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ミステリの祭典

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キング&クイーン

作家 柳広司
出版日2010年05月
平均点5.50点
書評数6人

No.6 6点 虫暮部
(2024/08/29 13:09登録)
 ドカーンと突出したものは無いが、良く出来たエンタテインメント。但し真相はそれまでの展開からするとスケール・ダウンしたように感じた。
 ウォーカーのキャラクターについては、奇矯な中にも何かしら愛され要素が欲しかった。アレじゃ単なる嫌な奴だよ。如何にも “厄介だけど、実際にチェスが強いから仕方ない” と腫れ物扱いされそうだ。それなのに周囲の人達は割と好意的に手を差し伸べていて、そこが不自然に見えた。

No.5 6点 ぷちレコード
(2024/08/15 22:30登録)
ある出来事がきっかけで警察を退職し、今は六本木のバーで店員兼用心棒として働いている元SP・冬木安奈のもとに、天才チェスプレイヤーのアンディ・ウォーカーの警護依頼が持ち込まれた。依頼人によると、彼は米国大統領から命を狙われているというのだ。
頭脳明晰でタフなヒロインの魅力、その彼女さえも翻弄するアンディ・ウォーカーの一筋縄ではいかない変人ぶりとキャラクター造型は印象的だし、彼らが繰り広げる頭脳戦は、緊迫感と知的スリルに溢れている。洒脱で、特にタイトルの真の意味が明らかになる終盤のどんでん返しは鮮やか。全てのエピソードが、ミステリとしての骨格に有機的に結びついている。

No.4 5点 猫サーカス
(2021/07/12 18:32登録)
警察を辞めた女性が主人公となる異色サスペンス。冬木安奈は、六本木の雑居ビルにあるバー「ダズン」で働いていた。元SPの彼女は、その経歴から店へ来る女性客のために用心棒の役目を果たすことがあった。だがある日、常連客に連れられて店に来た栄蓮花から、アンディ・ウォーカーという男の警護を依頼された。彼は元チェス世界王者だった。果たして安奈は最善手を打ってアンディを守れるのか。本作は、チェスの世界を現実に置き換え、いかに盤上のキング、アンディを守るか、その戦いに挑むヒロインの活躍が描かれている。安奈とアンディそれぞれの過去が現在に絡み、緊迫した状況へと展開していく。おそらくチェスを多少でも知っていれば、アンディ・ウォーカーは伝説のチェスチャンピオン、ボビー・フィッシャーをモデルにしていることは明白だろう。しかし当然ながら、様々なフィクションがほどこされており、単に実在した天才の経歴をなぞるだけではなく、チェスを模した要人警護の話にとどまってもいない。読み手さえも騙してチェックメイトとなる。

No.3 4点 いけお
(2012/05/27 02:14登録)
煽り文句から期待して読んだが、ミステリではなく、プロットの完成度も不満。

No.2 5点 kanamori
(2010/06/23 21:18登録)
”米大統領からの刺客VS元女性SP”とか”チェス・ゲーム風の頭脳戦”などの先入観を持って読むと、薄っぺらでご都合主義的なサスペンスにがっかりさせられます。

No.1 7点 白い風
(2010/06/16 22:42登録)
主人公は元SPで今はバーで働く安奈。
依頼は「アメリカ大統領に狙われている…」と言う天才チェス王者。
序盤から結構ワクワクしながら読めました。
ラストもあっと云わせるところも面白かった。
ただ、そこまでする意味があったのかな?とは思うけど…。
まっ、楽しかったからいいけどね(笑)

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