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ミステリの祭典

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八二一さんの登録情報
平均点:5.77点 書評数:445件

プロフィール| 書評

No.345 5点 幻告
五十嵐律人
(2023/11/26 20:23登録)
リアルな法廷シーンから知る、人が人を裁く難しさ。過去と現在を行き来して、まだ見ぬ明日を切り開く。暴かれる人間の本性に、感情の揺らぎが止まらない。
高密度に凝縮された著者の決意と覚悟が伝わる物語。


No.344 5点 CF
吉村萬壱
(2023/11/06 19:20登録)
あらゆる責任を無化してしまう巨大企業セントラル・ファクトリーが稼働する日本の話。
政府からマスコミ、企業、国民まで、何かと責任の所在を曖昧にし、結局誰も責任を取れない社会への疑問を、CFという奇想を通じて浮き彫りにしている。


No.343 6点 あの本は読まれているか
ラーラ・プレスコット
(2023/11/06 19:17登録)
東西冷戦下、ソ連国内で禁書となった反体制的小説「ドクトル・ジバゴ」を国民に密かに流布し、政府への批判的世論を形成しようとする。
CIAの作戦を巡り、タイピストの女性たちと、作者パステルナークの愛人として生涯を捧げたオリガの物語が、政治的分断を越えて共鳴する。小説が武器になり、文学に歴史を変える力があるという強い信念に揺さぶられる。


No.342 5点 夜がうたた寝してる間に
君嶋彼方
(2023/11/06 19:13登録)
時間停止や瞬間移動などの能力を持つ者が、一万人に一人生まれる世界を描いた青春小説。
超能力×思春期の葛藤は王道の組み合わせだが、過剰な自意識や悲壮感は薄く、現代の青春小説としてちょうど良い温度が保たれている。


No.341 6点 灰かぶりの夕海
市川憂人
(2023/11/06 19:10登録)
死んだはずの恋人と再会したという不可解な状況を中心にしつつ、殺人とその背後の事情を描く。
クライマックスで明かされる事実が物語を書き換えてしまうさまが鮮やかだ。コロナ禍という現実を巧妙に扱ったミステリとして忘れ難い。


No.340 5点 火喰鳥を、喰う
原浩
(2023/11/06 19:07登録)
ニューギニアで戦死した大伯父の日記が発見され、その墓が何者かの手で傷つけられるのを発端んに、死者への執念を感じさせる怪異が次々と起こり始める。
設定に曖昧なところもあるが、怨念話からさらに別種の恐怖へと転じるところが意欲的。


No.339 7点 法廷遊戯
五十嵐律人
(2023/10/19 20:43登録)
無罪と冤罪、制裁と救済、天秤が傾くのはどちらなのか最後まで気が抜けない。
斬新な形でリーガル・サスペンスを進化させ、法廷劇の面白さを知らしめた。


No.338 9点 テスカトリポカ
佐藤究
(2023/10/19 20:41登録)
国境を越えた違法臓器売買。クライムノベルのスリルに時と国をはるかに隔ててアステカの神話が一族の血を通して流れ込んでくる。
縁遠いようで舞台は近い。地続きの悪夢が気高く描かれた驚異の小説。


No.337 6点 救国ゲーム
結城真一郎
(2023/10/19 20:39登録)
崖っぷちの日本の「救国」という他人事では済まされない難しいテーマに、鉄壁の謎と緻密な謎解きの火花散る勝負で迫った超絶本格ミステリ。特にドローンボックスに格納された被害者の頭部をめぐる推理が読ませる。


No.336 9点 網内人
陳浩基
(2023/10/19 20:37登録)
ネット専門の名探偵アニエの魅力、最新技術を駆使した調査のディテール、高度情報化社会の闇、そして巧妙な仕掛け。
現代香港を舞台にした最上級ミステリ。


No.335 9点 蒼海館の殺人
阿津川辰海
(2023/10/19 20:34登録)
前作同様、今回も名探偵の在り方を問うと同時に、災害に襲われた閉鎖環境でのカウントダウンサスペンスと殺人事件の謎解きを両立させた。
推理の緻密さ、終盤のサプライズの連続、そして名探偵性の熟考、いずれも抜群に素晴らしい。


No.334 5点 デジタルリセット
秋津朗
(2023/10/01 20:38登録)
眉目秀麗、人望厚い好漢が意にそぐわない周囲を皆殺ししては人生を乗り換えるサイコサスペンス。
それ自体は定型だが、その乗り換え方が思わぬ広がりを見せ、底なしの闇に続いていくイメージが秀逸。


No.333 5点 白菊
藤岡真
(2023/10/01 20:34登録)
画商の相良は、「白菊」というキュービズムを予感させる絵に関わったため、不可思議な事件に巻き込まれていく。
歴史ネタや骨董品業界の裏話、超能力、記憶喪失など、多様な素材を盛り込んだミステリ。


No.332 5点 犯意
乃南アサ
(2023/10/01 20:31登録)
十二編からなるサスペンス短編集。登場する犯罪場面が実際に起きたら、どんな罪に問われ、どれぐらいの刑が科せられるのか。
一編ごとに園田寿・甲南大法科大学院教授の解説がつく。裁判員の目線が実感できる。


No.331 5点 暁の密使
北森鴻
(2023/10/01 20:28登録)
明治半ばに仏典を求めて大陸奥地のチベットを目指しながら、志半ばで倒れた能海寛。欧米列強の覇権争いの地で、多彩な人物を配し能海の足跡に絡む歴史の秘密を紐解いたスリリングな冒険小説。


No.330 6点 グラン・ギニョール城
芦辺拓
(2023/10/01 20:25登録)
「グラン・ギニョール城の謎を解いて」と、奇妙な言葉を残して列車内で男が怪死。弁護士の森江春策が謎に挑む。
過去、現在、虚実が交錯するメタミステリと見せて、結末は意外な一点に収束する。


No.329 5点 ねじの回転
恩田陸
(2023/09/12 20:29登録)
過去の事件も、未来の惨劇もすべて包み込むように、何度となく巻き戻されては繰り返される時間の流れにも似た、浮遊感と酩酊感に満ちた異色時間SF。


No.328 5点 とくさ
福島サトル
(2023/09/12 20:24登録)
死者が言葉の力で蘇ろうとする表題作をはじめ、ストーリーよりも古めかしい文体とアンバランスな会話、視聴覚に訴える表現などによって言葉の持つ呪力を最大限に引き出し、現実世界を幻想の断片群で塗りこめるようとする作品集。


No.327 5点 暗殺者の献身
マーク・グリーニー
(2023/09/12 20:20登録)
暗殺者のグレイマン・シリーズの第十作。対立・対抗する組織が入り乱れて、次から次へと活劇が繰り広げられる。窮地に立たされてのアクションの連続が新鮮で、サスペンスも高まる。
世界の政治情勢を見極め、どのような謀略が世界で起こりうるのかを生々しく具体的に提示してリアリティを確保している。


No.326 5点 とげ
山本甲士
(2023/09/12 20:16登録)
主人公が勤める南海市役所市民相談室には、苦情や相談がいっぱい。上司は汚職で逮捕され、部下は反抗的、妻まで交通事故を起こしストレスはついに頂点に。
状況を突破する結末が痛快なドタバタ小説。

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