皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
nukkamさん |
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平均点: 5.44点 | 書評数: 2814件 |
No.774 | 5点 | シャーロック・ホームズの事件簿- アーサー・コナン・ドイル | 2015/08/22 07:23 |
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(ネタバレなしです) 1921年から1927年にかけてと、書かれた時期にばらつきのある短編10作を集めて1927年に発表されたシャーロック・ホームズシリーズ第5短編集で最後の短編集です。ホームズが語り手を務めたり三人称で書かれたりと珍しいパターンに取り組んだ作品もありますが、さすがに作品の質が低下しているのは否めません(旧作のアイデアの焼き直しもあります)。おまけに1927年と言えば本格派推理小説黄金時代に突入していて、ミステリーの女王アガサ・クリスティーを筆頭に次々と傑作・意欲作が生み出されていたのですからドイルはもはや過去の作家扱いだったでしょう。とはいえ大変有名なトリックの「ソア橋」が読めますし、「サセックスの吸血鬼」は怪奇性と解決の合理性のバランスが見事だと思います(蟷螂の斧さんのご講評によると「ソア橋」のトリックは実際の事件のトリックからの借用だそうですがほとんどの読者は本書で初めて知ったでしょう)。紆余曲折はあったけど結局ドイル(1859-1930)はホームズ物語を40年近くに渡って書いたわけで、彼あってこそミステリーがこれほどの市民権を得られたことをミステリー好き読者としてはいつまでも心の片隅に留めておきたいです。 |
No.773 | 5点 | 殺人者と恐喝者- カーター・ディクスン | 2015/08/22 06:17 |
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(ネタバレなしです。但し作者によるネタバレの紹介をしています) 1941年発表のH・M卿シリーズ第12作の本格派推理小説で、H・M卿の半生に関する記述があったりしてシリーズファンには見落とせない作品です。但し要注意なのは作中で過去作品の犯人名をばらすという反則をやってしまっていること。これはアガサ・クリスティーやF・W・クロフツもやっているし、ナイオ・マーシュなんか何度もやっているのですがやはり好ましくありません。ネタバレされた作品は「黒死荘の殺人」(1934年)、「孔雀の羽根」(1937年)、「読者よ欺かるるなかれ」(1939年)で、これらを未読の方は本書を後回しにすることを勧めます。さて肝心の謎解きの方ですが名評論家であるアントニー・バウチャーがアンフェアだと噛み付いたらしく、ぎりぎり微妙ですが私もバウチャー支持票を投じたいところです(それよりも前述の過去作品ネタバレの方がショックでしたが)。無理矢理不可能犯罪に仕立てたのがこの作者らしく、使われたトリックには意表を突かれました(これもかなり賛否が分かれそうですが)。 |
No.772 | 6点 | 予告殺人- アガサ・クリスティー | 2015/08/22 05:56 |
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(ネタバレなしです) 1950年発表のミス・マープルシリーズ第4作はマージェリー・アリンガムが誉め、クリスティー自身もお気に入りだった本格派推理小説です。犯人の小細工が多少やり過ぎ気味ではありますが伏線の張り方は丁寧で、しかもそれを読者に気づかせないカモフラージュの仕方が実に巧妙、まさに巨匠のテクニックを堪能できます。予告殺人という派手な演出に目が行きがちですがしっかり考え抜かれた動機も印象的です。クリスティ再読さんのご講評でお気に入りとされている、「みんな出かける、殺人に!」には私も思わずにんまりです。書かれた時代はもはや本格派黄金時代ではなく、当時であっても古めかしい作品だったと思いますがクリスティーはそれでいいのだと言いたいです。 |
No.771 | 6点 | 一本の鉛- 佐野洋 | 2015/08/20 23:48 |
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(ネタバレなしです) 佐野洋(さのよう)(1928-2013)は1000を楽に超す短編ミステリーを発表して短編の名手として有名ですが長編もかなりの数があります。また1973年から2012年までの39年間474回に渡って書かれたミステリー評論「推理日記」も高く評価されており、巨匠と言われるにふさわしい存在なのですが作品数が多いことに加えて地味な作風のためか何が代表作なのか私はよくわかりません(そもそもあまり読んでもいないのですけど)。本書は1959年に発表された長編第1作です。作者は本書を「本格派でない」と語ったそうですが、個人的には立派に本格派だと思います。犯人の名前を出してなお読者に誰が犯人かを考えさせる工夫がなかなかユニークです(趣向は違いますが島田荘司の「占星術殺人事件」(1981年)で「読者への挑戦状」の直前にこれ見よがしに犯人を登場させていたのを思い出しました)。アマチュア探偵役を大勢揃えて分業的に捜査させているのも特徴で、その中には事件現場のアパートの住人も混じっています(つまり容疑者でもある)。トリックはそれほど大したものではありませんが、犯人を絞り込む手掛かりが珍しかったのが印象的でした(記憶に自信がありませんがクレイグ・ライスの某作品に似たようなのがあったかも)。 |
