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[ 本格/新本格 ] 月のない夜に
岸田るり子	出版月: 2015年12月	平均: 6.00点	書評数: 1件

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祥伝社 2015年12月

徳間書店 2020年12月

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No.1	6点	空	2022/06/14 23:14
岸田るり子は2015年の本作以来、新たな作品を発表していないようです。そんなわけで今のところ最後の長編なのですが、やはりこの作者らしい構成で意外性を出す作品になっています。 二卵性で全然似ていない双子の姉妹の一人、姉の月光（つきみ）の視点から書かれた章と、その1年ぐらい前からの過去を描く章とを組み合わせた（交互とは限りません）構成になっていて、章題の後に日付が入っています。ただ第9章の日付には、読んだ初版本には明らかな誤植があります。後の版では当然修正されているでしょうが。 姉妹の同級生川井喜代が殺されて妹の冬花が逮捕されるという第1章は、その後に描かれる喜代の悪辣ぶりの結果がどうなるかを最初に明らかにしているという点で、読者の感じる不快感を軽減していると思います。 それにしても最終章、いくら何でも犯人は危険を冒しすぎじゃないでしょうか。