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ミステリの祭典

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招かれざる客
戯曲

作家 アガサ・クリスティー
出版日1980年05月
平均点6.40点
書評数5人

No.5 5点 レッドキング
(2022/07/06 20:50登録)
殺人現場に予告なく現れた男。射殺された下半身不随の当主。妻・母・知恵遅れ異母弟・妻の愛人・看護婦・執事・・それぞれのワケありドラマ巻き込んで、Whoダニット解決が多重にツイスト展開したあげく・・ラストおちネタは、ちと、クド過ぎかな・・その直前で、招かれざる客=謎の未詳で留めた方が含蓄あった。
「女は強いものよ。男が殺人者でも気持ちは変わらない。でも、男の心ってのは脆く、女が人を殺したと知ると・・」

No.4 6点 クリスティ再読
(2017/09/03 22:08登録)
「完全攻略」で褒めてるから、本サイトも書評が多いのかな。けど「完全攻略」、本作については何がいい、って言ってるのか読んでもよくわからない。評者は本作、それほどでもない。クリスティって実は舞台効果とかよくわかって使ってる面があるけど、本作読んでいてそれほど「あ、これ演出したい!」って思わせるほどの場面の良さを感じないな。一種の多重解決モノだから、どっちか言えばレーゼドラマ風に読んだ方がいいのかもしれないね。セリフだけで成立しているから、どのキャラの告白も、それぞれ単に等価で、幕が下りても誰が犯人なのかすべて霧の中に消えていく...というあたりが狙いなのだろう(要するに「羅生門」)。そこらへん、評者は芝居としてはスタティックで面白味に欠けると思う。
なので、たぶん評者の好みとしては、クリスティ戯曲のベストは断トツで「蜘蛛の巣」、次点は「検察側の証人」になると思う。(一幕物×3の「海浜の午後」と「殺人をもう一度」はまだだが)
けど、本作のリチャードは、クリスティの実兄がモデルだそうだ。おい?

No.3 7点 あびびび
(2016/09/08 02:28登録)
さすがうまい。実際、観劇したら、その鮮やかさに驚くと思う。

ずっとクリスティーを読んでいるものなら、犯人や結末はおのずと想像がつくので、目新しさはない。しかし、どうだろう。それでこそクリスティーではないか。極論すれば、クリスティらしい結末でなくてはいけないのだ。

そうでなくては満足できない自分がいる。

No.2 9点 蟷螂の斧
(2016/09/02 17:31登録)
裏表紙より~『深い霧がたちこめ、霧笛が響く夜。庭を見わたすフランス窓の前で、車椅子に座った館の当主が射殺されていた。そのかたわらには、拳銃を握ったままの若い妻が立ちつくしている。車の故障でたまたま立ち寄った男は、美しい妻のために一計を案ずるが…スリリングな展開と意外な結末が待ちかまえる傑作ミステリ戯曲。』~

久しぶりに「ガツン」と来ましたね。サスペンスものです。巧い!(笑)。著者らしさが凝縮された作品であると思います。著者の作品では戯曲ということもあり、あまり読まれていないようです。「アガサクリスティー完全攻略」(霜月蒼氏)での高評価と、あるサイトでの”べた誉め”評により手にしてみました。大正解でした。

No.1 5点 ボナンザ
(2014/08/24 16:51登録)
クリスティーの代表的な戯曲の一つ。
検察側の証人には劣るが、やはり最後のたたみかけなどクリスティーらしく、驚かされる。

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