No.770 | 5点 | 王を探せ- 鮎川哲也 | 2015/08/20 23:37 |
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(ネタバレなしです) 中編「王」(1979年)(私は未読です)を長編化して1981年に発表された鬼貫警部シリーズ第16作の本格派推理小説です。プロローグ(本書ではプロロオグと表記)で亀取二郎による殺人描写がありますが犯人側からの描写はここと「間奏曲」の章だけなので犯罪小説でも倒叙小説でもありません。犯人の名前(亀取二郎)はわかっているのに同姓同名の容疑者を何人も登場させ、しかもみんなアリバイがあり、犯人当てとアリバイ崩しを両立させた所に本書の工夫があります。亀取同士を鉢合わせさせたりせずに無用な混乱を避けているところはスマートでさえあるのですが、肝心の謎解きの出来栄えは微妙です。タイトルに使われている「王」の意味するところの解釈がかなり強引だし、アリバイトリックもあれだけ捜査陣が手こずっている割にはどこかお手軽な印象を与えます。鬼貫警部が終盤までほとんど出番がないのが物足りませんが、ようやく登場するとそこから先は一気に解決へ向かいます。 |
No.769 | 4点 | ドーヴァー8/人質- ジョイス・ポーター | 2015/08/20 23:29 |
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(ネタバレなしです) 1976年発表のドーヴァーシリーズ第8作は目先を変えようとしたのかドーヴァーを(誘拐事件の)被害者にしています。とはいえドーヴァーの人質期間があまりにも短いです(ハヤカワポケットブック版裏表紙の粗筋紹介では誘拐サスペンスを期待させてますがそれほどでもない)。プロットの大半は誘拐犯の追跡調査に費やされます。今度はドーヴァーを探偵というよりも誘拐事件の目撃者として扱っているのがまた新工夫ではありますが、本格派推理小説としての犯人当ての楽しみがありません。読みやすいことは読みやすいのですが際立った魅力に欠けているように感じました。 |
No.768 | 6点 | こうのとり狂騒曲- リチャード・シャタック | 2015/08/20 23:13 |
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(ネタバレなしです) 1941年に発表された第2作ミステリーです。殺人鬼が彷徨するという土地での吹雪の山荘状態という舞台設定はとても恐いミステリーになってもおかしくないのですが、シャタックの手にかかると見事なまでにユーモア本格派に仕上がります。しかもこの殺人鬼の正体には驚かされました。これは意表を突かれました、ホント。シリアル・キラー (連続殺人犯)ものを語るには読み落とせない作品とまでは言いませんが読んで損はない作品です。 |
No.767 | 5点 | ピーナッツバター殺人事件- コリン・ホルト・ソーヤー | 2015/08/20 23:06 |
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(ネタバレなしです) 1993年発表の「海の上のカムデン」シリーズ第4作で、相変わらず物語のテンポはいいし、脇道に逸れずに謎解きに真っ向取り組んでいるのも好感は持てます。しかし犯人当てとしては前作の「フクロウは夜ふかしをする」(1992年)と同様簡単なので物足りなく感じる読者もいるかも。 |
No.766 | 4点 | ワトスンの選択- グラディス・ミッチェル | 2015/08/20 23:01 |
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(ネタバレなしです) 1955年発表のミセス・ブラッドリーシリーズ第28作の本格派推理小説です。秘書のローラが多少は羽目を外してもミセス・ブラッドリーが寛容な態度を見せているのは初期作の「ソルトマーシュの殺人」(1932年)あたりと比較するとだいぶイメージチェンジしていますね。ミステリーファンならわくわくしそうなホームズにまつわるネタをふんだんに用意しながら、どこか読者に対して距離を置いたような使い方をしていまひとつ盛り上がらないところがミッチェルらしく、解決もかなりの唐突感があります。 |
No.765 | 6点 | 友だち殺し- ラング・ルイス | 2015/08/20 09:05 |
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(ネタバレなしです) ミステリー作家としては1940年代から50年代にかけて発表したタック警部補シリーズ5作と別名義で発表したサスペンス小説1作のみの米国の女性作家ラング・ルイス(1915-2003)による1942年発表のデビュー作である本格派推理小説です。単調になりがちなプロットですが、10章や19章でサスペンスを高める出来事を起こして引き締めています。もっともこれらの出来事はかなり肩透かし的な真相であったことに驚かされますが。メインの事件の方はアリバイ調査に毒の入手経路調査、そして動機の調査と地味ながらしっかりした謎解きです。推理は人物分析に頼っている部分が多いのですが、23章でのタックの疑問点に符合させて説得力を高めています。しかも一件落着と思わせてさらにもう一ひねりするなど芸が細かいです。 |
