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ミステリの祭典

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イニシエーションラブ
タロット・シリーズ

作家 乾くるみ
出版日2004年03月
平均点7.01点
書評数88人

No.8 8点 こもと
(2008/05/10 22:48登録)
 恋愛小説が苦手分野な私ですから、読めども読めども激甘な展開に、何度本を放り投げようとしたことか(笑) それでもまぁ、読み進められたのは、文庫本梗概の「必ず二度読みたくなる」の意味が知りたかったから。 と言っても、ミステリ好きなら、仕掛けに大方の予測はつくんですけどね。
 そんな状況ですから、問題のラストも、「やっぱりね」とスルーしてしまったわけです。
 しかーし! 実はじわじわと、後から効き目が。 そして、本当の意味を理解した瞬間には、薄ら寒い気すらしました。 こうなるともう、「勘弁してよ」だったはずの甘々な部分を丹念に丹念に読み返してしまう自分がいます・・・まさに、解説者の思うツボ(笑) するとまた、練りこまれた作品であることに感心しきり。
 激甘の仮面に騙されてはなりませんね。 熟読した今、私は人間の怖さを描いたホラーだと思っていますから。

No.7 7点 gink
(2008/03/10 21:56登録)
うげーー怖えぇぇ。だってアレはコイツのせいじゃなくて…だったんでしょ。あとアレに関する不自然なくだりはハナからアイツが計算してたってことで。他にも他にも、思い当たる場面はいくらでも。見事にラスト2行で背筋が寒くなった。ミステリとしてのインパクトは薄いかも知れないが、恋愛小説としてはインパクト抜群。鈴木夕樹くんのその後が思いやられますな(でも意外と現実社会はこんなこと日常茶飯事だったりして)。

No.6 7点 T・ランタ
(2008/01/15 23:33登録)
評判が良かったので読んでみた作品です。

「トリックがある」と思いながら読むと分かりやすいトリックだろうとは思います。
実際前半で分かってしまったということがありますので・・・

それは置いても、事件は無しに最後までミステリとして成立させた事は評価できると思います。

No.5 7点 VOLKS
(2008/01/13 09:16登録)
最初の頁から最後の頁までどっぷりの恋愛小説だったので辟易していたら、最後の最後で「あぁ・・・(笑)」。作者の策に見事にハマルと気持ちいい。

No.4 10点 ぷねうま
(2007/12/17 01:51登録)
完璧です。

No.3 8点 深夜
(2007/11/19 23:00登録)
トリックに関しては、途中でなんとなくわかるのだが、それは相当な量の伏線があるから。もちろんそれで終りではなく、2回目を読んだ時には更に多くの伏線があることに気付き、そこに驚愕します。読み終わった人はネタバレサイトを見ることを薦めます。

No.2 6点 シーマスター
(2007/11/09 22:42登録)
驚愕度に関して、あまりにも高い前評判を(聞きたくもないのに)聞いていたため、率直な読後感は「期待しすぎたか」・・だった。

確かに見事な構成のドンデンものだが、そこには殺意も悪意も全くないので、結末での驚きは単に「あー、そうだったのかー」であって、それに伴いゾクっとくるものがなかった・・というのが個人的な感想。  
強いて言えば、ある人物の意外な一面に少しだけ・・・というところ。

この本の最も効果的な使用法は、本書を知らずに「何か恋愛小説が読みたいなー」という人に、何気に貸して読ませて、その反応を楽しむ・・・・という少々侘しいものかもしれない。(そうされたかった・・・)

No.1 10点 dei
(2007/11/03 21:14登録)
至極満足。
始まりから終わりまで(ミステリ的な意味で)全く事件が起こらない普通の恋愛小説。
しかし2回目に読んだときには張り巡らされた伏線にきがつき、
この作品のミステリとしての素晴らしさが理解できてしまう作品。
文句なしに10点。

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