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ミステリの祭典

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覘き小平次

作家 京極夏彦
出版日2002年09月
平均点6.71点
書評数7人

No.7 6点 TON2
(2013/01/15 18:12登録)
中央公論社
 江戸時代の幽霊役者木幡小平次を扱った怪談仕立てで、「嗤う伊右衛門」の系統につらなります。
 巷説百物語の事触れの治平や四つ玉の徳次郎も登場し、又市も名前だけ出てきます。
 人間としての喜びや悲しみ、哀しみ、怒りなどを失った者は、中身が空となり、生きていて死んでいるが如くになる。社会の中でどうにかして自分の位置を確かめるためには、自分は、俺は、私はといって、常に自分を意識していなければならない。また、そのような人々で構成される社会においては、異質の者がまじると、それがかえって恐怖となるという話です。
 どちらかというと人間とは何かといった点について理屈っぽいですが、すべての登場人物の過去が最後に収斂していくのは、さすが京極夏彦のの筆力です。

No.6 6点 bage
(2009/09/08 19:19登録)
京極作品には最低限この程度のものが期待されている、といった平均点な作品だと思う。

No.5 6点 bage
(2009/09/08 19:19登録)
京極作品には最低限この程度のものが期待されている、といった平均点な作品だと思う。

No.4 7点 itokin
(2008/07/10 08:48登録)
不気味で独特の雰囲気が何ともいえない。この人は時代物の方がいい。いや京極堂もいいか・・・。

No.3 7点 vivi
(2007/06/06 02:35登録)
ミステリ・・・怪異譚でしょうかね。
しかし、まさか又市や治平がからんでくるとは思いませんでした。
京極作品、あちこちとリンクしてますね。

No.2 8点 しゃんてん
(2003/07/11 11:10登録)
 各章ごとに視点が変わる。面白い。実に面白い。生きているようなしんでいるような男、小平次、彼がどう生きるのか、最後までひきつけられた。小平次以外の登場人物たちもよく描かれている。そして、彼らの視点によって、見えてくる小平次の独特さが良い。
 また、文章は私には非常に読みやすくすらすらと読めた。
 ラストに、小平次とその女房のお塚が最後に到達したもの、それは何だったのだろうかと、ずっと考えている。理解はできない。できないが。

No.1 7点 だいどー
(2003/05/31 15:41登録)
不気味な怖さでした。

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