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ミステリの祭典

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修羅の終わり

作家 貫井徳郎
出版日1997年02月
平均点5.12点
書評数8人

No.8 5点 nukkam
(2009/09/09 20:27登録)
(ネタバレなしです) デビュー作の「慟哭」(1993年)からして完成度の高さに感心しましたが、1997年発表の本書はその「慟哭」をさらに発展拡大したかのような印象を受けました。強力な個性を持つ3人の主人公を軸にして複雑に絡み合うプロット、講談社文庫版で800ページ近い長大さ、それでいて文書には無駄がなくて読みやすく最後までテンションは落ちません。にもかかわらずこの採点にとどめたのは(結局は好みの問題なのですが)本格派推理小説としてはあまりにも標準型とかけ離れたからです。最後の1行で明かされる秘密にしてもそもそも謎として明快に提示されていない秘密なので謎解きのスリルを感じませんでした。汚さと卑劣さに満ち溢れたどす黒いストーリー展開も私には「やり過ぎ」にしか感じられませんでした。

No.7 10点 いけお
(2007/10/10 11:44登録)
それぞれの章ごとにも複線満載で引き込まれ、どこでどう3つの話がつながるのか、続きが気になって仕方なかった。
全体の暗く重い感じも好み。

No.6 4点 T・ランタ
(2005/07/06 22:16登録)
少し甘めの採点ですね、はっきり言ってしまえばあのトリックは評価できません。
しかし、そこに行くまでの話は、暗くて救いが無いながらも、それなりに面白く読みことができました。特に終盤で久我が藤倉に対しての行動は、多少胸がすく思いですが、そこに行くまでがあれでは・・・
さらにその後にあのラストですから・・・これ以上は何も言いません。

No.5 6点 ばやし
(2004/01/11 19:42登録)
やっぱ暗いな〜読了後の不快感は天下一品なのでは?!(言っちゃったよ私!)なんか好きになれないんだよねー貫井作品(爆)おもしろいんだけどな・・不思議だー!!

No.4 7点 ごんべ
(2003/11/05 23:26登録)
私は基本的に貫井徳郎が好きなので甘くつけているのかな。
他の採点者の方が言うほど悪い作品とも悪い文章とも思わないのですよ。
最近の書店のミステリコーナーの平積みでは「早すぎた作品」などの煽り文句の書かれたバナー等に彩られている作品なんだから、決して悪い作品ではないでしょ。
ただ、三人の登場人物(公安刑事の久我、悪徳刑事の鷲尾、記憶喪失の僕=真木)を軸として展開する。文庫本の巻末解説には「三つの時間軸に対して本格ミステリたる由縁」が説明されているが確かに今ひとつ判然とはしなかった。
ただ常々著者がいっている『ミステリの定義』からすると確かに『謎』の解明が描かれているから『ミステリ』なのである。

No.3 3点 じゅんぴた
(2003/10/10 19:09登録)
単行本で1000円もしたのにあのラスト!やっぱりこの人の文章好きになれないです。途中途中よく書けているなあと思うところもありますが、ラストに納得いきません。この小説は人に薦められないです。

No.2 2点 美来
(2002/06/26 12:31登録)
ひどい。単に読者の予想をはずしたいが為のラスト、としか思えなかった、救いがないくらい話を、最後まで読んでこれですか。。。

No.1 4点 由良小三郎
(2002/06/24 20:03登録)
3つの物語が、交互に進んでいくという構成です。3つとも救いの少ないイヤな話です。メインは記憶を失った青年が自分の過去を探す話が後の2つの話と、最後にどうつながるかというあたりが見せ所なんですが、この結末はどうなんでしょうか。ありがちを嫌って、破綻したと思います。

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