海外/国内ミステリ小説の投稿型書評サイト
皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止 していません。ご注意を!


刺青白書
柚木草平シリーズ
樋口有介 出版月: 2000年04月 平均: 6.50点 書評数: 2件

書評を見る | 採点するジャンル投票


講談社
2000年04月

東京創元社
2007年02月

No.2 5点 虫暮部 2020/10/27 14:49
 事件に自ら関わって行く鈴女の行動は、関係者に波風を立てるだけの迷惑な自己満足になりかねないものだったと思う。好奇心と呼ぶにも足りない根拠不明の衝動でそういう動きを取る彼女は、非常に思慮の足りない、どうも信頼しきれない視点人物だな~と思いつつ読んだところ、結局何の伏線にもなっていなかった。鈴女の過去が事件の遠因でそれが行動の理由だった、みたいなのを期待したんだけど。
 メタ的な視点で見て、鈴女は最後まで作品世界の中で浮いたままだ。それが作者の意図……ってわけじゃないだろうなぁ。

No.1 8点 makomako 2012/04/12 21:56
 なかなかよかった。主人公のスズメ君はいじめられていたことすら気がつかなかったという極めてのんびりしたキャラクターなのだが、だんだん読んでいくとこの娘とてもかわいらしい。作者もこんな女の子がいたらいつでも嫁にもらってやるなどとのたまっているが、同感ですなあ。
 柚木シリーズではあるが、いつもの憂鬱さが少なく名探偵ぶりを発揮しているのもよろしい。
 ストーリーはなかなか興味深く、私なんぞは登場する若者たちはとても考えられない(同年の作者はいつも私の考えられないような世界を描いてくれて非常に楽しい)のだが、こういった世界もあるのだろう。
 終わりは実に気分が良い。
 樋口先生へ。スズメ君の再度の登場はちょっと無理ですか?ぜひ読みたいのですが。


キーワードから探す
樋口有介
2018年04月
平凡な革命家の食卓
平均:6.00 / 書評数:2
2017年06月
あなたの隣にいる孤独
平均:6.00 / 書評数:1
2016年01月
少女の時間
平均:6.00 / 書評数:2
2015年08月
遠い国からきた少年
平均:4.50 / 書評数:2
2013年08月
風景を見る犬
平均:6.00 / 書評数:1
2012年09月
猿の悲しみ
平均:5.00 / 書評数:2
2011年04月
片思いレシピ
平均:5.50 / 書評数:2
2011年02月
刑事さん、さようなら
平均:6.00 / 書評数:1
2010年07月
窓の外は向日葵の畑
平均:5.00 / 書評数:1
2007年11月
不良少女
平均:6.00 / 書評数:1
2007年07月
夢の終わりとそのつづき
平均:5.00 / 書評数:1
2006年08月
ピース
平均:5.14 / 書評数:7
2005年12月
月への梯子
平均:7.00 / 書評数:1
2003年10月
枯葉色グッドバイ
平均:7.00 / 書評数:3
2003年07月
雨の匂い
平均:5.00 / 書評数:1
2002年02月
木野塚佐平の挑戦だ
平均:4.00 / 書評数:1
2001年06月
海泡
平均:7.00 / 書評数:1
2001年04月
魔女
平均:7.00 / 書評数:2
2000年04月
刺青白書
平均:6.50 / 書評数:2
1999年04月
ともだち
平均:6.00 / 書評数:1
1998年09月
ベイ・ドリーム
平均:5.00 / 書評数:1
1997年05月
誰もわたしを愛さない
平均:7.00 / 書評数:1
1996年04月
林檎の木の道
平均:5.33 / 書評数:3
1995年05月
木野塚探偵事務所だ
平均:6.00 / 書評数:2
1994年11月
楽園
平均:3.50 / 書評数:2
1992年10月
探偵は今夜も憂鬱
平均:7.00 / 書評数:1
1992年05月
初恋よ、さよならのキスをしよう
平均:5.67 / 書評数:3
1991年10月
夏の口紅
平均:6.00 / 書評数:3
1990年11月
八月の舟
平均:2.00 / 書評数:1
1990年10月
風の日にララバイ
平均:4.50 / 書評数:2
1990年04月
彼女はたぶん魔法を使う
平均:5.60 / 書評数:5
1990年01月
風少女
平均:5.00 / 書評数:4
1988年07月
ぼくと、ぼくらの夏
平均:6.50 / 書評数:8