皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
測量ボ-イさん |
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平均点: 6.26点 | 書評数: 626件 |
No.206 | 5点 | 博士邸の怪事件- 浜尾四郎 | 2009/12/31 19:38 |
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犯人探し+アリバイ崩しが楽しめる作品ですが、解決は正直
残念作で、「殺人鬼」より出来は数段劣ります。 でも、全体の雰囲気は良い作品ですね。 氏の長編はこの作品の他に前述の「殺人鬼」と「鉄鎖殺人事 件」があるだけです。早世していなければもっと名作を産み 出せていたのではないかと惜しまれます。 |
No.205 | 4点 | 「白鳥」の殺人- 折原一 | 2009/12/29 09:40 |
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確かに、2時間サスペンスドラマを彷彿とさせるタネ
あかしですね。 何かこう、ワンパンチ足りない印象。 |
No.204 | 5点 | サテンのマーメイド- 島田荘司 | 2009/12/25 22:14 |
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島田氏初期に発表されたハ-ドボイルド系ミステリ-。
ほぼ本格一本槍で、ハ-ドボイルド、SF、ファンタジ-、 冒険小説などを読まない僕にとっては、ハ-ドボイルドと はこういうものかというのを知る良い機会になりました。 ただ、謎解きの部分(種明かし)は強引というか、ちょっ と無理があるような気がしますので、採点は辛めです。 |
No.203 | 8点 | 首無の如き祟るもの- 三津田信三 | 2009/12/21 20:50 |
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このサイトで評判が良いので読んでみました。
確かに期待を裏切らず、おおいに楽しめました。21世紀に 現れた名作だと思います。 一見ホラ-色が強いですが解決は合理的で、しっかりとし た本格仕立ての作品です。 採点は本来なら9点評価できるのですが、事件現場の地図 や見取図が一切なく、状況が分かり辛い構成なので、マイ ナス1点としました。 それといらぬツッコミですが、使用人の斧高君、とても当 時6才とは思えない証言力ですね・・ |
No.202 | 7点 | 真っ暗な夜明け- 氷川透 | 2009/12/13 20:08 |
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氏の作品を読むのは3作めですが、その中では一番良かった
です。 ロジックの積み重ねで犯人を絞っていく訳ですが、特に「何 故犯人はブロンズ像そのものを凶器に用いず、その台座を使 ったか?」の論理は読み応えありました。 僕自身の嗜好に近い方なら評価できるでしょうが、推理小説 の「小説」の部分に比重を置く方には、合わないかも。 |
No.201 | 6点 | 四万人の目撃者- 有馬頼義 | 2009/12/09 20:31 |
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野球選手がプレ-中に突然死するというミステリアス
な出だしですが、解決は尻すぼみというか、やや不満 が残りました。 でも文章は読みやすく、約50年も前の作品とは思えな い感じです。 余談ですが、氏の父君は中央競馬会(JRA)の理事 長を務めておられ、その功績を讃えて創設されたレ- スが、今も年末に行われる有馬記念競走だそうです。 これは知りませんでした。 |
No.200 | 8点 | 殺人鬼- 浜尾四郎 | 2009/12/04 20:33 |
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作者もかなり意識されている事が伺えますが、これはまさしく
和製「グリ-ン家殺人事件」ですね。でもおおいに楽しめま した。 日本の推理小説の変遷を勘案すれば、この時期(昭和6年)に この完成度の作品が書かれた事は称賛に値すると思います。 現代の作品しか読まない人にとっては、犯行動機が前時代的だ とか、犯人が比較的判りやすいとかいうツッコミが予想されま すが、聞く耳を持ちません(笑)。 古き良き探偵小説を好む方には必読の作品です。 |
No.199 | 5点 | 人魚とミノタウロス- 氷川透 | 2009/12/01 20:01 |
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やや期待はずれ。
最大の不満点は、第二の殺人で犯人を特定する重要な 手がかりが、読者挑戦後に提示されていた事です。 これはアンフェアではないでしょうか? いろんな伏線に対する回収率が芳しくないのも気にな ります。 |
No.198 | 6点 | 本格ミステリ03- アンソロジー(出版社編) | 2009/11/27 21:14 |
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一番良かったのは「彼女はペイシエンス・・」でした。
他の作品は水準作や凡作と思われ、総合評価するとこ の点数。 |
No.197 | 8点 | そして扉が閉ざされた- 岡嶋二人 | 2009/11/20 21:18 |
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シンプル且つ僕好みの設定で、読んでいて楽しめる作品
でした。 核心部分の記述に関して、何となく違和感を感じていた のですが、なるほどそういう真相だったのですね! 僕の推理もだいぶいいところまでいったのですが・・・ 解決編も納得いくものだったので、高得点をつけました。 |
No.196 | 7点 | 戻り川心中- 連城三紀彦 | 2009/11/15 09:20 |
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最後の真相は以外に俗っぽかったのでやや拍子抜けしました
