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ミステリの祭典

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clastさんの登録情報
平均点:8.40点 書評数:5件

プロフィール| 書評

No.5 8点 屍鬼
小野不由美
(2011/08/22 01:57登録)
この作品の素晴らしいと思ったところは、人物造形の上手さと文章の美しさです。僕にとってこれ以上印象に残る文章は他にありません。
ストーリーは単純で、特別驚かされるような凝った仕掛けもありません。
閉鎖的な集落が徐々に崩壊していく過程での、ねっとりとした不穏な雰囲気はよく出ていますが、展開が遅く、冗長さは否めないです。

「村は死によって包囲されている。渓流に沿って拓けた村を、銛の穂先きの三角形に封じ込めているのは樅の林だ。」

出だしの一文を引用しましたが、この時点で僕はノックアウトでした。小野不由美さんはマイベスト文章家です。


No.4 10点 魍魎の匣
京極夏彦
(2011/08/22 01:42登録)
もう生涯でこれ以上衝撃を受ける小説には出会えない気がしています。
人物消失トリックに関しては想像の範囲内でしたが、もともとトリックがどうのこうのという小説ではないでしょう。
京極堂の語りと、作中を覆うドス黒い狂気の連鎖にひたすら圧倒されていればいいのです。
”凄み”という点において京極堂シリーズの一つの頂点だと思います。
ちなみにもう一つの頂点は絡新婦の理です。


No.3 8点 連続殺人鬼 カエル男
中山七里
(2011/08/22 01:33登録)
面白かったです。構成の巧みさに唸らされました。
ラストの一行で何とも言えない衝撃を受けました。
登場人物もみな魅力的でいいですね。


No.2 9点 殺戮にいたる病
我孫子武丸
(2011/08/22 01:23登録)
叙述トリックものの最高峰と思います。
我孫子氏は「叙述トリックには読者の抱える偏見を浮き彫りにする効果がある」と主張しています。
その言葉を踏まえ、この本が発表された1990年代初頭という時代について考えてみると、当時の読者が受けた衝撃はかなりのものだったのではないでしょうか。


No.1 7点 慟哭
貫井徳郎
(2011/08/22 01:16登録)
メイントリックは慣れた人ならすぐに見破れるはず。
衝撃的なのはトリックではなく、ラストになって襲いかかってくる絶望の深さです。そこにこそ本書の価値があると思います。

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