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ミステリの祭典

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毒蛇の園
モビール市警殺人課カーソン・ライダー刑事

作家 ジャック・カーリイ
出版日2009年08月
平均点6.00点
書評数5人

No.5 4点 レッドキング
(2023/07/24 21:12登録)
作者第三作目。如何にもな怪しげ倒叙、スピーディな(チト溜めに欠ける)カットバック、絵に描いた様な(悪役でないわけがない)超富豪ファミリー(ケネディ家パロディか)。お、今回こそ、ディーヴァーやんの?思わせて、特にツイストもない、実に楽しい刑事活劇であった。惜しむらくは、ラスボスを即死させちゃったこと・・あれは、も少しクルシマセナイとねぇ・・・あと、あの、サイコあんちゃん出さないと。

No.4 6点 あびびび
(2015/08/20 17:53登録)
惨殺された地元ラジオ局のレポーター、酒場で殺害された精神科医とその犯人で服役中刑務所内で毒殺される受刑者、そして殺されたあげくに火をかけられた高級娼婦…。異常に毛深い殺人者と、ルーカスと言う謎の人物の区別がなかなかつかず、ストレスを感じたまま読み進めたが…。

内容はジェットコースターだったが、結末は想定内というか、どんでん返しと言うほどではなかった。しかし、確かに次の作品を手に取ってみたい作家ではある。

No.3 7点 E-BANKER
(2012/11/14 21:54登録)
カーソン・ライダーシリーズの第3弾。
ジェットコースター・サスペンスの旗手として、J.ディーヴァーに次ぐ存在として認識されつつある作者。その冠に相応しい作品。

~惨殺された女性記者。酒場で殺された精神科医。刑務所の面談室で毒殺された受刑者。刑事カーソンの前に積み重ねられる死、死・・・。それらをつなぐ壮大・緻密な犯罪計画とは? 緊迫のサイコ・サスペンスと精密な本格ミステリーを融合させる現在最も注目すべきミステリー作家カーリイの傑作!~

いやぁ、面白いなぁー。
回を重ねるごとに、作者のストーリー・テリングが進歩している感じがするし、何より先が読めない展開が続いて、読者を飽きさせないのが素晴らしい。
連続殺人事件に端を発した今回の事件。捜査を進めるカーソンと相棒のハリー刑事の前に立ち塞がったのが、モビール市に君臨する大富豪・キンキャノン家。そして、徐々にこのキンキャノン家の「異常さ」が明らかになっていく中盤。
終盤ではカーソン刑事にお約束の大ピンチが訪れ、やや意外(?)なラストを迎える・・・

こんな風に書くと、ちょっと紋切り型のサスペンスのように見えるが、カーソンの捜査の進捗に合わせて登場人物たちの「人となり」や裏側の性格が明らかになっていくプロットが実に小気味いいのだ。
(悪く言えば単純なのかもしれないが・・・)
そしてもう一つの特徴が、犯人のキャラクター設定! 「百番目の男」でも「デス・コレクターズ」でも強烈なキャラの犯人が登場したが、本作の犯人もなかなかのインパクト。

今回やや本格要素が少ないという評も聞こえるが、個人的にはあまり気にならなかった。
そこそこ分量もありますが、とにかく時間が気にならないほど没頭できる作品だと思う。
前2作との比較では迷うが、犯人役のキャラの強烈さではやや落ちるかな。
(カーソンの兄・ジェレミーが登場しないのは確かにちょっと残念)

No.2 7点 smile66
(2011/10/11 16:11登録)
カーリイの作品はプロットが本当に緻密に良くできている!
ちゃんと謎解き用の手掛かりと書かれていたし、後半の展開はぐいぐい読ませてくれる
翻訳ものがあまり好きではない自分にとっては貴重な作家です

でも、中盤の捜査場面が淡々としていて恐ろしくしんどい

No.1 6点 kanamori
(2010/04/15 20:18登録)
サイコ・サスペンスと本格ミステリを融合させた<百番目の男>カーソン刑事シリーズの第3作。
ケネディ家をモデルとしたと思われる名門一族に絡む連続殺人を描いていますが、今回は本格風味が希薄。シリアル・キラーのカーソン刑事の兄も出番なく、ちょっと物足りない出来です。

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