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ミステリの祭典

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絶叫城殺人事件
作家アリス&火村シリーズ

作家 有栖川有栖
出版日2001年10月
平均点5.78点
書評数27人

No.7 7点 vivi
(2007/06/03 01:28登録)
暗い読後感の物語が多かったですけど、後味が悪いと言うのとはちょっと違います。
ミステリを読むときの楽しみ方は人によって様々だと思いますが、
謎があって、トリックが意外で、犯人が意外で、びっくりして終わり。
というだけがミステリじゃないと私は思います。
純文学とは別のアプローチで「人間」を描けるのがミステリ。
そんな趣向にはぴったりの作品集でした。

No.6 6点 ギザじゅう
(2004/06/27 16:37登録)
今までの火村・アリス物の短編集では最もおもしろい。
しかし、今までのように本格としての濃度は薄い。それが難点なのだが、本作では本格パズラーを前面に押し出さずに、小説としての味を重視しているため、好感の持てる出来ではある。一つのトリックから小説を紡ぎだす氏の手腕を評価したい。
でも、個人的な嗜好とはかけ離れる作品である。表題作の消失トリック、紅雨荘のアリバイ、雪華楼の足跡密室など、容易にわかってしまうものばかり。表題作の異様な動機にしても、以前に学校の小論で書いたものと全く同じというのも、複雑な気分である。

No.5 4点 BJ
(2004/03/14 16:50登録)
私も下の方と同様にだまされました。最大のトリックは帯にあったとは!!
 中身は特徴のない推理小説で、あまり面白みのない話ばかり。
 唯一「絶叫城」は興味の惹かれたが、弟の出現時点でバレバレの展開。
 まったくイマイチとの印象だけ残った。

No.4 6点 馨子
(2004/02/08 00:09登録)
文庫で読んだのですが、帯が良くない。「恐怖は脳髄を貫き絶望は眩暈を誘う」で、タイトルも「絶叫城」とくれば、なんか恐ろしげな話なのかと思う。
でも中身は特に恐怖を感じるほどでもない、普通のアリス&火村のミステリだった。
良かったのは「紅雨荘殺人事件」かな。建物の描写や雰囲気も楽しめた。
「建物名+殺人事件」というタイトルで揃っていて、短編集としてはまとまりがありすぎる気がした。
同じ短編集なら「暗い宿」の方がバラエティに富んでてよかった。

No.3 5点 もも
(2003/10/13 15:55登録)
表題作が良かったです。二時間ドラマのようでしたが、スピード感があって楽しめました。「空っぽの心には何でも入るんだよ」という言葉が心に残ります。
ところで火村センセの着メロには頭を捻りますが、グレン・グールドのピアノは私も大好きです。

No.2 6点 或人
(2002/05/28 21:15登録)
可もなく不可もなくって感じです。ただ、飄々とした語り口の中、ストーリーに少し薄暗い影がある所は好き。内容と関係ないが、表紙が一見何なのかが分からない。横にして「あぁ」と分かる所はちょっとした発想の転換を要するのかなって思った。

No.1 5点 ななき
(2001/10/30 23:53登録)
まぁ面白かった。といっても、ミステリとしてではなく話の雰囲気やらストーリーやらが。
ミステリとしてどうかといえば、あまりいただけないかも知れない。表題作は動機は良かったが謎解きなんかはありがち。密室もはっきり言ってつまらない印象を受けた。
個人的には最初の話がよかった。これもトリックではなく雰囲気がだけれども。

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