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[ 警察小説 ]
五番目の女
クルト・ヴァランダー
ヘニング・マンケル 出版月: 2010年08月 平均: 6.00点 書評数: 3件

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東京創元社
2010年08月

No.3 6点 YMY 2023/01/11 23:05
ヴァランダー刑事の粘り強い捜査によって繋がりのなさそうだった二つの事件は、次第に奇妙なシンクロを見せ始める。無残にも串刺しで殺された老人と、姿を消した花屋に共通するものは何か。事件が解決へと向かう精緻な展開と鋭い社会性はお見事。

No.2 6点 八二一 2019/11/08 20:38
巨大なる主題を、等身大の視線で、真摯に描いている。社会批評と謎解きとが合体したプロットが見事。

No.1 6点 猫サーカス 2018/02/22 20:50
長年不仲だった父親とヴァランダーのローマ旅行から始まる。帰国した彼を待ち受けていたのは、竹で串刺しにされた老人の死体だった。さらにもう一人の惨殺された死体が発見され、彼は連続殺人を予見する。被害者たちの過去を徹底的に洗い、共通点を探ろうとするヴァランダー。このシリーズの魅力の一つは、警察の捜査や刑事の姿が極めて丹念に等身大で描かれていることでしょう。とりわけ本作では、育児と仕事を両立しようとする女性刑事が印象に残る。地道な捜査がじりじりと真相に近づいていく過程は、相変わらずスリリングで、作者のストーリーテラーぶりを再認識させられた。今回のヴァランダーは恋人との間がなかなか進展せず、娘にも批判的な事を言われ、父親も亡くなり焦燥と苦悩を募らせる。しかし、そうした弱さを併せ持つ人間臭さゆえに、彼は犯人の心の奥に分け入ることが出来るのでしょう。魅力的なシリーズ。


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ヘニング・マンケル
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