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[ サスペンス ] 21面相の暗号 山岸・シエナシリーズ |
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伽古屋圭市 | 出版月: 2011年12月 | 平均: 5.00点 | 書評数: 2件 |
宝島社 2011年12月 |
No.2 | 6点 | メルカトル | 2021/04/26 22:42 |
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裏ロム販売で稼いだ三千万円を、仲間と山分けした卓郎と相棒の美女・シエナ。ところが、すべて偽札だったことが発覚する。さらにありえない記番号の一万円札が紛れていることに気づいたふたりは、かい人21面相からの暗号だと確信し、謎解きをはじめる。時同じくして、製菓会社「すぎしょう」に、自社製品への毒物混入停止と引き換えに、五千万円を要求する脅迫電話がかかってきて―。
『BOOK』データベースより。 重すぎず軽すぎず、適度なユーモアを含んだ暗号解読ミステリ。途中でかい人21面相を模倣した大規模な恐喝事件が混在し始め、卓郎とシエナのコンビとどう関わってくるのかが見ものです。脅迫電話の犯人の悲しい過去と動機が割と簡単に紹介されますが、敢えて短めに纏めてあるのは話が重くなり過ぎて全体のバランスが取れなくなるのを防ぐ目的があったのではないかと考えます。しかし、その記述がある事でより恐喝犯人に感情移入できる余地を作ったものと思われます。 まあミステリと云うより、エンターテインメント小説として楽しむべき作品でしょう。暗号に関してもそれほど小難しい訳ではなく、読者にあまり負担を強いることの無いよう工夫がなされていると思います。結構楽しめましたよ、個人的には。グリコ・森永事件当時の事を色々思い出しながら、そんな事もあったなあと感慨に耽りながら読みました。標的はグリコや森永だけではなかったんですね。丸大食品やハウス食品、不二家なども狙われていたのは失念していました。 |
No.1 | 4点 | E-BANKER | 2016/09/09 23:02 |
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2011年発表。
第八回の「このミステリーがすごい」大賞を受賞した作者が贈るノンシリーズ長編。 作家デビュー前はパチプロとして生計を立てていたという経歴が活かされている? ~裏ロム販売で稼いだ三千万円を仲間と山分けした卓郎と相棒の美女シエナ。ところが、すべて偽札だったことが発覚する。さらにありえない記番号の一万円札が紛れていることに気付いたふたりは、かい人21面相からの暗号だと確信し、謎解きを始める。とき同じくして、製菓会社「すぎしょう」に、自社製品への毒物混入停止と引き換えに五千万円を要求する脅迫電話がが掛かってきて・・・~ 『グリコ・森永事件』・・・いゃいや懐かしい。 ありましたねぇー 確かに当時は大騒ぎだった記憶があります。 本作を読んでみると、改めてスゴイ事件だったことが分かります。 劇場型犯罪の最たるもの。 そんなイメージを改めて強くした次第。 まだ小さかったので記憶は曖昧ですが、大阪府警を手玉にとった追跡劇なんかは頭の隅にこびりついていた・・・ “キツネ目の男”は結局実在したんですかねぇ? 事件の発端となった江崎グリコ社長の誘拐事件も、考えてみると、妙な感じがするしなぁ (世の中には事件に関していろいろな文献が出ているんだろうから、その気になればいろいろと知ることはできるのだろうけど) などなど、いろんなことを想像してしまった。 えっ!? 書評は・・・って?? すっかり忘れてた。 まっ、あまり褒められたものではありません。 プロットが十分練られないまま発表されてしまったということでしょう。 偽札の話も、暗号も、身代金受け渡しも、どれも中途半端なまま強制終了させてしまったようです。 短編は旨い作家なのにね・・・ |