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[ サスペンス ]
その子を殺すな
ノエル・カレフ 出版月: 1958年01月 平均: 6.50点 書評数: 2件

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東京創元社
1958年01月

東京創元社
1961年01月

東京創元社
1961年01月

No.2 7点 クリスティ再読 2026/05/16 10:56
「死刑台のエレベーター」と並ぶカレフの有名作。本文中「フットボール」と書かれているけど、最新カバーだとちゃんとサッカーボールが描かれているよ(苦笑)
父親から少年に誕生日プレゼントに送られたサッカーボールと、暗黒街抗争の中で暗殺の武器として爆弾を仕掛けたサッカーボールが入れ替わって、大混乱になるきわめて映画的な群像劇。後半は立てこもるギャングとサッカーボールの行方追跡の二元中継で、事実上の警察小説。中にちょいとしたスケッチ風の人間ドラマが仕込んであるあたりが読みどころ。

・兄貴風を吹かす少年と、サッカーボールをもらった少年の、男の子あるあるな関係性
・不倫パパと子供の病気ピンチ
・ドジ続きで自信喪失のベテラン刑事の自己回復

などなど頻繁に切り替わるカメラと小ネタがまさに映画を見ているように描かれる。まあ、お話の本筋はお約束に近い部分もあるけども、そういうのを咎める気持ちは評者にはないよ。「お約束」って読者の「そうなってほしい」期待でもあるわけで、この気持ちを逆張りするのが偉い、というのは倒錯している気がするんだ。

素直に面白かった。

No.1 6点 斎藤警部 2016/03/28 11:25
マドンナ・ウナボンバ(いけねえ、爆弾だ)!
ちょいとドタバタなタイムリミット・サスペンス。敵方ギャングを抹殺する為の爆弾を仕掛けたサッカーボールが『運び屋の失態(Échec au porteur ←仏語原題)』により、或る少年が別れた父親(少年は離婚と知らない)からプレゼントされたばかりの大切なボールと入れ替わった!!厄介な事に二つとも同型の新品だ!行く手にはもどかしいすれ違いがいっぱいだ!!四つ昔前のコード型スリラーなのかこれは!?!? 半ばより警察小説の色合いがせっかちながらも濃厚に参戦! 親子の愛情や男の友情物語が無骨ながらも細やかに。造形豊かなちょい役共もよく動き喋り、考えを巡らし勘違いをし、魅力たっぷりだ。。主人公は入れ替わる。だから誰なんだそのスタンって黒幕(?)はよ!?

「自動車競走選手」「片輪者」「キャマンベール(チーズの名)」「ちんばを引く」等々、古きを懐かしむには良い翻訳語もちらほら(新訳は出てるんでしたっけ?)。サッカー攻撃陣のインナーってのはトップ下の事か? 或るおかみさん曰く「(亭主は)あれでもアナーキストだったんですよ」って。。ジョークなのか違うのか気になる台詞。 警官が、恋人の安否を憂うジャクリーヌの耳にいきなり受話器を当てがうシーンも印象深い。 悪ガキがパトカーに乗って夜間のパリ市内を突っ切って行くシーンは本当に楽しそうだ!それも車中じゃ電話による父親の証人訊問が進行中! イチロー主演の古畑任三郎ワンシーンを思わせる病院の場面もあった。 誰やねんジュリアンて。レノンの息子か?

最初からネタバレされてる爆弾ドカンの条件は。。時間でも無けりゃ、高度ならぬ、温度か!そこだけ取りゃ大味な推理クイズのネタにもならあな。しかし結末は。。ブラウン神父の逆説力はスリラー乃至サスペンス方面にも多大なる影響の手を。。ってか? この結末も充分推理クイズっぽいんだけどさ。 物語は本田翼のショートヘアの様にバッサリ終わった。 予想外に不幸な死人も何人が出た。 さようなら、楽しかったよ。

ところで古い創元推理文庫のカバー(白帯+パラフィンの上に紙カバーという過渡期の二重装丁は初見)、日下弘さんのイラスト、仏語/英語で言うfootball(サッカー)じゃなくて米語のfootball(アメフト)の楕円ボールになってますよ!!


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ノエル・カレフ
1963年01月
名も知れぬ牛の血
平均:6.00 / 書評数:1
1958年09月
死刑台のエレベーター
平均:5.62 / 書評数:8
1958年01月
その子を殺すな
平均:6.50 / 書評数:2