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ミステリの祭典

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ドミノ倒し

作家 貫井徳郎
出版日2013年06月
平均点4.60点
書評数5人

No.5 4点 測量ボ-イ
(2024/08/31 07:48登録)
他の方の感想と被りますが、風呂敷を広げるだけ広げて、
最後に無理やりたたんだ感じ。
中途半端なラストにややモヤモヤ感。
文章は読みやすかったですけどね。

No.4 5点 名探偵ジャパン
(2019/07/08 09:01登録)
この事件を合理的に収拾つけようとすれば、ああする以外なかったのでしょうけれど。初めからそれが狙いだったというよりも、行き当たりばったりに書いて最後に慌ててまとめた、週刊連載漫画みたいな印象を受けました。インパクトはありますが、あまり好みではなかったです。

No.3 5点 ミステリ初心者
(2019/05/10 01:30登録)
ネタバレをしています。

 この作者の作品は初めて読みます。作風は全然知りませんでしたが、意外にもコメディ調でした(笑) ラストはホラー的?でしたが…
 主人公が聞き込みをし、徐々に事件が明らかになっていく形の小説は、たいてい後半まで退屈なことが多い印象があります。しかし、この作品は、主人公やその周りの人物だけでなく、すべての登場人物に魅力的なキャラクターがあり、退屈さを感じませんでした。

 以下、好みではなかった点。
 本格好きとしては、論理やトリックが薄味でした。それでいて、独創的なアイディアがあるようにも思えません。村や町や多数の人間による共犯やら因習やらは、小説やドラマでちょくちょく見るものです。たしか海外古典作品にもあったような。テレビドラマ"トリック"シリーズを、さらに薄口にしたような作品でした。
 ラストがあいまいな終わり方が不満です。また、キャラクターが魅力的だっただけに、続編を期待しましたが、あの終わり方では無理でしょうね…。
 

No.2 4点 VOLKS
(2018/09/08 18:11登録)
いつもの重っ苦しい貫井節とは真逆の、軽い調子の文体は新鮮で面白いな、と感じました。
が、まとめ方はいかがなものだったのでしょうか(汗)
面白くなってきたかなーと思ったのは、後半戦も半分以上過ぎた辺りから。
読むスピードも乗っかってページをめくる手が早くなってきて、のラスト。
うーん、この終わり方、読者は不完全燃焼です、残念。

No.1 5点 E-BANKER
(2016/11/23 13:34登録)
2013年発表のノンシリーズ長編。
よく訪れる書店で“店員オススメ”のポップが付けられた作品なのだが・・・

~地方都市・月影市で探偵業を営む十村は、亡くなった元恋人の妹から「殺人事件の容疑者となっている男の無実を証明して欲しい」と依頼される。久し振りの依頼に十村は旧友の警察署長も巻き込んで癖のある月影市の住人たちを相手に早速調査に着手する。しかし、調査を進めていくうちに過去に月影市で起きた別の未解決事件との奇妙な共通点が見つかり、さらに別の殺人事件との繋がりも浮かび上がる。ドミノ倒しのように真実を追えば追うほど異様に広がっていく事件。その真相に迫るとき、恐るべき結末が待ち受ける!~

タイトルや紹介文のとおりなのだが、ひとつの事件がやがて多くの事件に繋がっていく・・・
というプロットの作品。
これだけ取り出せば、特に本作オリジナルというわけではなく、過去にも似たようなプロットはあったと思う。
(タイトルは思い出せないが・・・)

じゃあ何が本作のオリジナルかというと・・・
これはネタバレとなる。
でもちょっと安易だよなアー
広げに広げたプロットをとにかく強引に回収しました、と言わんばかりの結末。
ロジックやトリックというミステリーのガジェットからは程遠い解決方法ではないか?
ここまでブッ飛ぶなら、なぜこういうブッ飛んだことになったのか、せめて理由付けは納得感が欲しかった。
(一応「狂気」ということでいいんだろうか?)

一人称ハードボイルド風の世界観も違和感ありあり。
警察署長のキャラも練り込み不足かな。
もともと正統派ミステリーの書き手ではないから、こういう強引な変化球を投げなきゃいけないんだろうな。
でもこんな変化球は誰も空振りしないと思うんだけどね。
何か、フォアボールで終了、って感じだった。

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