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ミステリの祭典

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タイムスリップ森鴎外
タイムスリップシリーズ

作家 鯨統一郎
出版日2002年03月
平均点4.80点
書評数5人

No.5 5点 TON2
(2012/11/25 16:56登録)
講談社NOVELS
(ネタバレ)
大正11年から80年後の平成の渋谷道玄坂にタイムスリップした森鴎外こと森林太郎。渋谷で知り合ったマイクロミニの女子高生とともに、自分を殺そうとした犯人を探り、さらに文壇の秘密をも探ろうという話です。大正末期から昭和にかけて活躍した作家たち、芥川龍之介、太宰治、小栗虫太郎、小林多喜二、直木三十五、中島敦らが皆30~40歳代前半で死んだのは、誰かに殺されたのではないか。その犯人は、探偵小説の大家だという話です。
鴎外が、携帯電話、コンビニ、テレビ、ワープロ、パソコン、ウォークマン、ラップ、スポーツジムなどに次々と順応していく過程が面白かったです。
また、現代の若者は見た目は無気力で無責任ですが、実は思いやりも行動力もあるというのが楽しいです。
肩ひじ張らずに読めます。

No.4 6点
(2012/02/09 09:42登録)
タイムスリップ・シリーズ第1作。
1作目ということからだろうか、かなり気合が入った様子。最近の作品、「タイムスリップ忠臣蔵」にくらべて内容がはるかに充実していました。どう締めくくるのかが全く読めない、素晴らしい作品でした。結末は、この種のミステリーだから、この程度が精一杯でしょう。

(以下ネタバレ)
見どころのひとつは、モリリンの変貌ぶり。現代社会への適応はほんとうに早かった。ワープロ、パソコン、携帯を使いこなし、ラップまで楽しむ。さすが鴎外さん。
そしてもうひとつの見どころが、うららや七海らを交えての謎解き推理。太宰治、松本清張、西村京太郎、赤川次郎など、候補はたくさん挙がったけど、行き着くところは大御所だった。たしかに時代も合ってるし、いろんな面で整合性もとれているし、しかも面白い。よく考えたものと感心しました。

No.3 5点 まさむね
(2011/05/04 22:13登録)
ミステリとは言い難いですが,現代風刺あり,文学談義あり,勿論笑いありで,結構楽しめました。
後半部よりも,むしろ中盤までの森鴎外先生の変貌(順応?)シーンの方が楽しい。後半は軽く読み流すべし。

No.2 5点 yoneppi
(2010/12/11 14:55登録)
違うオチを期待してた。それにしても鴎外の適応能力は異常。

No.1 3点 江守森江
(2009/05/22 15:26登録)
これはミステリではない。
歴史SFにでも分類されるのかな?
でも一応意外な犯人はいるよ。

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