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ミステリの祭典

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夜は千の目を持つ
別題『夜は千の目をもつ』

作家 ウィリアム・アイリッシュ
出版日1959年01月
平均点4.00点
書評数5人

No.5 3点 ボナンザ
(2024/07/28 20:31登録)
アイリッシュらしい描写力もあまりに説得力のない展開の前には無力だったか・・・。

No.4 4点 クリスティ再読
(2018/08/12 20:43登録)
「夜千」の略称で親しまれる本作は...と言いたいところだが、そう呼ばれるのは本作の映画化の、さらにその主題歌がジャズ・スタンダードとして定着していて、コルトレーンなんかの名演があるためだ。しかし星空を「夜は千の目を持つ」と比喩したのはウールリッチらしい冴えがある。
本作は良くも悪くも、短編の寄せ集めみたいな書き方だ。言うまでもなくウールリッチは短編名人なんだけど、短編をそれ自体として成立させるような密度・濃度で、手変え品変えだと、全体として見たときに構成のメリハリ感がなくなって、ホントとりとめのない感じにしかなっていない。章ごとにオチがついてしまうのが、流れをせき止めている感じ。渋滞してる(イライラ)。いくらサスペンス(中断)でも、ちゃんと流れてなきゃそれに飽きてくるんだよ。
でまあ...本作は「超自然なし」という制約面ではミステリじゃない。ジャンルに困る作品なんだが、各務三郎氏が「ゴシック・ロマン」と呼んでいるのを見つけたよ。それでいいのでは。

No.3 4点 蟷螂の斧
(2017/03/14 20:07登録)
法月綸太郎氏の「ミステリー通になるための100冊(海外編)」で紹介された一冊。いまなら「ホラー」に分類されるかも・・・とありましたが、まったくその通りでした(苦笑)。タイムリミットものの著者らしさは垣間見れたのですが、嗜好と一致せず、この評価。

No.2 5点 ロビン
(2009/02/08 13:51登録)
アイリッシュらしいタイムリミット・サスペンス。だけど、確かにこの設定は引くなぁ。それに最大の色である描写がくどすぎて物語進行が滞っている。サスペンスらしい疾走感がなかった。
まあ、超能力に本格的な理由付けはなくてもいいのだろうけど、そこに「何かあるはず」と期待するのは間違いでしょうか。

No.1 4点 Tetchy
(2008/08/05 20:28登録)
通常アイリッシュ=ウールリッチの物語はその設定の特殊さえ、普通に考えれば荒唐無稽な感じがするが、それを詩のような美文、人物描写で物語を紡ぐ事で自然にその設定に溶け込めているが、今回はその魔法が効かなかった。

“予言を阻止すべく警察が捜査・護衛に当たる”。
この作品の要とも云うべき設定で実は私はかなり引いてしまった。
通常、警察とは事件が起きてから捜査に乗り出すものである。
ここのリアリティの無さでこの小説の内容には没頭する興味を80%は失ってしまった。

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