海外/国内ミステリ小説の投稿型書評サイト
皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止 していません。ご注意を!

[ ホラー ]
廃流
斎藤肇 出版月: 2000年01月 平均: 6.00点 書評数: 2件

書評を見る | 採点するジャンル投票


廣済堂出版
2000年01月

No.2 5点 メルカトル 2019/10/05 22:48
若い女性の髪、脚、腕などが何者かによって切り取られる怪事件が街を襲う。いびつな夢だ。甘く歪んだ夢だ。
『BOOK』データベースより。

まるで出来損ないのB級ホラー映画を観ているよう。
この人こんな文章下手だっけと思いながら読みました。会話文が少ないせいもあって、箇条書きのような文体で全然心に響いてこない、右から左へ流れ去って行って全く印象に残らない感じです。特に第5章までは結構退屈でした。
第6章からやっと本領を発揮して、なかなかの迫力でパニック小説の体を成してきます。ただ思うんですが、このホラー小説には思想や哲学といったものが欠けているんですよね。単に事象だけを淡々と描写しているだけで、作者の意志というか意図が伝わってこないわけですよ。だから面白くないんでしょう。

前半3点、終盤7点、均して5点としましたが、作者はもう少し信念を持って描いて欲しかったし、それなりの材料は揃っているのに、肝心の料理が下手だったみたいな感じで勿体なかったなと思いました。
タイトルと中身がなんとなくそぐわない気もしましたね。

No.1 7点 Tetchy 2008/05/04 22:36
得体の知れないアメーバがどんどん大きくなって、街を襲うというパニック小説。
このアメーバが大きくなっていく過程がそれぞれ短編小説のように面白く、○。

で、当然こういうパニック小説は最後の決着のつけ方が商店となるが、それがちょっと・・・ねぇ。

でもこの作家の作品の中で一番面白かった。


キーワードから探す
斎藤肇
2001年09月
たったひとつの 浦川氏の事件簿
平均:5.00 / 書評数:2
2000年01月
廃流
平均:6.00 / 書評数:2
1991年08月
あいまいな遺書
平均:4.00 / 書評数:1
1989年06月
思いあがりのエピローグ
1989年03月
思いがけないアンコール
平均:3.00 / 書評数:3
1988年06月
思い通りにエンドマーク
平均:4.67 / 書評数:6