が、高評価できることには間違いないです。 採点7点or8点で悩みますが、この作品が「狭義のミステ リ」に定義できるか、あるいは僕の好みの部類かとなると微 妙な面もあり、7点としました。 でも、文体の綺麗さはさすがというべきです。誰にでも書け るものではないでしょう。 |
No.195 | 7点 | そして名探偵は生まれた- 歌野晶午 | 2009/11/12 19:47 |
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(少しネタばれ)
3編からなる中編集。 「そして名探偵は生まれた」 表題作ですが、残念ながら3編の中で一番出来が劣りそう です。メイン・トリックは氏の代表作である「○○○の殺人」 を彷彿とさせますが、それを推理する伏線が不足している と思います。採点は5~6点レベル。 「生存者、一名」 これは良作です。生存者が○○だったというオチですが、作 者が仕掛けたもう一ひねりが渋いです。採点は7~8点レ ベル。 「館という名の楽園で」 怪しげな館の中で起こる事件(?)・・・これは僕にとっ てワクワクする構成です。メイントリックも僕好みで、満 足いく出来栄え。「生存者」と甲乙つけ難いので、採点は 7~8点レベル。 評価はこの3作の総合評価で決定しました。 |
No.194 | 8点 | 大誘拐- 天藤真 | 2009/11/06 21:56 |
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存在と評判はもう20年以上前から知っていますが、今回
ようやく読破する機会に恵まれました。 噂とおりの名作には違いないですね。特にエンタ-テイ メント性に優れています。 ただ、僕自身の推理小説の好みからは少しずれているき らいがあるので、採点はこれ以上にはしづらいです。 この作品が書かれた1970年代はあの「占星術」も発表さ れておらず、おそらくまだ社会派が幅を利かせていて、 ましてやユ-モアミステリなどまだ不毛の時代であった と想像します。 そういう時期にこの作品を書いた作者には脱帽です。 |
No.193 | 7点 | あした天気にしておくれ- 岡嶋二人 | 2009/10/30 06:56 |
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誘拐ものですが、誘拐されたものが人ではなく動物(馬)という
設定がユニ-クですね。 なるほど、そういう身代金強奪方法があるのですか・・でもこれ、 競馬に詳しくない人にはちょっと分かり難いでしょうね。 この作品が書かれたときは僕も大学生になった頃で競馬のこと、 あまり分かっていませんでしたので、当時の事情を知る良い機会 になりました。 作品の性質上、どうしても「焦茶色のパステル」と較べられかち ですが、僕には甲乙つけがたかったです。 |
No.192 | 7点 | 焦茶色のパステル- 岡嶋二人 | 2009/10/23 21:20 |
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最後に意外な真相、どんでん返しがあり、唸らせる作品
でした。 ただ競馬やその血統が題材であり、予備知識がない人に は少しキツいかも知れません(競馬を知らない人でも読 めるような配慮が感じられますが)。 僕自身はGⅠレ-スをたまに買う程度の、ライトな競馬 ファンだったので楽しく読めましたが。 国内では珍しい、2人コンビの作者です(現在はコンビ 解消との事)。日本のエラリ-・クィ-ン?日本のディ ック・フランシス?さて、どちらでしょうね・・ |
No.191 | 7点 | ハサミ男- 殊能将之 | 2009/10/18 19:00 |
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はい、まあ普通に楽しめました。
女子高生殺人の犯人は見抜けましたが、作者の本当の 仕掛けはこことは別にあったのですね・・・ ウ-ンうまく一本取られました、これは。 |
No.190 | 2点 | コズミック- 清涼院流水 | 2009/10/13 21:12 |
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これは・・・ミステリではないですね。
ボリュ-ムだけ3人前なのが余計に始末に悪い(笑) 氏の作品は当分読まないと思います。 |
No.189 | 6点 | ロシア幽霊軍艦事件- 島田荘司 | 2009/10/13 21:11 |
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久々に島田作品を読みました。
1980年代のものとは違い、氏の作品にもう過大な期待は しないで低いハ-ドルしか設定していませんが、その低い ハ-ドルをクリアできる価値はありました。 ただ残念ながらミステリ色は薄く、「本格推理小説」では なかったです。 でも読み物としては十分面白く、特にロシア史の勉強にな りました。 |
No.188 | 4点 | 寝台特急(ブルートレイン)殺人事件- 西村京太郎 | 2009/10/13 21:07 |
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今を思えば氏がトラベルミステリの第一人者と世間で
いわれるようになった記念碑的作品。僕が読んだのも もう20年以上前です。 当時はこんなものかと思っていましたが、後年鮎川氏 らの作品を知るに伴い、不満点が徐々に明らかになっ てきました。 この作品もそうですが、氏の作品は読者が真相を推理 するデ-タを与えていないことが多い(但し鉄道マニ アや関係者なら推理できる?)のが評価を落とさざる を得ないポイントです。 |
No.187 | 7点 | 密室殺人ゲーム王手飛車取り- 歌野晶午 | 2009/10/09 19:53 |
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これは凄いアイデアですね。
チヤットで知り合った数名がお互いが犯す殺人のトリックを 推理しあう・・・そして最後は意外な結末も待っています。 でも小説の中だからこそ楽しいのであって、本当にこんな事 があったらと思うと、ゾっとしますね。作者も言っています が、現実に起こらない事を祈るのみです。 僕は将棋ファンなので、タイトルに魅せられて(?)読んで 見ましたが、これはあまり関係ないみたいでした。 |