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[ 本格/新本格 ] ブルーマーダー 姫川玲子シリーズ |
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誉田哲也 | 出版月: 2012年11月 | 平均: 6.33点 | 書評数: 3件 |
光文社 2012年11月 |
光文社 2015年06月 |
No.3 | 6点 | メルカトル | 2020/10/03 22:38 |
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あなた、ブルーマーダーを知ってる?この街を牛耳っている、怪物のことよ。姫川玲子。常に彼女とともに捜査にあたっていた菊田和男。『インビジブルレイン』で玲子とコンビを組んだベテラン刑事下井。そして、悪徳脱法刑事ガンテツ。謎めいた連続殺人事件。殺意は、刑事たちにも牙をむきはじめる。
『BOOK』データベースより。 姫川玲子シリーズ第六弾。ど真ん中の剛速球でどストーレトな本格警察小説です。トリックとかフーダニットとか、そんな物クソ喰らえとばかりな、どこまでも真っ直ぐで由緒正しき警察小説。 物語は池袋署に異動になった姫川、中野警察署刑事組織犯罪対策課の下井、千住署刑組課強行犯捜査係所属、かつて姫川との因縁浅からぬ菊田和夫、犯人の一味らしき人物の四視点で語られます。それが次第に繋がっていき、最後に一つになった時一体何が起こるのか。そんなスリリングで残酷で清々しく、スピード感溢れる展開に酔い痴れる事請け合いです。何よりも骨太な骨格である事が素晴らしく、作者の本領を十分に発揮していると思います。 また、第一作の『ストロベリー・ナイト』と二作目の『ソウルケイジ』しか本シリーズを読んでいない私には、何故姫川班が分解したのか、姫川と菊田の関係はいつの間にこうなったのかが見えてきません。途中を飛ばした罰ですね。 相変わらずガンテツは美味しいところを掻っ攫って、しかも嫌味でアクの強さを遺憾なく見せつけてくれます。最後に井岡と國奥がちょっとだけ出てくるのも、懐かしさを覚えました。 参考文献の最後に差し入れの女王として知られた、竹内結子さんの名前があるのが涙を誘います。 |
No.2 | 7点 | HORNET | 2018/01/08 22:01 |
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これは、シリーズの中でも秀作ではないだろうか。
「これでもか」というぐらい、バタバタと人が抹殺されていく勢い、異常さは第一作「ストロベリーナイト」に通ずるものがあり、「どういう枠組みの事件なのか?」という大きな謎への興味も後半まで褪せずに続いた。このシリーズの魅力は入り組んだ謎の解明と、その謎の魅力を支える劇的な犯罪様相にあると思うので、その両者が備わった作品だと感じ、非常に面白かった。 やはり基本的に本シリーズは、真相についての意外なひっくり返しはなく、犯人の犯行に至る経緯や背負っている背景を解き明かすことに主眼がある。前半の伏線に真相(真犯人)が隠れているということは確かにあるが、読者がするのは「推理」ではなく「ああ、ひょっとしたらあの人かな?」という「推測」である。ただ、もともと主人公姫川の捜査過程、その途上でのあれこれを描くことが主軸のような作品なので、そのくらいでちょうどよい感じはある。 「インビジブル・レイン」で姫川の事情が急展開したのだが、うまく次の展開を描いているのもよかった。ただ、このシリーズはちょっと「これまで読んできている人」を想定しすぎた書き方で、新規参入がしづらいシリーズじゃないかな…。 |
No.1 | 6点 | 白い風 | 2013/11/13 21:38 |
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姫川シリーズ第6弾です。
菊田・下井・ガンテツなども出てくるのは嬉しいけど、将来の姫川班復活までのつなぎ的な印象です。 各人物の同時進行が最後に一つにまとまる形式だけど、逆に「最後はまとまるな」と想像しちゃうと犯人等も分かっちゃうかも? それにしてもブルーマーダー(犯人)は”ストロベリーナイト”に原点回帰したような犯行でしたね。 |