皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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[ 本格 ] ドーヴァー2 ドーヴァーシリーズ |
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ジョイス・ポーター | 出版月: 1979年01月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 3件 |
![]() 早川書房 1979年01月 |
![]() 早川書房 1979年01月 |
No.3 | 7点 | 人並由真 | 2025/03/04 06:36 |
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(ネタバレなし)
その年の1月29日の土曜日の朝。ロンドンから汽車で半日ばかりの田舎町カードリー。28歳の図書館司書の女性イザベル・スラッチャーが何者かに銃撃され、脳を損傷する重傷を負った。それから8カ月の間「眠れる美女」として土地のエミリー・コーナー記念病院の病床で昏睡状態だったイザベルが、とうとう急死。狙撃事件は殺人事件に転じた。だがイザベルの死の直後、今度はまた、実は何者かが、昏睡中の彼女の顔に枕を押し付け、殺害していたことが明らかになる。スコットランドヤードが「超人パーシー」こと敏腕警視パーシヴァル・ロドリックの活躍で賑わうなか、ジョン・ウィルフレッド・ドーヴァー警部は、チャールズ・エドワード・マクレガー部長刑事とともに、カードリーに向かうが。 1965年の英国作品。いうまでもないけど「ドーヴァー」シリーズの第二弾。 少年時代以来、ウン十年ぶりの再読で、さすがに最後の大ネタはだけはしっかり覚えていたが、実際の犯人は失念。ストーリーや細部もまったく忘れていた。 しかし謎解きミステリとしては、被害者イザベルが二度にわたって(?)殺される二重殺人(??)という以外、割と普通の田舎の事件。クレイジーな大ネタでいきなりシリーズの最初からヘンな勝負をかけてきた第1作に比べ、存外にマトモな作りである。 その分、ドーヴァーのギャグキャラぶりは、割とよく実感できた気もするが。 で、結局は最後の大ネタが本作の一番の価値ということには変わりはないが、もともとコレは評者の場合「世界ミステリ全集」の月報で、本作の現物を読む前に先に瀬戸川猛資に教わって(ネタバレされて)いたものだった。当該の月報では瀬戸川猛資がホントーに面白そうにその大ネタを書いており、こっちも読む前から「そりゃスゴイ!」的に暗示にかかってしまった気配もある? ただやっぱり、このネタはそれなり以上にオモシロイ! とは思わされたが。今回、再読して。 個人的には『ドーヴァー3』(のラストの大ネタ)もスキなんだけど(そっちも大昔に一回読んだきりだが)、ちょっとばかし『2』の方が大ネタのバカバカしさで好き。 でもまあ、あらためて冷静になってみれば、ミステリ史上でこのネタはこの作品が厳密に初めて、ということもなく、もっとどっかで先駆があったような気がしないでもない。いやまあ、具体的に、あーあれがあるよな、とか現時点ではパッと言えないんだけど。 なんにしろポーター、再読する価値は十分にある。 あと、未訳のホン・コンおばさんものとか、エドマンド・ブラウンものとか、どっかで今からでも出んかな。どっちももうワンチャンくらい、あってもいいと思うんだけど。 |
No.2 | 6点 | nukkam | 2016/07/19 21:55 |
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(ネタバレなしです) 長編10作(短編も同じぐらい書かれました)のドーヴァーシリーズの中で最も世評の高い作品といえば「切断」(1967年)、次いで「ドーヴァー 1」(1964年)あたりでしょう。確かにこの2作品は大変独創的ではあるもののその「ブラック」ぶりも半端ではなく、いきなりここから読むと拒否反応を起こす人がいるかもしれません。となると無難な入門書としては1965年出版のシリーズ第2作である本書あたりがお勧め。ドーヴァーの無茶苦茶ぶりもしっかり描かれてますが前述の2作品よりは口当たりがいいです。できれば8ヶ月前の事件の現場地図があれば謎解き好き読者としてはもっとよかったですが。 |
No.1 | 5点 | こう | 2010/07/19 01:35 |
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眠れる「不美女」殺しの謎を追う作品ですが動機に期待すると肩透かしを食らう感じです。
既読作品を読む限りではドーヴァーのドタバタ劇(ファース)は現代日本読者にはあまり受けないかなあと思います。 なんだかんだで解決しますしドーヴァーよりもっと推理しないひどい探偵もいますしそんなにおかしみも感じません。なので各作品の真相、動機が面白いと思えないと楽しめないかもしれません。個人的にはこの作品はまあまあでした。 |