海外/国内ミステリ小説の投稿型書評サイト
皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止 していません。ご注意を!

[ 警察小説 ]
魔性の殺人
大罪シリーズ/エドワード・X・ディレイニー
ローレンス・サンダーズ 出版月: 1982年01月 平均: 6.00点 書評数: 1件

書評を見る | 採点するジャンル投票


早川書房
1982年01月

No.1 6点 蟷螂の斧 2020/01/31 17:26
「静かだった。彼は<悪魔の針>と呼ばれるそそり立つ岩峰の頂きにあおむけに横たわっていた。・・・」
『ミステリの名書き出し100選 』の一冊。サイコ系の嚆矢とのことで手に取りましたが、本作は1973年の作品で、1959年には既に「サイコ」(ロバート・ブロック氏)が発表されており、?マークでしたね。内容は七つの大罪の一つ「高慢の罪」を背景にした文学的匂いの強いものです。ジャンルはサイコ系連続殺人鬼を追う警察小説となるのでしょう。犯人側と警察側が交互に語られるのですが、犯人に魅力がなく、また追い詰め、追い詰められるというサスペンス感もいま一つでした。1000頁を超える力作ではあるのですが・・・。

(ネタバレありの追記・・・このプロットどこかで読んだ記憶。思い出した「マークスの山」(高村薫氏1993年)だ。山で始まり山で終わる。頭蓋骨に穴。凶器はアイスピック。主人公は精神が破綻。警察関係の人物が殺害される。女性が重要な役割。追う刑事に圧力がかかる。ホモ関係がある。ラストは凍死。まあ、作品から受ける印象は全く別物ですが。「魔性の殺人」もベストセラーだったらしいので、もし読んでいればヒントになったのかも?)


キーワードから探す
ローレンス・サンダーズ
1983年11月
無垢の殺人
平均:8.00 / 書評数:1
1982年01月
魔性の殺人
平均:6.00 / 書評数:1
1981年01月
汝殺すなかれ
平均:7.00 / 書評数:1
1970年01月
盗聴
平均:7.50 / 書評数:2