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[ 冒険/スリラー/スパイ小説 ]
シナの鸚鵡
チャーリー・チャン
E・D・ビガーズ 出版月: 1954年09月 平均: 4.00点 書評数: 1件

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早川書房
1954年09月

No.1 4点 nukkam 2016/05/29 17:21
(ネタバレなしです) なぜかチャーリー・チャンが宝石をニューヨークへ(後に目的地は変わります)運ぶことになるという不思議なプロットの、1926年発表のチャーリー・チャンシリーズ第2作ですが推理もあるとはいえこれは本格派推理小説というよりスリラー小説ではないでしょうか。スリラー小説といっても次々に事件が起きるのではなく、むしろその反対。おうむ事件以外に明確な形で事件らしきものがなかなか起きず、事件が既に発生しているのかそれともこれから発生するのかさえはっきりしない、もやもやした状態が続きます。チャンも身分を隠しての行動なので描写がとても地味です。書きようによっては意外な真相を演出できたかもしれませんが、読者が謎解きに参加しにくいストーリーのためか唐突感の方が強いです。またE・S・ガードナーの「偽証するおうむ」(1939年)を読んだ読者なら本書でのおうむの能力には不自然さを感じると思います。


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E・D・ビガーズ
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