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ミステリの祭典

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ジョーカー・ゲーム
D機関シリーズ

作家 柳広司
出版日2008年08月
平均点6.57点
書評数28人

No.8 7点 touko
(2011/04/02 23:24登録)
戦前が舞台のスパイものではありますが、伝統的なスパイ小説とはかなり趣きの違う、モダンで洒落た、知的遊戯的な短編連作集です。
どれも一定水準以上の作品で、安心して楽しめます。

No.7 7点 HORNET
(2011/01/16 08:26登録)
 スパイ小説(?)というジャンルがあるのか分かりませんが,こういう類のものは初めて読みました。スパイ養成機関「D機関」のボス・結城中佐の徹底した教育ぶりと,選ばれた者たちの暗躍が,緻密さと凄みをもって描かれており,思わず読み入ってしまいます。冗舌でなく力のある,作者の文体も好きになりました。横山秀夫などが好きな人にはきっと受け入れられるのではと思います。

No.6 6点 江守森江
(2010/02/02 09:36登録)
国際的軍事スパイを描いた連作短編集。
スパイ物エンターテインメントのイメージから思い描く007やMIのようなアクションに偏った作品ではなく、知的な騙しや操りに力点が置かれ、その辺りがミステリーとしても評価できる。
各話展開が練られ、余計な事を考えず没頭しながら読めば非常に楽しい(ここまで7点)
結城中佐のスパイ能力が神の如く描かれるが、任務失敗で引退しD機関を立ち上げた事を考えると(作中で具体的には描かれないが)結城中佐を一度捕らえた国のスパイ機関は更に上手なハズだし、他国にも同レベルな人物は居るハズ。
又、結城中佐の存在は帰国後も当然マークされるし、D機関についての各種の情報は筒抜けだろう。
一定水準のリアリティが求められるスパイ物で、この状況設定には無理があるとの疑念がよぎる。
この作品中では疑念が払拭されずモヤモヤが残り1点減点した。

No.5 10点
(2010/01/22 11:26登録)
短編ものですが、すべて面白かったです。
戦前の陸軍中野学校をモデルにしているようですが、一人で1個師団以上の働きをしそうです。続編が楽しみです。

No.4 8点 Take
(2010/01/18 01:25登録)
スパイ物を初めて読んだが、大変面白かった。
ハードカバーでも、これなら満足。
ただ、登場人物になかなか感情移入できないところがちょっと寂しい。

No.3 8点 白い風
(2009/10/19 22:43登録)
スパイ物だったけど、ミステリ要素も十分あって大いに楽しめました。
題名の「ジョーカー・ゲーム」と「ロビンソン」が特によかったかな。
続編も出てるみたいので、是非読んでみたいと思います。

No.2 9点 おしょわ
(2009/07/04 15:29登録)
ランキング上位作品として期待して読みましたが、期待を裏切らない出来でした。
もう何篇か読みたい気もしますが、そのくらいで終わるのがちょうど良いのかもしれません。

No.1 9点 こもと
(2009/02/12 19:02登録)
 オススメ度を聞かれたら、かなりの高得点です。
 私は基本的に文庫本読みなので、「ハードカバーを買って面白くなかったということは、賭けの敗北を意味する」と、常々言っておりまして。 この本は目出度くも、久々の勝利です(笑)
 やはり、こういう、作家の頭の良さが窺える作品は、楽しいですね。 無駄のない文体も、スパイ養成学校というクールな舞台に見合っていますし。
 すべての短編に、「一を聞いて十を知る」ことが出来る程の切れ者の主役がいるにも関わらず、彼らの背後に浮かぶ結城中佐の影の、なんと巨大なことか・・・まさに『魔王』。 どんだけのレベルですか、このキャラ(笑)
 最終話『XX(ダブルクロス)』のラストシーンで、私は結城中佐に感電死しました・・・。
 『秀作』という言葉が、これほど当てはまる小説に出合ったのは、久しぶりです。

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