霧越邸殺人事件 |
---|
作家 | 綾辻行人 |
---|---|
出版日 | 1990年09月 |
平均点 | 6.76点 |
書評数 | 95人 |
No.15 | 7点 | ともやん | |
(2002/03/30 08:11登録) いらない記述は多いと思います。けれど、総合的には非常によくできたミステリだと思いました。ただ、動機+主人公のヒロインに対する感情は……どうかなぁ。 |
No.14 | 2点 | のり | |
(2002/02/07 04:25登録) どんでん返されませんでした。 |
No.13 | 7点 | 元FLUGELSファン | |
(2001/12/26 14:03登録) 連続殺人としてはよく出来ていると思いますよ。ミステリ入門編として周りには奨めています。 まあ推理小説に慣れてしまうと犯人がわかってしまうレベルだけど・・・ |
No.12 | 7点 | 体育会系 | |
(2001/12/20 14:29登録) 「時計館の殺人」とならんで綾辻作品の代表作である。個人的には「時計館」のほうが好きだが、質的にはこちらのほうが上かもしれない。読者は霧越邸という閉じられた世界で抗うことも許されず超常現象ともおもえる出来事に遭遇し、観念の崩壊を目撃する。本格ミステリの王道である |
No.11 | 6点 | モトキング | |
(2001/11/29 18:09登録) これは大多数の皆さんの意見に賛成です。つまり、綾辻の代表作として挙げられるほど、この作品は良くはない、と感じます。 幻想性と論理性とは相反する性質ですが、私の好きなミステリには、この2つの要素が必ず、それもたっぷりと盛り込まれています。 これは、非常に矛盾している表現ですが、単純にその構成を説明すると、解かれるべき謎が冒頭に登場した際、この謎が非現実的かつ非科学的であり、不可思議であればあるほど、その幻想性は大きく、言ってみれば霧がかかったような状態といえます。そんな五里霧中の中、物語が進んでいく過程で、探偵(役)が劇中に鏤められた証拠や証言を元に、その霧を徐々に晴らしていき、最後には、探偵の論理の刃が、非現実で理解不能な出来事を、現実に理解可能な出来事へと変えていくのです。この場合、最後に霧が晴れて明らかになる面積が、事件全体に占める割合が大きいほど、そしてその晴らし方(論理性)が鋭いほど、その作品の「転」と「結」は見事に締まり、推理小説として面白い作品と皆に評価されるのではないでしょうか。 もちろん好みもありますので、幻想性云々は関係なく、論理性自体が大事と考える、かのクイーン作品の某も、誰が何と言おうと間違いなく傑作だと思います。 前段が長くなりましたが、要はこの作品は、その結末での霧の晴らし方が中途半端なのです。例えば100ある謎の1だけを、探偵といえど解決できない残された謎として、余韻作りをすることは、手法としては効果的な場合もあります。この解釈としては、事件を構成する99ある人為的意図的事実の中に潜む、たった一つの偶然だったというものであれば、それはそれで論理性の延長にあると考えることも出来ます。 しかしながら、この作品は、偶然性に頼りすぎていて、ミステリにおける論理性の重要さというものを軽視している傾向が見て取れます。偶然にも必然性は必要です。つまり、偶然でなくてはならない必然性ということですね。この作品は、舞台設定や全体的なモチーフに、徹底的に本格ミステリ風な色づけをした、単に雰囲気だけの作品であり、それは私の考えるミステリではありません。 しかしながら、雰囲気は十分に楽しめましたし、作者のミステリに憧れる姿勢には好感が持てます。もしかしたら、アンチミステリとして、既存のミステリに対するアンチテーゼを唱えたのではと些か勘ぐりましたが、よくよく考えてみると、作者は叙述トリックの冴えだけが際だつ、作品しか描いていないですし、やはり単に「物理トリック」のキレで勝負してきた過去の本格の作品群への憧れを踏まえて、己の能力内で、出来る限り似せてみようと頑張った結果なのでしょうね。 よって採点は、あくまで「本格風なアンチミステリ」としての面白さに着眼して、こんなもんです。 |
No.10 | 5点 | alchera | |
(2001/10/16 14:25登録) 思いついたことをなんでもかんでもオプションでつけていくもんだから、ごてごてしてくる。 トリックを愛していらっしゃることは良くわかります。 作中で語られる薀蓄は、何かの丸写しのように感じました。 思想の故の殺人というのは=必然性がないということなので、 殺人の動機としては無理があると思います。 |
No.9 | 9点 | やまっち | |
(2001/09/09 18:53登録) 結構好きな作品。名前云々はおまけみたいなもんでしょう。僕には見立てとかの必然性にこだわっているように感じました。 |
No.8 | 6点 | wataru | |
(2001/09/05 21:51登録) 赤川次郎、北原白秋と、僕のお気に入りの二人の名前が出てきただけで、結構満足でした。中身もそれなりに楽しめました。 |
No.7 | 4点 | ドクター7 | |
(2001/08/16 17:41登録) 私も「なんでこの作品がそんなに評価が高いのかよくわからない」という感想です。 アイデアはいいと思うのですが、もうちょっとどうにかできなかったのでしょうか。 |
No.6 | 8点 | 水母 | |
(2001/05/23 13:51登録) すごい面白かったし見立て殺人は好み。 でもやっぱり登場人物の不自然な名前に抵抗があるなぁ。 |
No.5 | 8点 | tenkyu | |
(2001/05/19 03:18登録) 誰がなんといおうと綾辻氏の代表作。偶然が多すぎるという批評は無意味。それは「斜め屋敷」以来、トリックの為の、若しくは伏線の為の、館の非現実的な構造を許してきた評論家、強いては読者の罪である。 ただ私に言わせて頂けるのなら、この作品は本格ミステリではなく、‘本格’的ミステリに過ぎない。 それを踏まえて読めば、面白い。 |
No.4 | 6点 | もよもよ | |
(2001/05/18 22:04登録) 「なんでこの作品がそんなに評価が高いのかよくわからない」と、2度読んで2度とも思いました。 事件ではなく「館」が主役だから物足りないのかも。 槍中の語る、骨董品の蘊蓄も思想っぽい話もあんまり好みじゃなかったのかな。 「迷路館」の清村淳一の名前が会話中に出てきたのに、今回気付いて面白かった。 |
No.3 | 8点 | アデランコ | |
(2001/05/14 15:59登録) 偶然も多々ありかなりミスリードされたが、満足する出来でした。 しかし、見立て殺人は個人的に好きではありません。 |
No.2 | 3点 | RYO | |
(2001/04/25 00:42登録) あまりにも偶然に頼りすぎているこの結末は、全然納得できなかったです。 これって本格なんでしょうか? |
No.1 | 10点 | すー | |
(2001/04/01 20:43登録) 綾辻の最高傑作ではないだろうか。 硝子細工のように繊細な印象。儚く切ない秀作。 |