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[ 冒険/スリラー/スパイ小説 ] 氷に閉ざされて |
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リンダ・ハワード | 出版月: 2008年08月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 1件 |
二見書房 2008年08月 |
No.1 | 6点 | クリスティ再読 | 2022/12/13 23:58 |
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久々にロマサス。小型飛行機の墜落と雪山でのサバイバルが中心だから、サスペンスじゃなくて冒険小説(苦笑)。ロマサスって言っても幅広くていろいろ、あるんだよ。
大金持ちの後妻に納まったヒロインは夫亡きあと、継子たちの資産管理をして暮らしていた。小型飛行機でバカンスに出かけたのだが、その途中アイダホ州の山岳地帯に飛行機が墜落した!パイロットの機転でパイロットとヒロインの命は助かるのだが、現場は人跡稀な雪山。パイロットは脳震盪を起こして動けないのをヒロインが助け、二人のサバイバルが始まった... という話。二人が身を寄せ合って温めあうのはお約束。墜落当初パイロットが脳震盪で動けないのを、軽傷のヒロインが奮闘して助けるあたり、女性作家らしいアクティヴな女性像でよろしい。サバイバルのデテールがしっかり書き込まれていて、これが見どころ。小屋掛けのやり方とかしっかり描写するし、傷口の消毒にはマウスウォッシュ! 実はこの墜落が仕込まれたもので、怪しげな振る舞いをする継子やら...日本だと有名なトリックあり。このシチュエーションで応用するアイデアは結構、冴えている。 ヒロインは有能だけど、他人に心を閉ざした「氷の女」と言われるようなところがあって、ヒーローのパイロットが無口不器用タイプなこともあり、最初の相性は最悪....というのが作者らしいあたり。うまくこのサバイバルのシチュエーションにキャラクターの「雪どけ」をかけている。 (アメリカじゃリンダは男性ファンも多いそうだ..普遍的なエンタメだと思うよ) |