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[ SF/ファンタジー ]
リプレイ
ケン・グリムウッド 出版月: 1990年07月 平均: 6.80点 書評数: 5件

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新潮社
1990年07月

No.5 7点 E-BANKER 2014/11/13 22:43
1988年発表。
第十四回世界幻想文学大賞(そんな賞があるのね)受賞作。
乾くるみ「リピート」、北村薫「リセット」などの元ネタ作品。

~NYの小さなラジオ局でニュース・ディレクターをしているジェフは、四十三歳の秋に死亡した。気がつくと学生寮にいて、どうやら十八歳に逆戻りしたらしい。記憶と知識は元のまま、身体は二十五年前のもの。株も競馬も思いのまま、彼は大金持ちに。が、再び同日同時刻に死亡。気がつくと、また・・・!! 人生をもう一度やり直せたら、という究極の夢を実現した男の意外な意外な人生~

これは前から読みたかった作品なのだが、ようやく読了。
ある意味、思ったとおりというか予想したとおりの筋書きだったけど、まずまず堪能させていただいた。
他の方も書いているとおり、いわゆる「繰り返し・繰り返し」のプロットであり、現代の目線で言うと物珍しさはない。

金や女性を思いのままにし、“リプレイ”する人生に浮かれる姿が描かれる前半。
必ず同日同時刻に死ぬことが分かり、半ば虚無的な人生を歩むことになる後半・・・
特段謎解き要素があるわけではないが、それでも作者のストーリーテリングにより、主人公そしてそのパートナーの数奇な物語に引き込まれていく。

こういう展開ならば、当然「どんなオチで締めるのか?」という疑問が先に立ってくる。
徐々にリプレイされる期間が狭まっていくなか、死の恐怖に苛まれる二人。そして、ついにリプレイにも終わりが・・・?という後で語られるのは、新たなる物語なのか・・・?
あまり書くとネタバレが過ぎるけども、ラストはシンプル。やっぱり、人生は先が見えないからこそ面白いということなのだろうな。
(でも「一度でいいから人生やり直せたら・・・」というのは誰しも願うことなんだろうけど)

ジャンルでいえばSFかファンタジーかという感じだが、そこはあまり気にならなかった。
エンタメ小説としても十分楽しめる作品だと思う。
(人生をいくつも繰り返していくということは、いくつものパラレルワールドが作られてるってことだよねぇ・・・て考えると実にSF的だ)

No.4 5点 ボナンザ 2014/10/08 21:36
今ではありふれたテーマですが、それでも最後まで楽しく読ませるのはこのテーマがいかに人を引きつけるかということを表しています。
主人公の生き方を何度も読ませられるので、主人公の思考があわない人はきついか。

No.3 7点 isurrender 2014/01/21 19:42
時間ループ物のSF。
何度も何度も人生を繰り返す…というのはよくあるストーリーだが、この小説の面白いところは全く同じ時間を繰り返すのではないところ。
人生を幾度もリプレイするうちに自らの半生を振り返り、より哲学的な天啓を得る主人公というのはよくある展開ではあるが、それでも面白い。

No.2 7点 kanamori 2010/07/27 19:09
北村薫「リセット」、乾くるみ「リピート」など、幾つかの国内作家のSFミステリを連想させる時間移動・反復人生もの。これらの作品はタイトルもまぎらわしいほど似ている。
しかし、タイム・パラドックスの意外な解消方法とかのミステリ要素は希薄で、「夏への扉」のテイストに近いSFの分類に入る物語でした。ラストはなかなか感動的で、まあ印象に残るシーンではあります。

No.1 8点 こう 2010/07/21 23:01
 ガイド本の折原一の推薦で数年前に読んだ本です。推薦文の「繰り返し小説の有名な古典」というそのまんまの本でSFに入るかと思います。映画化できそうなストーリーだと思います。
 2人の男女が人生をやり直す小説ですが途中で読者にも「リプレイ」の問題が一目瞭然であり、このままいったらラストはどうまとめるか、というラストの解決に興味がわくのですがそこはあっさりしていて拍子抜けしました。
 あまり人生に対する教訓みたいなテーマでなくストーリーを楽しむ本だと思います。
 結構繰り返しが癖になり個人的には楽しめました。ただいかにも絶版になりそうな本だと思うのに未だに店頭に並んでいるのはある意味驚きです。


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ケン・グリムウッド
1990年07月
リプレイ
平均:6.80 / 書評数:5