No.764 | 5点 | 有限と微小のパン- 森博嗣 | 2015/08/18 19:08 |
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(ネタバレなしです) 1998年発表のS&M(犀川と萌絵)シリ-ズ第10作でシリーズ最終作。作品の好き嫌いは分かれるでしょうが質の高い作品が揃った充実の本格派推理小説シリーズでした(個人的にはシリーズ前半に良作が多い印象があります)。本書はシリーズ最大の(講談社文庫版で)850ページを超す超大作です。手応えありそうな本書を先に片付けようと考える読者がいてもおかしくありませんが、少なくとも第1作の「すべてがFになる」(1996年)は本書より先に読んでおいた方がよいです。本書の第2章で萌絵が犯人はあの人ではと(動機も機会も手段もまだ見当がつかないのに)早くも疑っていますが、「すべてがFになる」を読んでいないとこの発想は理解しづらいと思います(クレイグ・ライスの「大はずれ殺人事件」(1940年)を読まずに「大あたり殺人事件」(1941年)を読むようなものです)。謎解きは賛否両論分かれそうですね。例えば消失トリックの中には悪い意味で破格的なところがあります(個人的には阿井渉介の列車シリーズを連想しました)。理系らしさが濃厚なのはシリーズ作品としてふさわしいとは思いますが、物語的には最終作的な何かを感じませんでした。 |
No.763 | 3点 | 人外境の殺人- 早見江堂 | 2015/08/18 10:41 |
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(ネタバレなしです) 矢口敦子が早見江堂名義で書いた三部作の最終作で2009年に発表された本格派推理小説です。「本格ミステリ館消失」(2007年)、「青薔薇荘殺人事件」(2008年)との因縁のある物語で、過去作品のネタバレもあるし多くの登場人物が再登場していますのでいきなり本書から読むことはお勧めできません。クリスチアナ・ブランドの短編「メリーゴーラウンド」での相手の尻尾を噛もうとぐるぐる回る二匹の狐のたとえ話のように、ニィとサンが問題ある人物設定のため、探偵役と容疑者の立場さえもが二転三転する錯綜するプロットで読者を混乱に陥れます。被害者が本当に死んだのかさえも怪しくなります。12章では推理に乏しい告発と狂気じみた自白の応酬となり、私は謎解きへの集中力が完全に切れてしまって何がなんだかよくわからないだけでなく(真相が)どうでもいいやという気分になってしまいました。 |
No.762 | 6点 | ビーコン街の殺人- ロジャー・スカーレット | 2015/08/16 22:26 |
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(ネタバレなしです) ロジャー・スカーレットは男性名ながらその正体はドロシー・ブレア(1903-没年不詳)とイヴリン・ペイジ(1902-1977)の2人の米国人女性によるコンビ作家です。活躍時期は大変短く、1930年代にケイン警視を名探偵役にした本格派推理小説を5作発表したきりです。余談ですがInspectorは米国では警視、英国では警部だというのを本書の論創社版で初めて知りました。道理で海外ミステリーの肩書き表記にばらつきがあるわけです。1930年発表のデビュー作である本書ですが、人物の心理描写がそれほど上手い作者でないのでケイン警視による犯人の性格分析がなるほどと感じにくいのが弱いですが全体としては手堅くまとめられています。第一の事件の密室トリックを早い段階で明かしていますが、大したトリックでないのでなまじ終盤まで謎のままにするよりはよかったと思います。それから些細な点ですが論創社版の最終章で「非常」と「非情」を取り違えているような翻訳があったのが気になりました。翻訳といえば本書は1940年に日本で翻訳出版されたことがあるそうですが、何と原書の四分の一程度に切り刻まれた抄訳だったとか。それはもはや短編ミステリーですね(笑)。 |
No.761 | 5点 | 死の競歩- ピーター・ラヴゼイ | 2015/08/16 22:00 |
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(ネタバレなしです) 英国のピーター・ラヴゼイ(1936年生まれ)の1970年発表のデビュー作で、ヴィクトリア朝英国を舞台にしたクリッブ巡査部長とサッカレイ巡査のコンビシリーズ作品でもあります。本書の作中時代は1879年11月、16人が参加した6日間に渡る徒歩競技という舞台がユニークです。そつなくまとめられた本格派推理小説でありますが全般に平明過ぎるとも言え(せっかくの競技描写はもう少し競り合いを盛り上げてほしかったです)、読者によっては物足りなく感じるかもしれません(いわゆる地味な英国ミステリーの典型)。クリッブの最後のせりふには(現代では問題発言でしょうけど)思わずにやりとしました。 |
No.760 | 6点 | アリアドネの糸- キャロル・クレモー | 2015/08/16 21:55 |
