皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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[ 本格/新本格 ] 非在 観察者シリーズ |
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鳥飼否宇 | 出版月: 2002年03月 | 平均: 6.50点 | 書評数: 2件 |
角川書店 2002年03月 |
角川書店 2005年08月 |
No.2 | 7点 | メルカトル | 2024/09/22 22:07 |
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横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞第1作。南海に、人魚や朱雀、仙人がいる島を発見した大学の未確認生物観察サークルが失踪した!ネイチャー・アドベンチャー+本格ミステリー大作。
Amazon内容紹介より。 人魚や朱雀の正体はともかくとして、事件の真相には意表を突かれました。こんな所でこの様な世界が広がっているとは予想だにしませんでした。しかしそこに至るまでが話があちこちに飛び、纏まりに欠ける感じがしました。デビュー二作目にしては上出来だとは思いますが。 やはり肝心なのは手記を甘く見ない事でしょうね。何と言っても主な伏線はここに張られているのですから。しかし残念なのは、何が起きたのか、何が起こっているのかが茫洋として掴み所がなく、どこに焦点を置いて読み進めたら良いのかがはっきりしない事です。初期の作品だから、洗練された感が薄いのと、文章があまり上手くないのが欠陥とは言えるでしょう。それらをクリアしていれば更なる傑作に仕上がったかも知れませんね。 |
No.1 | 6点 | 蟷螂の斧 | 2014/07/26 09:09 |
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「BOOK」データベースより~『奄美大島の海岸に流れ着いた一枚のフロッピー。そこに記されていたのは奇怪な日記だった。ある大学のサークル一行が古文書を元に、人魚や朱雀、仙人が現れるという伝説の島“沙留覇島”へ渡った調査記録だった。だが、日記の最後に記されていたのは、殺人事件を告げるSOS―フロッピーを拾った写真家の猫田は警察へ届け、大規模な捜索が行われるが、それと思しき島には誰一人いない。猫田は幻の島探しに乗り出すが…絶海の孤島を舞台にした、驚天動地の本格+ネイチャーミステリ。』~ 題名の非在(人魚、朱雀、仙人、沙留覇島)という幻想的な雰囲気を漂わせ、数々の謎が提示されます。やや謎が多すぎて纏まりがなくなってしまっている点はもったいないと印象ですね。メインであるトリックは多重解決を狙ったのかもしれませんが、複雑になり逆効果のような気がします。よって真相(前例があるのかもしれませんが、今まで読んだ中では初めて)のインパクトがやや薄くなってしまいました。とは言え、著者の意気込みが感じられる佳作であるとは思います。エピローグで、幻想として片づけられていた謎が、合理的に語られ、きれいな余韻として残りました。 |