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ミステリの祭典

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空想探偵と密室メイカー

作家 天祢涼
出版日2011年08月
平均点5.00点
書評数5人

No.5 5点 名探偵ジャパン
(2017/01/16 17:35登録)
蟷螂の斧さんの指摘のように、視点の問題で混乱しました。視点人物がころころ変わるのはいいのですが、視点人物の一人称かのような記述なのに、地の文でその視点人物の名前が出てくる(その一瞬だけ三人称のような記述になる)ことに馴染めませんでした。(素人が書いたネット小説ではなく、プロの編集の目を通しているはずの商業小説で使われていることから、これは確立された手法なのでしょう。私の感性が時代に追いついていないだけです)
メインの密室トリックは多重解決なのですが、フェイクトリックの「それはないでしょ感」と残りページ数から、「これはフェイクだな」とあっさり分かってしまいます。
犯行動機も、ここまでくると「本格ミステリ」ではなく「サイコスリラー」の領域で、斬新ではありますが、ここでも私は馴染めませんでした。
ミステリの名探偵を呼び出す(幻視する)という「仮面ライダーディケイド」みたいな能力が面白く、この線をもっと推して欲しかったです。せっかくタイトルに「空想探偵」と入っているのですから。

No.4 4点 蟷螂の斧
(2013/07/14 17:36登録)
読みにくいのが難点でした。人称の問題?。内容は、密室メイカーとあるので、少し期待したのですが、いまいちという感じでした。真相についても、先例があり高評価は付けづらい・・・。

No.3 4点 kanamori
(2011/10/29 16:44登録)
特殊能力というか特異体質をもつ主人公という点では前2作と同様ですが、今回の女子大生の”空想力”は物語の構成上あまり意味がないような気が・・・・。
それはともかく、細かな多くの伏線が後の多重解決に繋がるところはよく考えられていると思えるものの、ところどころで作者の文章表現にひっかかりを覚え、登場人物にも感情移入できないため素直に楽しむことができなかった。
まえがきに「刑事コロンボ」へのオマージュを匂わす記述があるが、最後は”二枚のドガの絵”を意識したものだろうか。

No.2 6点 メルカトル
(2011/10/27 21:43登録)
問題の密室だがさほど特異な設定とは思わないが、これを作った理由は前代未聞であり、密室史に名を残すといっては言いすぎか。
ラストの密室を巡る攻防は非常に読み応えがあり、圧巻である。
ただし、タイトルにあるように“空想”探偵のポアロやフェル博士が謎を解くのを期待すると裏切られる。
まあしかし、全体的によく練られていて面白かった。

No.1 6点 黒い夢
(2011/10/12 08:39登録)
細かな伏線がはられており、事件の真相、そして核となっている密室をつくった理由などはとても面白く、最後まで楽しめました。ただ個人的にはこの題名が少しひっかかってしまい、この点数にしました。

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