 13の密室- アンソロジー(国内編集者) | 2010/05/19 20:36 |
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国内密室ミステリの名作がずらっと並ぶ珠玉のアンソロジーで昭和50年初版。編者は渡辺剣次。
乱歩から中井英夫まで、どの作品も現在では簡単に読めると思いますが、なかなかのラインナップです。 あえてベスト3を選ぶと、小栗虫太郎「完全犯罪」、鮎川哲也「赤い密室」、中井英夫「聖父子」でしょうか。 大阪圭吉、天城一、飛鳥高、大坪砂男、高木彬光、陳舜臣など、どれも遜色ない逸品ぞろいです。 |
No.3 | 6点 | 密室殺人傑作選- アンソロジー(国内編集者) | 2010/05/19 20:18 |
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昭和49年初版で、おそらく国内初の密室ミステリ・アンソロジーだと思います。編者は中島河太郎。
鷲尾三郎、天城一、楠田匡介、戸板康二、土屋隆夫などの作品は、当時こういった形でしか読めなかったでしょうが、今では各作家の短編集が出ていて隔世の感があります。 山村正夫「降霊術」、藤村正太「妻恋岬」などは現在でもレアなところでしょうか。 |
No.2 | 6点 | 密室殺人コレクション- アンソロジー(国内編集者) | 2010/05/19 19:10 |
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密室ミステリのアンソロジー。本邦初訳作品を中心に編まれている点が評価できます。
目玉は数年前に「赤い右手」が独特の叙述文章でちょっと評判になったJ・T・ロジャーズの中編「つなわたりの密室」。トリックは普通ですが、熱気を感じる文体は健在です。 ほかに、豪州のディクスン・カーことアフォードの「消失の密室」、ジョセフ・カミングス「カスタネット、カナリヤ、それと殺人」などが収録されていますが、出来は微妙です。 唯一の既読作品、ロバート・アーサー「ガラスの橋」が個人的ベストです。 |
No.1 | 7点 | SFミステリ傑作選- アンソロジー(国内編集者) | 2010/05/18 18:43 |
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30年前に編まれた講談社文庫のアンソロジーで、当時のSFミステリ・シーンが俯瞰できる作品集だと思います。編者は風見潤氏。
アシモフは「鋼鉄都市」などに出てきたイライジャ刑事ものの「ミラー・イメージ」、ランドル・ギャレットはダーシー卿登場の不可能犯罪もの「重力の問題」。 ほかに、エドワード・ホック、アンソニー・バウチャー、J・G・バラードなどが収録されていますが、個人的ベストはキース・ローマーの「明日より永遠に」です。冷凍催眠で100年後に覚醒した男が変貌した世界の謎を解いていく話で、一種独特の雰囲気のある物語に惹かれました。 |