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ミステリの祭典

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天河伝説殺人事件
浅見光彦

作家 内田康夫
出版日1988年04月
平均点4.60点
書評数5人

No.5 4点 たかだい
(2025/01/20 18:39登録)
旅情ミステリーの大家として知ってはいても作品は未読でしたので、軽く調べて氏の代表作に数えられる本作をチョイスしてみました
内容としては、古典芸能の「能」がテーマとなっており、能の宗家にまつわる不審死、更に東京で起こった毒殺事件の謎に、浅見光彦が巻き込まれていく話
とりあえず、(先入観もあるかも知れませんが)2時間サスペンス的なストーリーだなと思いつつ、幾つもの謎が少しずつ順当に分かってくる流れは丁寧で安定感があったように思います
相応に重めな話を綺麗に纏めている印象がある反面、飛び抜けた所が見当たらない作品でもあったと感じます
また、十津川警部並みに知名度はあると思われる本作の探偵「浅見光彦」ですが、少なくとも本作を読んだ限り、キャラクターとしてパッとしないのも難点かと…。本人曰く「落ちこぼれ」でダメ人間らしいですが、あまりそういった感はない為、例えば普段と調査の過程でギャップが生じるような魅力もなく、「普通に優秀な人じゃね?」という面白みの薄いキャラになってしまっていたように思います

No.4 3点 谷山
(2014/09/15 22:25登録)
恐らく内田作品では一番メジャーな作品なのでしょう。映画にもなりましたし。
それで当時かなり期待して読んだのですが、能に全く興味が無いからか、面白さがよく分からないまま読み終えることになりました。

後年映画も見ましたが、どうも劣化金田一耕介ものみたいな雰囲気でやはりあまり面白いと思えず。

No.3 5点 TON2
(2013/02/12 18:32登録)
角川文庫
 映画にもなったので、浅見光彦シリーズでは最も有名な作品でしょう。能の宗家と天河神社という取り合わせが、興味をそそりました。

No.2 4点 E-BANKER
(2010/01/03 21:17登録)
浅見光彦シリーズの1作。
映画化もされた作品なので、氏の作品群の中でも名の知られた一作かもしれません。
展開はいつもの浅見シリーズを踏襲しており、「能」宗家にまつわる殺人事件の謎を追って「天河」の地へ・・・といった具合。
ちなみに「天河」とは奈良県の吉野にあるそうです。
普段のシリーズ作よりは若干なりとも「重厚さ」があり、後年の「文芸シリーズ」に通じる部分が感じられます。
しかし、毎回思いますが、「浅見」のキャラは何とかなりませんかねぇ・・・男性の読者にとっては、全く感情移入できないような設定だと思うんですけど。

No.1 7点
(2008/12/27 20:42登録)
多少「?」な部分もあり、ミステリ要素の精密さは少々荒いものですが、「五十鈴」「雨降らしの面」といった小道具の楽しさや、浅見光彦の落ち着いたキャラクター性も良く、ミステリの弱さは何とかなっていたと感じる。
本作のメイン、天河神社は実家に近いもんで、一回見に行きたくなった。

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