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(ネタバレなしです) 米国の古典文学の大学教授であるキャロル・クレモー(1935年生まれ)の1982年発表のミステリーデビュー作です。「犯人は誰か、動機は何かというパズル的要素でもって読者をひきつけるタイプの古典的ミステリを書きたい」と本格派推理小説ファンなら諸手をあげて歓迎したいコメントを寄せています。プロットとしてはD・M・ディヴァインの傑作「こわされた少年」(1965年)を髣髴させるところがあり、失踪や盗難といった些細に思える事件が中心の前半は盛り上がりを欠いていますが事件の凶悪性が増してくる後半はなかなか読ませます。ディヴァインと違って犯人当てとしては容易過ぎますが、展示品盗難事件の背景に珍しい動機が隠されていたのが印象的でした。 |
No.759 | 5点 | ブロの二重の死- クロード・アヴリーヌ | 2015/08/16 21:44 |
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(ネタバレなしです) フランスの文学者であるクロード・アヴリーヌ(1901-1992)はミステリー作家としてはフレデリック・ブロシリーズの本格派推理小説を全部で5作品残しました。但し最初からシリーズ化を意識してはいたかは疑問です。なぜなら1932年発表のシリーズ第1作である本書はブロが謎解きに挑戦するプロットではなく、ブロ自身の謎をシモン・リヴィエールが調べていくという、シリーズ作品としては極めて異色の作品だからです。後にアヴリーヌはシリーズ作品として最初に読むべきは3作目の「U路線の定期乗客」(1947年)で、本書は最後に読むべき作品と位置づけています。現場見取り図が4つも用意されていて謎解きの雰囲気はそれなりに濃厚ですが、読者が推理するだけの手掛かりが十分に用意されているとは言えず、最後は犯人の自白頼りになっています。登場人物が少なく、ページ数も(創元推理文庫版で)300ページに満たない短さなのでとても読みやすい作品です。 |
No.758 | 5点 | ロマンス作家は危険- オレイニア・パパゾグロウ | 2015/08/16 21:35 |
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(ネタバレなしです) 米国の女性作家オレイニア・パパゾグロウ(1951年生まれ)はウィリアム・L・デアンドリアの夫人で、ジェーン・ハッダム名義でもミステリーを書いています(本国ではパパゾグロウよりハッダムの方で知られているかも)。6フィート(約183センチ)の身長にコンプレックスを抱くロマンス作家ペイシェンス・マッケナシリーズを書いており、本書は1984年発表のシリーズ第1作となる本格派推理小説です。ロマンス作家の世界が描かれていますが甘かったり夢見るようなところは微塵もなく、むしろどろどろしていますね(笑)。プロットが複雑なだけでなく、終盤には会話が噛み合わなくなるような場面が増えて難解さに拍車をかけています。このまどろっこしさがサスペンスを生み出してもいるのですが、私のような短気な読者にはちょっとつらかったです。密室トリックは小手先のトリックですが謎解きはしっかり伏線が張られています。なおハヤカワポケットブック版裏表紙の粗筋紹介が第30章の内容までばらしているのは少々やり過ぎではと思います。 |
No.757 | 6点 | 城館の殺人- S・T・ヘイモン | 2015/08/16 21:10 |
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(ネタバレなしです) 1984年発表のベンジャミン・ジャーネットシリーズ第3作です。シリーズ前作の「聖堂の殺人」(1982年)のような宗教色や民族問題といったテーマがない分、一般に受け入れやすいプロットとなっています。人物描写も上手いです。ただあまりにも救いのない現実に打ちのめされる人がいたりと、物語としては後味のいいものではありません。謎解きに意外性を意図したと思われる部分があるのですが伏線があまりに地味なため、読者がその意外性に気づきにくいかもしれません。 |
No.756 | 6点 | うかつなキューピッド- E・S・ガードナー | 2015/08/16 21:03 |
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(ネタバレなしです) (女性が)「自分を尾行している男の顔をぶったらどうなるか知りたい」という依頼で幕開けする1968年発表のペリイ・メイスンシリーズ第79作の本書はたたみかけるようなストーリーテンポが圧倒的です。次から次へとクライマックスシーンに突入するかのような勢いです。大した推理もなく解決されてしまうので謎解きとしては呆気ないのですが、退屈しない作品であることは確かです。 |
No.755 | 4点 | クッキング・ママの供述書- ダイアン・デヴィッドソン | 2015/08/16 20:55 |
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(ネタバレなしです) 2002年発表のゴルディシリーズ第11作です。このシリーズにしては登場人物が少ない方ですが、だからといって読みやすい作品ではありません。自分で事態をどんどん複雑にしてしまうゴルディが相変わらずです。ゴルディは想像力(?)でああだこうだと色々と考えてはいますが、解決は完全に力づくで推理要素はほとんどありません。 |