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[ 警察小説 ] ストリップの女 ウェイド・パリス警視 |
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ベン・ベンスン | 出版月: 1962年01月 | 平均: 7.00点 | 書評数: 1件 |
東京創元新社 1962年01月 |
No.1 | 7点 | mini | 2015/10/26 09:54 |
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* 私的読書テーマ”生誕100周年作家を漁る”、第5弾ベン・ベンスンの3冊目
戦後50年代に興隆を迎えた警察小説分野の代表的作家の1人ベン・ベンスンは、前期には「あでやかな標的」「燃える導火線」「脱獄九時間目」といったタイムリミットものを書いていた しかし本来が地味で真面目な作風のベンスン、正直言ってあまり作者の資質に似合わないという感じも有った 既読の「脱獄九時間目」ではそのリミットが効果的に感じられず、「あでやかな標的」では制限時間が緩くてのんびりムードな感さえ有った 書かれた順番的に後期に属すると思うこの「ストリップの女」では、タイムリミット設定などは全く無く地味で真面目でちょっと社会派風な警察小説となっている しかしこれが良いのだ、この作者にはこういう方向性の方が絶対合っていると思う 社会派風な味わいは「あでやかな標的」や「脱獄九時間目」にも感じるのだが、その2作に於いてはややわざとらしい取って付け感が有るんだよな 警察捜査活動と犯人側の経歴がカットバック式に交互に書かれているが、これが実に効果的、わざと真相を曖昧なまま終わらせるラストも正解だと思う 警察小説を土台に、ウールリッチとビル・S・バリンジャーの哀愁スパイスを加えたらこんな感じになるんじゃないだろうか これまで代表作と喧伝されてきた「脱獄九時間目」などよりも、この「ストリップの女」の方がずっと出来が良いように感じた 尚、原題はそのまま「エキゾティック・ダンサー」だが、これだと007風になってしまう(笑)、内容的に「ストリップの女」という邦題名にしたのは大正解でしょう |